北朝鮮の巧みな外交

まさかの金正恩本人による訪中。いや~、大したもんです。

このまま米朝会談しても最後通牒を突き付けられて終わる可能性がありますから、中国との電撃的な関係改善で米軍の軍事侵攻を非常にやりづらくさせてきました。

そうと明言しなくとも中国の後ろ盾をちらつかせるだけで、手は出しづらくなります。中国も戦争は回避したいでしょうから、そういう使われ方をされても黙認するでしょう。

米中貿易摩擦が激化して、米中関係がぎくしゃくしている中でのこの一手。非常に巧みです。

 

今後は6カ国協議アゲインとなるかもしれません。北朝鮮のヤルヤル詐欺に周辺国が振り回される可能性がありそうです。

中国もこっそり制裁解除して密貿易をやり出しそうです。そうなったら元の木阿弥。中国が北朝鮮と一緒にヤルヤル詐欺をやり出すと、北朝鮮の体制変革など夢のまた夢。朝鮮人奴隷支配体制は盤石となりそうです。

それにしても危機を煽る瀬戸際外交からの電撃的な関係改善カードは北朝鮮の十八番ですね。分かってても乗るしかないのが実にいまいましい。

誰だって戦争はやりたくありませんから、もしかしたら今度はうまくいくんじゃないか?という希望と別の道が見えればそちらに流れてしまいます。

北朝鮮は、その蜃気楼を見せる手腕が素晴らしい。

もちろん北朝鮮の思惑から外れて、なし崩し的に改革開放・体制変革へと流れて行く可能性もあります。この辺はお互いの化かしあいとでしょう。

しかし、だいたい独裁国・情報統制国の方がこの手の化かしあいは有利です。何せ180度逆のことを平気でやれますから。民意を重視する自由と民主主義の国家ではこの180度転換は至難の業です。

トランプ政権も中間選挙で大敗でもしたらレームダック化しそうですし、ズルズル時間だけが浪費されていく嫌な展開になるかもしれません。

それにしてもやはりというか、結局は同じ国家システム同士がくっついてしまいましたね。以前書いた通りになりそうです。

中国が絶対に北朝鮮と縁を切れない根本原因は、強制収容所での自国民大虐殺という原罪を共有しているからでしょう。地政学的な問題もありますが、一要素に過ぎません。

北朝鮮が自由化・民主化してしまうと、中国共産党の黒歴史に飛び火し、中共のよって立つところが破壊されてしまう可能性高まります。そうなれば彼らは破滅しますから、そんな事態になることを許すはずはないでしょう。

結局、中国も北朝鮮も平気で自国民を弾圧する独裁体制です。国家システムを共有する者同士で、利害も一致している同盟関係はまず崩れないと思った方が無難です。

北朝鮮人権弾圧システムは毛沢東と中共のコピー

制裁もちゃんとやってるし、予想が外れて中朝関係も危機的状態かと思ってましたが、この電撃訪中で関係改善へと一気に流れるかもしれません。

少なくともTHAADはじめ、米国のミサイル防衛システムを東アジアから除外したいのは中国もロシアも同じ。在韓米軍の撤退も中国としてはぜひとも成し遂げたい戦略目標でしょう。

中国が北朝鮮の暴圧体制を保障しつつ、責任をもって核を放棄させるから在韓米軍を撤退させろと韓国と米国に迫るかもしれません。

そして、文在寅大統領なら核放棄が実現されるならその要求を飲む可能性が高い。

北朝鮮は核放棄の値段をせっせと釣り上げているように見えます。

ソウルを通常兵器で火の海にできるなら核放棄してもある程度は自国の安全を担保でします。

クリントン政権時代でも、軍事侵攻を思いとどまったのはソウルの脆弱性が原因です。核ではありませんでした。

よくフセインやカダフィが潰されたことを取り上げて、核があれば攻撃はされなかった、だから北朝鮮が核を放棄することはないという主張を目にします。

フセインやカダフィの事例を北朝鮮には適用できません。

もしフセインやカダフィが、パリやロンドン、ワシントンを号令一つで砲撃の雨を浴びせることができていたなら、核は関係なく攻撃はできなかったでしょう。

そもそもICBMもいつまで攻撃兵器として威力を維持できるかも微妙です。

レーザー迎撃が実践配備されたらミサイル兵器も無用の長物となる可能性があります。なにせ光の速さですからほぼ100%命中させれます。

光の速さでミサイルを撃ち落とせるようになったら、ICBMもただの金食い虫です。

(次ページに続く)