どんどん縮小する米韓合同軍事演習

12月に予定されていた大規模な韓米合同防空演習「ビジラント・エース」が延期されました。

日頃意識してなかった軍事演習が、延期されることで注目されますね。結構やってるな~と思わされます。

それらの訓練が順調に凍結へと追い込まれております。

どんどん自主的に武装解除しているように見えるけど大丈夫か?と不安にはなりますが、世界三大戦略家の一人、エドワード・ルトワック氏が著書でこう述べています。。

 

米韓軍事演習が中止された本当の理由

こうしてみてくると、トランプが金正恩との会談後に米韓軍事演習を中止したことの意味も見えてくる。多くのメディアは、これを北朝鮮への不当な譲歩と論じたが、ここで覚えておかなければならないのは、中止した演習は重要ではないものばかりだったということだ。これらのなかには、韓国政府が、インドやイギリスなどの武官には参観させ、自衛官の見学は断ったものも含まれている。

一例を挙げれば、ある軍事演習のシナリオの中で、装甲車両は水田地帯を通過できないと設定されていた。ところが北朝鮮から韓国への「侵攻回廊」は、険しい山岳地帯の細道で、装甲車両が通れない道か、もしくは水田地帯しかないのだ。軍事演習の最も肝となる地点にある水田地帯を通れないとなると、実践する意味があるのか疑わしい。言い換えると、この演習はシリアスなものではないのである。

そもそも韓国軍の存在自体が、現実的というよりは象徴的な意味合いが強い。韓国への脅威の九五%を構成しているのは間違いなく北朝鮮のロケットなのに、アイアンドーム(イスラエルが開発した防空システム)のような対抗手段を開発せず、たとえばKFXのような双発の戦闘機の開発に資金を投じるのである。

このKFXは北朝鮮との戦闘用としては機体のサイズが大きすぎるし、足が長すぎる。明らかに日本との戦いを想定したものだ。もちろん、韓国が本気で日本との戦闘を考えているわけではない。これはあくまでシンボルなのだ。これが彼らの資金の使いかただ。本気で自分たちを守るために資金をつぎ込むのではなく、象徴的なものにしか使わないのである。

おそらくトランプはこのような事実を軍関係者から聞いていたはずである。単に象徴的で中身のないものを北朝鮮に与えても、痛くも庠くもなかったという方が、実態に近いだろう。

日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)』P44-46

韓国は本気で国防を考えていない。象徴的(シンボル的)な金の使い方をする。実際日本と戦争するなんて思ってないのに日本を仮想的にしている戦闘機に莫大な金を使う。

韓国はこういうアホな資金の使い方をするとバッサリ切り捨てています。

今回の韓米合同防空演習延期がアメリカ側から出たのも、同じような理由かもしれません。

ロケット砲の射程内に首都があるのに何の対策もしない。

戦う気なし。

そんな連中と合同軍事演習しても時間と金の無駄だとあきらめたのかもしれませんね。

「象徴的で中身のないものを北朝鮮に与えても、痛くも庠くもない」

それで北朝鮮と米朝対話ムードを維持できるならそれでオッケー!ということなのでしょう。

北朝鮮の中身の薄い非核化措置と合わせて、米国も中身のない合同軍事演習をどんどんやめる。

ある意味、歩調を合わせた相互主義的なプロセスですね。

最後は在韓米軍撤退か?と不安になりますが、ルトワック氏はそれはないと断じています。

在韓米軍の撤退はありえない

米韓同盟は、条件付きの限定的な同盟関係である。たとえばトランプ大統領は韓国と外交を連携させるつもりはないし、文在寅大統領をパートナーとして信頼していない。だから、トランプ大統領は、韓国・北朝鮮の国境地帯にある板門店でやってはどうかという韓国政府側の提案を拒否して、北朝鮮との会談をシンガポールで開催したし、文在寅大統領はシンガポールに乗り込むこともできなかったのである。

では、韓国からの米軍の撤退はありうるだろうか。もし北朝鮮との非核化交渉で進展があれば、米軍は非武装地帯の兵を減らして、ソウルの南の基地に再編するということは考えられる。そうなると在韓米軍の象徴的な意味合いは薄れ、むしろ戦闘的な能力は上がることになる。非武装地帯に配備されている米軍兵士には、本物の戦闘力は存在しない。本気で戦おうと思ったら、敵の大砲の射程内に兵士を配備するわけがないからだ。

しかし米軍が朝鮮半島から撤退することはありえない。非核化が実現し、北朝鮮との関係が100%改善したとしても、米軍は撤退しない。そもそも北朝鮮もそれを望んでいない。中国の脅威があるからだ。核武装抜きで北朝鮮が中国に対抗するには、米軍の朝鮮半島におけるプレゼンスが不可欠なのである。

朝鮮半島を中国の支配下に置かせない。それが米軍の北東アジアでのポジションなのだ。

日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)』P46-47

米軍が撤退したら、朝鮮半島全体が中国に飲み込まれるから北朝鮮もそれを望んでいない。

確かに説得力はあります。

また、在韓米軍基地を南下させる方が実質的な戦闘力は上がるとのことです。

まぁそりゃそうでしょう。前線に近かったら北朝鮮からの初撃で基地が機能不全にさせられてしまいますから。

経済制裁は絶対に維持しつつ、北朝鮮側に与える対価は合同演習の停止と米軍の縮小&南下になりそうな気がします。

「韓国の安全保障は韓国自身が担保せよ。米軍は知らん」というスタンスになったのかもしれませんね。

軍事費負担でももめてますし。

トランプ政権は「同盟の義務を果たさない相手」には超冷淡です。

シリアに駐留を続けているのもサウジが金を出したからです。もはや傭兵のような振る舞いをしてます。

中東から手を引きたくて仕方ないのがトランプ大統領です。

アフガンからも「とっとと撤退したい!タリバンに再支配されても知ったこっちゃねぇ」という本音を隠そうともしてません。

米兵の若者が、中東の人々のためにイスラム過激派と戦う必要などない、ということでしょう。

中東の女性や子供のためを考えればろくでもない話ですが、アメリカ人の大統領としては責めることもできない判断でしょう。

米兵=米国人を守るのが米国大統領の仕事ですから。

マティス国防長官がやめるという話も、中東から撤退したいというトランプ大統領と考えが合わないからだとBSフジLIVE プライムニュースに出演したルトワック氏が言っていました。

断固たる経済制裁は維持しながら、北朝鮮へ与える対価は軍縮で。

戦時作戦統制権もとっとと返還されて、在韓米軍はどんどん縮小されそうです。

米軍に金も出さねぇ、真面目に北朝鮮から自国を守るためにやるべきこともやらねぇ。

何の相談もなく勝手に偵察機が入れないように南北で合意を結ぶ。

「南北融和」を掲げて制裁に違反することをやろうとし、いちいち「例外措置」を要求してくる。

「国連制裁の完璧な履行」を繰り返し言い続けてるのに言うことを聞きゃあしねぇ。

米国に直接言うのははばかられるから英仏独相手に北朝鮮の制裁緩和をお願いして米国の外堀を埋めようと画策する。

厳格な制裁維持を掲げる米国・日本・EUの足並みを乱しまくる。

これで「米国と緊密に連携している」と繰り返しアピールされてもまったく信用できない。

「トランプ大統領は韓国と外交を連携させるつもりはないし、文在寅大統領をパートナーとして信頼していない」ということですが、この実態が今後どんどん明かになっていきそうです。

そうなった場合に支持率が下がるか、それとも反米民族主義者が大喜びして支持率が上がるか。

その時の韓国国民の判断が、大韓民国の運命の分かれ道になりそうです。