韓国が南北首脳会談で、「 北と南は伝染性疾病の流入および拡散防止のための緊急措置をはじめ、防疫および保健医療分野の協力を強化することにした」と約束してきました。
互恵的な文章ですが、実態は韓国が北朝鮮に対して支援や医療サービスを提供するということでしょう。
今まで医療支援をしてきた国は他にもあるわけですが、韓国はこういう結果になっても我慢できるのか見ものです。
目の治療を受けて、医者ではなく将軍様に感謝する北朝鮮国民。(ナショナルジオグラフィック『新 潜入!北朝鮮』より)
医療支援を行う国際NGO団体にその一員として潜入して取材を行うナショナルジオグラフィック者の記者。
そこで目にした光景の異様さをドキュメンタリー映像に収めています。
手術の結果を待つ患者。その結果は?
普通は目が治れば治療をした医師団に感謝するはずですよね?と視聴者に問いかけます。
この時点で次の展開が予想できます。
包帯をとって患者の治療結果を映像に収めようとしたところ、”肖像画は全体を撮れ”と注意されます。
善意で無償治療している医師団もこんなことが延々繰り返されると嫌気がさすでしょうね。
23歳の女性の包帯をとって目が見えることを付き添いの父親と手を取り合って喜ぶ姿が映像に収められています。
父親と手を取り合って喜ぶ親子。
「お父さん!はっきり見えるわ!!」
次が衝撃的。
「すべて将軍様のおかげだ!!」
・・・
はい!?
「将軍様に感謝しよう!」
えぇっ!?
「将軍様ありがとうございます!」「将軍様に感謝したいわ!」と述べて、金日成と金正日父子の肖像画に頭を下げる。
繰り返し感謝を述べ、最後は万歳連呼。
ひ、引くわ~。
別投稿の『滑稽だが笑えない「目が見えなくて困ることは将軍様の顔が見れなくなること」』でも取り上げたおばあさんの目が見えるようになった時も同じ反応。
金総書記の顔を見るのが夢のおばあさん。
包帯が取れて目が見えるようになったことが分かったら肖像画の前に駆け寄り「ありがとうございます!感謝します!」と頭を繰り返し下げる。
「老婆を救ってくださり感謝します!」
最後は会場にいる全員で万歳連呼。
これが一人ひとりの包帯を取るたびに繰り返される。
医師のやる気をそぐ天才ですよ。
それを目撃したアメリカ人いわく、
奇妙な光景でした。
笑うに笑えない。
当然こういう感想を抱きますよね。
そして次が一番悩ましい葛藤。
「本心で言っているのか分かりませんでした」
ここが恐ろしいです。
外から見たら本心にしか見えない。
マインドコントロール系の本で、発言・行動・感情のどれか2つをコントロールできれば残りの1つもコントロールできると読んだ記憶があります。
発言と行動は確実に北朝鮮政府が支配しています。
生まれてから死ぬまで金一族賛美を叫び、そのための行動をしているわけです。人にもよるでしょうが、感情的にも本気で金一族万歳と思っていると判断した方が無難。
しかし、あまりにも異様だから「まさか本気で思っているわけない」と思いたくなる。
この辺の感情は、日韓の親北人士にも同じ感情を抱きます。
親族を大量に殺され、身代金ビジネスの被害を受け、民族教育は60年代に無茶苦茶にされたにも関わらず、変わらぬ忠誠と北朝鮮擁護姿勢を貫く。
「え?本心ですか?」といつも思ってしまう。
好意的に見えれば、次のようにも擁護できますが、これは北朝鮮住民に対してのみ通用する言い訳です。
「そう言わないと後で罰を食らうのかも?」
北朝鮮人民相手ならこの解釈も可能ですが、北に家族がいるならともかく、日韓の親北さんたちが北を擁護するのは本気と判断する以外なさそう。
韓国はこれから人道の名のもとに医療支援を行っていくようですが、次のような反応をされてどう思うか?
将軍様のおかげで目が治ったと感謝し、健康になった体でアメリカ兵を一人残らず駆逐しますと絶叫する。
そこまでは言わないまでも、治療してもらった感謝を医師ではなく、金父子の肖像画や金正恩に向けて捧げることは確実でしょう。
その時どう思うのか聞いてみたいですね。
キレる必要はないでしょうが、「こういうことをされるとやる気を失うからやめてくれ」くらいはチクチク言うべきでしょう。
今から摩擦が用意に予想できる韓国の医療支援。
しょうがないとあきらめたり無視したりすることなく、おかしいことはおかしいと直言できるような南北和解を実現してほしいと願うばかりです。
それができないなら「関与政策」で北朝鮮の変革を促すなど夢のまた夢でしょう。