「圧力強化に戻れ」と訴える米国務省元高官

昨日の『国際報道2018』でトランプ大統領の北朝鮮政策について失敗を認め、圧力強化に戻るべし!と訴える米国元国務省高官のエバンス・リビア氏との対談が報道されていました。

非常に良いことを言っていたので紹介します。

 

長年、北朝鮮問題を担当してきた元国務省高官のエバンス・リビア氏に米朝交渉について聞いています。

米朝会談についてどう評価するか聞いたところ、非核化の措置はとっていないし、むしろ開発を続けている、米朝首脳会談は失敗だったとバッサリ。

なかなか厳しい見方です。

北朝鮮に対して核リストを出せと要求するも、北朝鮮は応じず交渉は行き詰まっています。

この件に関してはこういう意見。

核リストを出す可能性はほぼゼロ。

攻撃目標を教えるようなもの。

嘘の申告をしてバレたら交渉が決裂するだけだから何もできない。

このままでは現状維持=北の核保有黙認となってしまうと懸念を示してます。

まさに北朝鮮の思うつぼですね。

 

核実験やミサイル実験をしない現状に満足しているトランプ大統領は、北朝鮮の核保有を認めているのと同じ。

このまま時間が過ぎれば米国が北の核保有を受け入れると北は認識しているわけですね。

トランプ大統領はまんまと金正恩の術中にはまっていると批判的に評価しています。

この悪い流れを変えるにはどこかで政策転換が必要になります。

政府高官にトランプ大統領を説得せぇと呼びかけ、

でもトランプ大統領は失敗を認めるのが嫌がるよね、と困難であることは認めつつも、高官が説得すべしと訴えています。

トランプ大統領が失敗を認め、脅威は拡大している、すぐに解決しなければならないと国民と国際社会に呼びかけなければならないとのこと。

う~ん、かなりハードル高いですね(笑)

正論だと思いますが、会談が成功だったと評価しているトランプ大統領はやりたがらないでしょう。

そして、第二回米朝会談が行われることについてはこう評価しています。

今は圧力強化の時、米朝会談はやるな。

具体的に不可逆的かつ検証可能な非核化措置がとられない限り、会談はやるなとのご意見。

かなりハードルが高いですね。

おそらく今の時点でこの条件を設定すれば米朝首脳会談は当分できないでしょう。

しかし、現状は北朝鮮の核保有容認へと流れているので、それを変えるためには圧力強化以外なく、会談も不要だとのご意見です。

今のままでは核保有を受け入れることになってしまう、ゆえに制裁強化をどんどん強め、このままではますます困窮するぞと分からせる必要があるとのこと。

現状は、「ミサイル発射・核実験しなければ核保有してても大丈夫」な状態で、それについてトランプは「順調」だと評価しているわけです。

それじゃいかんよと苦言を呈しています。

そして結論は、これ。

失敗を認めて、圧力強化に戻れ!

人によっては強硬派の意見だと言うでしょうが、まっとうな意見だと思います。

「トランプが失敗を認める」というのはちょっと考えづらいので、2回目の首脳会談で「完璧な核リストを出せ」と高い条件で要求し、それが受け入れられなければ「交渉決裂=非核化やる気なし=悪いのは北朝鮮」とう構図で圧力強化に進むでしょう。

もしくは、文大統領に騙されたと言って責任転嫁するパターンもありえます。

どちらにせよ一旦交渉を破綻させなければ軍事侵攻を選択肢に入れた圧力強化までは戻せません。

そして、軍事侵攻も選択肢に入れた圧力強化に戻った場合に困るのが韓国の文大統領でしょう。

韓米同盟瓦解の危機も到来するはずです。

その時、韓国はどのような選択をするのか?

う~ん、心配だ。

北朝鮮としては、軍事侵攻も含めた圧力強化に戻らせないために、絶妙なレベルで非核化措置(のふり)を続ける交渉を継続させ、破綻を防ごうと四苦八苦するでしょう。

そして、個人的な意見としては北朝鮮が切り抜けると思います。

時間を稼いで情勢の変化を待つ。この粘り強さは大したもんです。

やはり軍事攻撃もありえる、と思わせなければ北朝鮮は動きませんね。

車一台動かせなくなるまで原油を完璧にシャットアウトできるくらいの経済制裁ができれば、軍事攻撃に匹敵する圧力となりますが、それもなかなか厳しい。

まだまだ米朝の我慢比べが続きそうです。