瓦解を始める中国の一帯一路

今月の『フォーリン・アフェアーズ・リポート 2018年7月号』で、「一帯一路戦略の挫折」という寄稿が掲載されていました。

冒頭の要約は以下の通り。

中国はグローバルな開発金融部門で支配的な地位をすでに確立している。だがこれは、欧米の開発融資機関が、融資を基に進められるプロジェクトが経済・社会・環境に与えるダメージについての厳格な安全基準の受け入れを相手国に求める一方で、中国が外交的影響力を拡大しようと、その間隙を縫って開発融資を増大させた結果に過ぎない。しかも、中国が融資したプロジェクトの多くは、まともな結果を残せてない。すでに一帯一路構想に基づく最大規模の融資の受け手であるアジア諸国の多くは、戦略的にインド、日本、アメリカと再び手を組む路線へシフトしつつある。・・・

一帯一路戦略の挫折―― 拡大する融資と影響力の不均衡

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激化する貿易摩擦 目立たないのが吉

激化の一途を辿る米中貿易摩擦。象徴的なのが対中というだけであって、対露も対EUも順調に米国の貿易圧迫が続いています。

安倍嫌いの皆さんが、「トランプとお友達自慢してたくせに制裁くらってんじゃねぇか」とこき下ろしてきますが、気付いたら一番日本がうまく立ち回っているように思えます。

トランプ大統領のやることにプリプリ怒って”対抗関税”とかやらない方が無難ですね。

下手に怒って対決姿勢を示すと、トランプ人気が高まって票につながるだけ。

外国叩き(特に中国叩き)が票に繋がってしまう限り、少なくとも中間選挙が終わるまではこの関税戦争が続くでしょう。

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自主的に武装解除する韓国と対照的な国々

スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、バルト三国といったロシアと国境を接している国々が国防意識を高めまくっています。

米軍の駐留を増やしたり、軍事訓練も増やしています。一例としてノルウェーが駐留米軍を増強した模様。(参考記事:週刊ニューズウィーク日本版 「特集:交渉の達人 金正恩」〈2018年5月29日号〉 [雑誌] P11)

合同軍事演習の中止や軍事統帥権の移管を進めて、国防意識を後退させている韓国とは実に対照的です。

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台湾で進む過去史清算運動

台湾で、蒋介石時代の弾圧の実態を再調査し、清算する運動が進んでいるようです。

こういう動きは韓国と似ていますが、反米・反日団体にこの手の運動が利用されることはないので、台湾の国民統合と結束を高めることにプラスになるでしょう。

基本的に、韓国の過去の軍事独裁時代について、負の面を明らかにして再発防止を進めることには賛成なのですが、韓国のやっかいなところはその手のネタを親北・従北傾向の団体が利用し、韓国内の分裂と葛藤を激化させ、なぜか反米・反日へと繋げるところでしょう。これが非常に厄介です。

2018/6/1のBS放送の『国際報道2018』で、蔡英文政権下で進む蒋介石時代の弾圧の歴史について調査し、被害者の名誉回復運動を特集したので紹介します。

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急遽行われた南北首脳会談

明日には180度変わっている北朝鮮情勢。展開が早すぎてついていけません(笑)

米朝会談中止を受けて、急遽南北首脳会談が開かれました。嫌韓の皆さんは、文在寅が金正恩の子分のようにふるまっていると批判しそうな行動ですね。

そういう見方には反対ですが、そのあたりの評価はどういう話をしたかによって変わります。

急遽南北閣僚級会談をドタキャンし、米朝会談の事前協議も無視という最悪なドタキャン、核施設爆破も専門家も入れずに証拠隠滅的な閉鎖。

急遽行われた南北会談で、文大統領が「そういう不誠実な対応してたら経済制裁はどんどん強まるし、軍事侵攻されますよ」と厳重注意して、「騙そうとせず、誠実に核の”永久”放棄をやりなさい」と、非公表ででも言っているのであれば安心ですが、北朝鮮側に立って米国を説得するような姿勢を見せそうなのが心配です。

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