独露首脳会談 パイプライン・難民・ウクライナ・いイラン核合意

独露首脳会談。

共同記者会見では、主にパイプラインやウクライナ情勢、難民問題について語られていました。

パイプライン:ノルドストリーム2

メディアの報道で、一面しか報道しないな~と思ったのはパイプライン。トランプ大統領が「ドイツはロシアに完全に支配されている」と言ったことを取り上げ、「トランプが馬鹿なことを言っている。パイププラインは問題ない」という印象を受ける報道ばかりです。

米国の意見より、最前線でロシアの脅威を受け止めている、バルト三国やポーランドといった国々が、このパイプラインに反対していることこそ報道すべき。

結構な割合でロシア系国民がいるバルト三国などからしたら、第二のウクライナになるかもしれないという危機感があるわけです。それを考えたらドイツの行いはEUの連帯への裏切りでしょう。

 

ドイツ国内の世論の変化も大きい。ロシアへの好感度がかなり高い。50%以上が好意的です。ウクライナからしたらEUのリーダーがこれでは不安で仕方ないでしょうね。

パイプラインについてのドイツ市民へのインタビューで、「ドイツは圧力を受けています。私たちはアメリカのシェールガスではなく、きれいで安いロシア産のガスがほしいんです」と発言。

これがドイツの総意とは言いませんが、かなりの数はこういう認識でしょう。

まぁ着工当時にはまさかロシアがクリミア侵攻するとは思ってなかったわけですから、一概に責められないのは事実。今さらやめられませんしね。しょがないっちゃあしょうがない。

 

難民問題

難民にも言及。プーチン大統領が「EUは難民で困ってるでしょ?解決するのは簡単です。帰ってもらえばいい。そのためには上下水道や医療の復興を助けないとね!」と述べてました。

さすがですね~。

シリアは自分がバックアップしているアサド勝利でほぼ確定。あとは戦後復興を勢いよく進めればアサド政権は安定します。ロシアの影響力も確固たるものになります。それをEUの金で実現。さすがです。

EUが得られるのは難民の流入減。EUにとってもメリットは大きい。現在のEU加盟国間の摩擦は難民問題が大きいわけです。それがなくなるなら願ったりかなったりでしょう。

政権批判をするものは無慈悲に弾圧し、経済的利益は一族で独占するアサド一族独裁政権が再来する可能性が高そうです。

 

ウクライナ問題

立場の違いを確認した。以上終了。永遠の平行線コースに突入してます。

ミンスク停戦合意に立ち戻ろうと繰り返してましたが、要は一旦殺し合いやめて話し合いしましょう、という呼びかけ。

ドイツはともかく、ロシアが停戦して交渉する気があるのか不明。

ありえるとしたら、ウクライナで親露政権が誕生するか、ウクライナ政府がクリミアと東部をあきらめて「知るか!勝手に独立でもなでもしろ!!」と投げやりになるか、そのどちらかの情勢にならない限り事態は進展しないでしょう。

ドイツとNATOがやる気だして、ウクライナ東部とクリミアに軍事侵攻し、ウクライナ全体をEUの一部として取り込むというのがウクライナ市民の望みでしょうが、そんなことをやるはずもなし。

永遠の平行線が続き、お互い疲れ切った後か、もしくは新たに共通の敵が登場でもすれば何かしら妥協が成立するかもしれません。

 

イラン核合意

イラン核合意を守ることをお互いに確認。以上。

これも虚しい声明です。

EU企業は一斉にイランから逃亡してますからね。

政府が「イラン合意維持!維持ったら維持だ~!!」と言ったところで企業はついてこない。

企業が動かなければイランへの投資もない。

イランの経済はいつまでたっても上向かない。

口だけで実りあることはなんもできないEU諸国。

もうあきらめてアメリカとイランの新たなイラン核合意交渉を仲介するくらいやった方がいい気がしますね。

今のままでは、追い詰められたイランが核実験と再開して、EU諸国が庇えなくなり、EUの黙認と米国の強力なバックアップの元、イスラエルとサウジがイランへ軍事侵攻なんてシャレにならない事態にもなりかねません。

そうなる前に、イランに妥協を勧めた方が無難でしょう。まぁ今のイランがそれを飲む可能性は低そうですが。

おそらく、米国の次期大統領選挙まで耐えるという道を選んでいるんでしょうが、トランプ二期目という可能性もあれば、別の大統領だったとしてもイラン核合意改定を支持する可能性もあります。

民主党の大統領候補が、トランプ支持層のキリスト教福音派を切り崩すために、イラン核合意の再交渉を公約に掲げる可能性はあります。

次のトランプに困らされてる人たちが、よく「次の選挙までだ」と言っているのを目にしますが、そんな不確かなことに期待するより今やれることを全力でやった方が良い気がしますね。

とりあえず、今回の独露首脳会談で、ドイツはだいぶロシアよりだな~と感じました。

北に甘い文在寅大統領を彷彿とさせます(笑)

あと、ヨーロッパは北朝鮮のことなんて興味ないですね。

せいぜい首脳会談があるときか、核実験したり、ミサイル発射したときにとりあげられるくらいです。

ま、当然と言えば当然ですが。

 

EUの盟主として、ロシアからEU同胞国を守ろうとしないドイツ。これでEUの結束を呼び掛けても説得力ゼロ。

今後、イギリスだけでなく他の加盟国からも離脱の動きが出てくるかもしれません。

EUの前途は多難そうです。