韓国の教科書分析 同族同胞である北朝鮮を助けよう!と誘導している

韓国の教育

韓国の歴史教科書も、日本の朝鮮学校と同じ問題点を抱えています。
つまり、脱北者の証言という無視できない事実を一切教えていない。
これがすべてでしょう。脱北者の証言を知れば、いかに警戒感のない平和統一が危険かが分かるはずです。

北朝鮮についての記述でありえない箇所を引用します。
『検定版 韓国の歴史教科書』 P378~380

 

まず出だしから意味が分かりません。

 北朝鮮で復元された檀君陵を取り上げています。そもそも嘘くさいことこの上ない、檀君陵についてトップで取り上げる意味がわかりません。馬鹿が馬鹿な主張をしているのであれば、無視してあげるのが大人の対応のはずです。このときから「朝鮮民族第一主義」を打ち立てたのはなぜだろう?と問うていますが、人間を家畜化する強制収容所を運営している狂人が考えることなど分かるわけがありません。出だしから理解不能な、妄言が書かれています。

 お次は「主体思想塔」の写真を掲載しています。独裁者の言うことだけ聞いてればよし!という「主体思想」の塔を紹介する意味が不明です。
おぞましい塔だと書いているならともかく、彼らの考えを知ろう、という擁護的な姿勢がまったくもって理解できません。

 そして、こう書かれています。

独自路線を模索する
 1960年代、中国とソ連の間に社会主義路線と国境問題で摩擦が頻繁に起こった。北韓は中立を表明し、ソ連と中国の影響から抜け出すために独自の自主路線を模索した。このため唯一思想体系を確立して金日成中心の体制を裏付けし、政治の自主化と国防の自衛を強調した。
 1967年には主体思想を北韓の統治理念として採択し、革命伝統を体系化する作業を本格化した。1970年には「社会全体の主体思想化」を提示し、北韓を政治的自主性と経済的自主性を備えた国にすることが人民軍と勤労大衆の義務であると宣伝した。主体思想は北韓政政権の正統性を合理化すると同時に、金日成への個人崇拝を助長した
 北韓は1972年に主体思想を憲法に明文化し、国家主席制を導入した。この社会主義憲法により首領中心の強力な統治体制を確立した。
 このような体制整備を土台に、北韓はソ連と中国に偏重していた外交関係から抜け出して第三世界非同盟勢力に積極的に接近した

 ここで言わんとすることは、北朝鮮はアメリカに頼っているお前らと違って、自立しているぞ、ということでしょう。そもそもソ連と中国の影響から抜け出していないです。この時点で大嘘ですね。ソ連に頼り、今は中国に頼って生きながらえています。影響を脱したなど嘘八百でしょう。寄生虫と言っても過言ではありません。

 さらに「個人崇拝を助長」ではなく「個人崇拝の完成」ですし、「首領中心の強力な統治体制」でははく、「首領様を神格化した独裁体制」のはずです。

 外交関係もソ連と中国頼りだったのが、第三世界非同盟勢力と連携したと言っていますが、よくもまぁそんな大嘘を言うものです。元共産主義の国々との、うっすーい外交関係しか構築できていないはずです。まるで北朝鮮が、韓国とは違って大国のくびきから抜け出し、朝鮮民族の誇りを守って自立を守って頑張っていますとでも言いたいようです。本当にありえない教科書です。

 そして、最も注目すべきは、金日成死後の苦難の行軍をどう書いているかでしょう。

1990年代、金日成の死去により金正日体制が始まった。北韓は続けざまの難関を突破するために強盛大国の建設を目標とし、新しい統治方式として先軍政治をうちたてた。
さまざま宣伝媒体は、先軍政治がもたらした国家の安定と、「革命と建設」により人民軍が成し遂げた成果を強調した。先軍政治を標榜したのはいわゆる「ウリ式社会主義」の旗印のもと、自力更正の意志を内外に明らかにするためだった。

 恐ろしいことに、良いことのように読み取れます。確かに事実を書いていると言えばその通りでしょう。大事なことは、苦難の行軍の悲劇を知っているなら、確かにこう言ってたなぁ~、本当にひどかった・・・となりますが、何も知らない子供が読むと、北朝鮮は頑張ったんだな、と解釈できてしまうことです。

 さらに隣にはこの写真が掲載されています。

北朝鮮を助けよう2

 戦慄の思想誘導と言えるでしょう。先生がこの時期に300万人の餓死者が出て、脱北者の証言から、飢えのあまり弟と妹を殺して食べた悲劇や、政治犯収容所でいかに何人もの人が投獄されて、地獄の苦しみを味わったか教えていれば良いですが、きっとそんなことは教えていないでしょう。

 人とは忘れてしまう生き物です。悲劇を忘れないよう、記録に残して繰り返さないように教えるのが教育のはずです。しかし、韓国の教科書には一切、この時期の苦難の行軍で発生した、300万人の餓死者のことが書かれていません。脱北者の強制収容所の地獄も教えていません。恐ろしい教育を韓国の子供に行っています。日本の朝鮮学校の教科書と全く一緒です。

 そして、最後の締めはこれです。

 しかし第二次七カ年計画(1978~1984)を推し進めるうちに北韓経済は限界をあらわし始めた。自国の資源と技術だけでは急激に発展する世界の技術水準に追いつけなかった。徹底した計画経済と過度の自立経済政策は経済発展を遅らせた。
軍事力増強のための重工業育成や農業・軽工業部門の不振により産業の不均衡はますます深刻化した。さらに多すぎる国防費支出とエネルギー・社会間接施設の不足、慢性的な外貨難などで1980年代初めから経済成長率が下落し始め、北韓経済は長期的な沈滞に陥った。北韓はこのような経済的問題を解決するため軍隊を建設現場に投入し、南韓に持続的な軍備縮小を提議した。そして「ウリ式社会主義」の価値を傷つけないまま慎重に対外開放や市場導入を通じた変化を模索した。しかしソ連や東ヨーロッパの社会主義体制の崩壊により交易相手国を失った北韓の経済は、いよいよ困難な状況に直面した。

 はっきり言って、自業自得ですね、という感想しかないでしょう。しかし、困難な状況に直面した同胞を韓国が助けようじゃないか!!という教育をしている姿が目に浮かびます。
餓死者が続出するほどの経済的困窮で、民衆の不満が限界にまで高まっていたの、軍隊で容赦なく弾圧・殺戮したのがこの時の現実のはずです。さりげなく韓国が軍縮に応じていれば、こんな困難は起きなかったとでも言いたい書き方をしています。

 そして、この後にくるのが北朝鮮の学校についてのQ&Aページです。北朝鮮の学生の写真が掲載されています。

 恐ろしい印象操作です。
「交易相手を失った北韓の経済は、いよいよ困難な状況に直面した!!」
この文章の後に来るのがこの写真です。北朝鮮が困っている!この写真の子供達が困っている!!さぁみんなで助けよう!!!そのように思想誘導する流れが明らかでしょう。戦慄を覚える教科書です。

 これが、韓国の教育の現状です。背筋が寒くなります。人間を家畜化する強制収容所には、一切触れていません。言葉一つ間違えるだけで、収容所で強制労働に従事させられることが、まったく書かれていません。

教育界は乗っ取られている。
メディアも完全にアウト。
政府にどれくらい浸透されているか想像もつかない。

 こんな状態で平和統一など狂気の沙汰です。脱北者の無視できない証言をしっかり子供のうちから教え、アメリカと日本と緊密な同盟関係を構築し、教育界とメディアから従北勢力を駆逐した上で、さぁ統一に向けて対話しよう!というのなら安心です。それもできていない、国が半分乗っ取られている状態での、今のような無警戒な統一連呼には強烈な危機感しか感じません。

 これが韓国の歴史教科書の現実です。無視してはいけない事実が書かれていない。日本の朝鮮学校と同じ問題を抱えています。この教科書の採用率がどの程度か分かりませんが、現場の教師が書いた教科書がこれです。仮に、政府から「この教科書を使え」と言ったとしても、言うことを聞かない可能性が高いです。

 何せ、「今日のために今日を生きるのではなく、明日のための今日を生きよう」という金日成の格言を教室に掲げていた教師がいるくらいです。それが2012年です。その源泉がこの教科書です。韓国の教育界は完全に北朝鮮に汚染されています。

 このままでは遅かれ早かれ、韓国は独裁国側に取り込まれてしまうでしょう。義務教育を抑えられては、無限の兵站を持つ敵と戦わされるようなものです。いつか負けてしまうでしょう。

 韓国の赤化統一という悪夢は阻止せねばなりません。在日帰還者9万3千人の悲劇を繰り返してはなりません。もう十二分に犠牲を払いました。これ以上は必要ありません。


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