米朝会談の開催場所

米朝会談はシンガポール開催で進んでいます。

北朝鮮側は平壌開催をギリギリまで主張していたようですが、さすがに無理だった模様。

まだドタキャンの可能性もありますが、米国の準軍事同盟国であるシンガポールである飛行機で長距離移動するとは驚きました。

個人的に、シンガポールでやるくらいなら、ワシントンに行った方が北朝鮮の得になる気がします。

 

ワシントンで米朝会談をやるなど北朝鮮がのむわけがない、と専門家は言うでしょうが、だからこそ北朝鮮的にやる価値があったと思います。

まず、米国まで飛べる飛行機がないという理由で、大統領専用機なりで迎えに来てもらいます。北朝鮮国内向けには、「米帝膝を屈し、敬愛する元帥様を迎えに来た」というプロパガンダで面子を保てます。北朝鮮の空港に米国の飛行機が着陸し、米国の職員が並んで待ち、堂々と練り歩く金委員長をお迎えする。そんな構図の映像が撮られて北朝鮮国内向けに放送されるでしょう。

米国の中枢に命を預けて乗り込むわけですから、米国は全力で生命の保障をするでしょう。もし暗殺でもすれば米国の信用は失墜して誰も米国と外交交渉をしなくなります。

「敵に己の命を預ける、勇気ある金委員長」という神格化作業もできます。

内部的には面子を保てますし、対外的にも「ワシントンに乗り込むなんて本当に非核化交渉をうまく進めて経済再建をしたいんだ」と信じさせることも可能でしょう。

非核化や自由化など、実質的かつ重要なものは何一つ譲っていないのに、得られる対外イメージは絶大です。

さらには「今回はこちらがワシントンに行ったのだから、次はぜひ平壌で!」という要求も通りやすい。

平壌もダメ、板門店もダメ、となるのであればいっそワシントンに飛び込んで米朝会談をやるのも北朝鮮的にはアリだった気がします。

滞在費どうすんだ?なんて心配もいりません。

「凶悪な独裁者と笑顔で握手し、抱き合うような姿をワシントンで見せるのか?」という米国内部の摩擦を激化させる効果もあります。

ワシントンに飛び込むほどの譲歩を見せているのに、雑に扱うわけにもいきません。しかし、歴史上類例のないほどの残虐な人権蹂躙を行っている首班を、丁重に扱うにも限界があります。

脱北者支援団体が抗議デモを繰り広げるでしょうし、反トランプ陣営もここぞとばかりにトランプ批判を激化させること間違いなし。

ワシントンで米朝会談をやるなんて外交的に大きな勝利だ!なんて最初は言うでしょうが、実際やってみると扱いが難しくて、米国内部の争いが激しくなっただけだった、なんてことになりそうです。

シンガポールに移動中に暗殺なんてことになったら、責任の所在もあいまいになりますが、米国機で移動して米国開催なのであれば、暗殺や不足の事態による責任はすべて米国になりますから、暗殺を防ぐ効果もあります。

色々考えると、北朝鮮的には案外ワシントンで米朝会談をやっていた方がよかったかもしれません。

まぁ今さら変更なんてことはないでしょうから、シンガポールで開催されるでしょう。

米朝会談で人権問題や拉致問題が取り上げられ、北朝鮮が非核化と人権蹂躙を停止する第一歩となることを祈ってます。(まぁ可能性はかなり低いと思ってますが。。。)