「忘却」という第二の殺戮

ぼちぼち有名な話しに、北朝鮮の超有名女優が、朝鮮総連幹部の息子とカーセックス中に死亡した事件があります。

北朝鮮党幹部の乱れ切った性生活もありえませんが、この女優を同僚の俳優たちの目の前で公開銃殺し、出演していた映画のフィルムを焼き捨て、すべて別の女優で撮りなおしています。

この過去にさかのぼって記録を改ざんし、死者を鞭打つような忘却という第二の殺戮を平気でできる国家体制に戦慄させられます。

この事件のことが書いてある著書から該当部分を引用します。

 

美人女優の公開銃殺刑

北朝鮮で最高の美人といえば、ウーインヒーという女優だ。美人なだけでなく、演技力もあり、北朝鮮の男性たちの羨望の的だった。

彼女は、北朝鮮初の恋愛映画『木蓮の花(一・二・三部作)』でヒロインを熱演、最高の賛辞を受けた。この映画がきっかけとなり、その後北朝鮮の名だたる映画のほとんどに主演し、有名女優となったのである。

彼女の夫は映画撮影所の演出家(監督)で、彼も最高の待遇を受け、また三人の娘も母親に似て美人で、ウーインヒー一家はどこへ行っても衆人の関心と注目を集めた。誰もがこの一家を羨んでいたのである。

そんなウーインヒーが、こともあろうに金正日の指示で銃殺刑に処されてしまった。罪名は「民族反逆者」。この事実は人の口から口へ伝わり、北朝鮮の国民の知るところとなった。人々が恐怖感を覚え、呆然としてため息をついたのはいうまでもない。

銃殺されたとき、彼女は四〇代半ばだった。党の高位幹部だけでなく、国で指折りの金持ちたちからも彼女は羨望の的だったので、彼女自身も自分の美貌に奢り、昼夜を問わず、権威のある男なら誰でもかまわず、情を交わしていたという。実際、彼女と関係を持ちたいと願う「偉い男たち」は数えきれないほどいたのだ。

悲劇の事件の発端は、ある冬の日に起こった。彼女は在日朝鮮人出身の三〇代前半の男と、彼の家に近い森の中で昏睡状態で発見された。二人は素っ裸で、男の自動車の中に倒れていたという。ヒーターをつけっぱなしで「カーセックス」をし、一酸化炭素中毒になってしまったのだ。発見者が病院に運んだが、男はまもなく息をひきとり、彼女だけが一命をとりとめた。

一世を風靡する女優が、男とセックスをしている現場を押えられ、こともあろうに相手の男が死んでしまった事実は、北朝鮮人民にとって、むろん党にとっても驚愕すべき事件だった。しかし、この問題は、ただのスキャンダルではすまなかった。

死んだ男の父親が、日本の朝総連(在日朝鮮人総連合会)系の高位幹部だったからである。自分の息子が北朝鮮で非業死を遂げたことに憤慨した父親は、北朝鮮に恨みを抱いた。そればかりか、これまで息子のためにと北朝鮮へ送っていた献金を打ち切ってしまったのだ。北朝鮮はそれでなくても外貨が足りないところに、頼りとする金づるを失うハメになったのである。北朝鮮の党幹部が、ウーインヒーを恨んだのは当然である。

しかし、これはほんの序の口に過ぎなかった。この件で当局から調査されたウーインヒーは、これまで自分と不倫関係にあった男たちの名前を、平然と告白してしまったのである。男たちの中には、北朝鮮の最高幹部級に属している人物も多かった。いや、それどころか、党の官僚のほとんどが網羅されていたといってもいいすぎではない。

ウーインヒーには自分が北朝鮮一の女優だという自負がある。誰も自分を処分することなどできないと信じきって、あらいざらいしゃべってしまったのである。

彼女を調査していた国家保衛部(北朝鮮の情報捜査機関)では、あまりに多くの官僚がこの事件にかかわっていたため、それ以上取り調べを続行することができなくなってしまった。それで彼女の告白内容を、金正日に直接報告することにした。

しかしそれが、短気な彼を刺激する結果となってしまった。信頼していた幹部たちが、たった一人の女に手玉に取られていたと知った金正日は、激しい怒りを抑えることができなかった。

「でしゃばり女め」

彼は、ウーインヒーの口を封じるために、民族反逆罪で銃殺刑に処することを命じたのである。

もちろん、ウーインヒーにとっては、思ってもみない宣告だった。最高官僚たちとも逢瀬を重ねてきたのだから、いざとなれば必ず救いの手が差し伸べられると思っていたのである。

しかし、現実は過酷だった。

ある日、平壌に住むすべての芸術機関の幹部や俳優、そしてタレントたちに、非常招集令が下った。彼らは、訳もわからずバスに乗せられ、平壌の軍射撃訓練所に集められた。二〇〇〇人ほどの芸術人たちが集まったところに、区内放送が響きわたった。

「今から、民族反逆者のウーインヒーを処刑します」

放送と共に、黒い布で目隠しをされた彼女が……北朝鮮一の美人女優であり、これまであまたの高官たちの胸を焦がした彼女が、衆人の面前に引き出された。

銃殺刑に処される寸前、宣告文が朗読された。

「民族反逆者のウーインヒーは、金正日トンジ(同志)の政治的な配慮に、忠誠で恩返しをするべきところ、乱れた不倫関係でトンジたちの問に波紋を巻き起こし、革命課業修行に大きな障害をもたらした。絶対に許すことのできない大罪と見なされ、ただ今より死刑と処する」

彼女は銃殺された。

刑場の露と消えた女優・ウーインヒーは、以後、人々の記憶からも消えてしまった。彼女が熱演した、北朝鮮の数十編の名作映画もすべてフィルムは焼き捨てられた。それらの映画は新たな女優で撮影をやり直すことになり、北朝鮮は大きな出費を強いられたのである。

実録 北朝鮮 人と欲―「自由」がなければ「死」をください』 P11-15

北朝鮮特権階級層の性モラルは崩壊していますね。

女性をみんなで幹部連中で共有しているとは。

カーセックス中に死んだのが朝鮮総連幹部の息子で献金が打ち切られ、それがきっかけで本格的な調査につながり、金正日の耳に入って怒りを買い、公開銃殺につながります。

息子が死んだのは気の毒ですが、トップ女優とヒーターをつけっぱなしでカーセックスして、行為に熱心なあまり一酸化中毒で死亡。

死に方としてはかなり恥ずかしい。

この著者が書くように「非業死」と言われると、それはどうよ?と言いたくなります。

この禹仁姫(ウ・イニ)の話しは、デイリーNKでも書かれていました。

しかし、結構重要と思える、浮気相手が総連幹部の息子だったということは書いてませんでした。

60〜70年代の北朝鮮映画界にトップスターとして君臨し、著名な脚本家である夫のリュ・ホソンとの間に2人あるいは3人の娘をもうけていた禹仁姫(ウ・イニ)氏だが、数十人ともそれ以上とも言われる幹部や金持ちと浮名を流していた。

そして、ある浮気相手の男性が事故死したことから彼女の私生活に当局のメスが入る。これを受け、自分の女性関係が父親にバレるのを恐れた金正日氏が、彼女に適当な罪名を与え、公開処刑にしてしまったのである。

金正恩氏の父は愛人の「美人女優」をこうして殺した

相手が総連幹部の息子だとは書いていません。

私の認識では、高英姫氏は無自覚な隠れ従北さんですね。

こういう人たちの特徴は、「朝鮮総連は衰退して力がない」「ノンポリ化している」とか言って日本の従北組織への警戒心を矮小化しようとする点です。

こういうツイートなんかにもその特徴が表れています。

笑わせますね。

毎年、将軍様から祝電が送られ、いまだに朝鮮学校の子供を平壌に連行して、在日同胞数万人を殺した相手を褒めたたえさせるようなありえない忠誠を示しているのに、藤本健二やデニス・ロッドマンの方が上だなんて虚偽以外のなにものでもない。

つまりは、「総連にはもう力はない=警戒させない」、という隠れ従北さんの任務を忠実に実行しているのでしょう。

北朝鮮の公式行事で、金正恩と直接抱き合えるくらい、関係がズブズブなのが朝鮮総連です。

毎年毎年、何十人も人間送り込んで、在日一世、二世を殺しまくった相手に頭を下げ、褒めたたえ、忠誠を誓っているのが朝鮮総連です。

大多数は本気で思ってないとか苦しい言い訳をよく聞きますが、一人二人の話しではなく、数十人規模でこういうありえないことをやる人間をいる時点で朝鮮総連という組織がいかに腐っているかが分かろうというものです。

日本のデイリーNKのように、北朝鮮を熱心に批判しているからといって、北朝鮮の敵とは限りません。

むしろ北朝鮮を批判することで信頼できる専門家だと思わせ、日本や韓国の従北勢力の存在から目をそらさせようとする隠れ従北の専門家は多い。

朝鮮学校の実態を知っているくせに、熱心に朝鮮学校批判をしない北朝鮮専門家や在日知識人は要注意です。

こういう人たちこそが、北朝鮮の体制維持のために貢献してきたと言えます。