『北朝鮮 泣いている女たち』 変わり果てた日本人妻の白い肌

北へ渡った日本人妻がその後どのような運命をたどったのか、『北朝鮮 泣いている女たち―价川女子刑務所の2000日 (ワニ文庫)』 から引用します。

この事実を広く共有せずして日朝国交正常化など不可能でしょう。先祖の英霊がどうこういう自称愛国者が、こういった事実をまったく重視しない点も実に腹立たしい限りです。

しょせん、北朝鮮がネット上でやっている嫌韓扇動に乗せられて、北がもっとも触れてほしくない政治犯収容所で、在日朝鮮人と日本人がホロコーストも真っ青なやり方で殺されたことに目が向かないよう誘導させられているわけです。

北の手のひらで日本、韓国、在日の三者が踊りに踊ってお互いを罵りあう。北は笑いが止まらないでしょう。

韓国でも同じ現象が起きています。いつの間にか、北朝鮮が韓国にいかにありえないことをしてきのかが歴史教育から次々と消え去っています。いかに北朝鮮が日韓のメディアに浸透工作をかけて、本来北朝鮮に向けるべきパワーを、韓国では反日に、日本では嫌韓に浪費させられているか分かるというものです。

 

変わり果てた日本人妻の白い肌

私か住んでいた穏城邑には、日本の北海道で朝鮮人男性と結ばれ、夫について北朝鮮に渡ってきた五十代の日本人女性がいた。日本語はわかりにくいし、朝鮮では子供のいる家庭では「ダレダレのお母さん」と呼ぶのが習わしなので、彼女の名前や日本名は聞いたことがない。

(中略)

金基一は六〇年代末頃、北朝鮮に単身帰国したが、党は彼に、「北朝鮮は地上の楽園だと言って妻を帰国させろ」と指示した。夫の説得を真に受けた彼の日本人妻は、長男を日本に残したまま、娘と末の息子だけを連れて帰国船に乗る。トヨタの乗用車二台とトラック一台を積んで。

しかし、北朝鮮の現実は、彼女が想像していた地上の楽園とはほど遠かった。持参した乗用車は奪われるように無償で国家に捧げさせられた。携えてきたテープレコーダーなど日用品も、郡党、保衛部、警察が一銭も払わず持ち去ったという。何かと口実をつけて召し上げるのだ。たとえば、ラジオカセットを持っていたとする。外国の放送を聞く恐れがあるので、有無をいわさず没収されるという具合だ。

急に変わった生活環境も日本人妻を苦しめたようだ。たとえば食べ物である。北朝鮮の食糧事情は、日本と比べればはるかに悪い。子供の頃から慣れている地元の人間はそれでも我慢がきいたが、豊かな日本からやってきた彼女には、おそらく耐えがたかったのではないだろうか。

彼女は日本でも良い暮らしをしていたそうで、なおさらショックが大きかったようだ。北の貧しい生活に適応できず、透き通るように白かった彼女の肌は、見る見るうちに浅黒くなっていった。脱水症状に悩まされていたのだろう。

だが北朝鮮では、満足に腹を満たすだけでも多額の金が要る。糧票の必要な北朝鮮で正規のルートで充分な量の食料を確保するのは困難で、法外な値段の闇の物資に手を出さなければならないからだ。頼りは日本から持参した数々の品物だった。日本製の時計、洋服などを米や肉などと交換し、食いつながなければならなかった。こんな状況を称して誰かが「たまねぎ生活」と呼んだが、それにも限度がある。一家の生活は次第に困窮していった。

さらには、日本人妻を抱える一家には厳しい監視の目がつく。妻を呼び寄せた直後、「日本の女性と暮らしているから、スパイ活動をする可能性がある」という理由で金一家は保衛部の監視対象になった。

この監視が生半可ではない。家族全員が何時にどこに出かけ、何を食べたかまで保衛部がつきっきりでチェックする。住居も一等地にかまえることはできない。実際、金一家は、最初は穏城駅前広場に面したアパートに住んでいたが、そこが「一線道路」だからと、すぐに裏の村の平屋の住宅に引っ越しさせられた。「一線道路」とは、金日成・金正日が地方視察に使う鉄道や道路の周辺地域を指す。北朝鮮では、資本主義の水に染まった日本人や在日同胞というだけで、保衛部の監視下、一家の生活にはさまざまな制約が加えられ、差別され続けるのだ。

(中略)

夫が校長をしていた学校に通っていた彼らの息子金明伊は非常に聡明で勉強もよくできるうえ、ずば抜けてサッカーがうまかった。平壌の国家代表サッカー団からスカウトに来るほどだったが、彼の入団は結局かなわなかった。母が日本人なので、息子の平壌居住は不可能だからである。スカウトはその才能は惜しみながら、彼の入団を断念した。

代わりに彼に与えられ続けるのは、みじめな人生である。日本人の血を引いているというだけで明伊は子供たちから疎まれ、いじめられた。毎日、泣いて帰る彼の姿があった。

将来の希望も閉ざされている。北朝鮮では、日本人や在日同胞が政治的制約を受けるのはすでに述べた通りだ。もちろん、日本人妻の子供も例外ではない。北朝鮮で一人前の社会人の証であり、いちばんの栄誉といえば、軍隊への入隊である。だが、日本人や在日同胞の血縁者には、これが許可されにくい。さらに、エリートへの登竜門である労働党への入党の道も事実上閉ざされているに等しい。日本にいる親類から多額の送金があり、党に献金をよほどすれば話は別だが、それはほんのひと握りの例外的存在でしかない。

進学も希望通りにはいかない。大学進学が認められても、せいぜい技術大学。卒業しても、建設現場などでこき使われる。溶鉱炉で鉄を溶かしたり、建設現場で泥まみれになって働かされる。あるいは、機械工場で旋盤工として従事する。どちらにしても、危険な仕事に従事させられるのがお定まりのコースなのだ。

言葉も習慣も十分に理解できない異国の地で、一家は孤立させられ、つまはじきにされながら暮らさなければならない。檻なき独房に入れられているに等しい生活の毎日である。日本人妻の心痛はいかばかりだったろうか。

彼女がやってきた当初、肌がとても白くて奇麗なので、彼女が表を歩くと服装や色白の顔を見たさに、人々が遠巻きにした。しかし、私か北朝鮮を離れるときには、当時の面影はかけらも見当たらなかった。そこにいたのは、苦労が積もりすっかり老け込み、深い皺が刻まれたひとりの初老の女性である。

おまけに財産も使い果たし、日本の親戚から仕送りもないので、金一家は生活苦に喘いでいる。明伊のお母さんは望郷の念にかられ、涙の日々を送りながら、嘆き続けていた。「死んでもいいから日本に帰って兄弟に会いたい」と。

北朝鮮 泣いている女たち―价川女子刑務所の2000日 (ワニ文庫)』 P240-244

これが北朝鮮の現実です。

昔のことだ、という意見もあるでしょうが、問題なのはこの事実を誰も語り継いでいないことでしょう。はっきり言って70年前の植民地支配よりよっぽど重要だと思えます。ドイツのホロコースト以上に、北朝鮮の強制収容所について注目しないことに、いつもいつも愕然とさせられます。

ここでは日本人妻のことを書いていますが、在日同胞も同じ目にあわされています。持参した品物を売り払って「玉ねぎ生活」をして命をつないでいる点など、そっくり同じです。

ソ連にシベリア抑留された日本兵のことは熱心なのに、この収容所で日本人がどんな目にあわされたのかまったく注目しない愛国馬鹿にはいつもうんざりさせられます。

だいたい拉致だ拉致だと言うわりに、北朝鮮コミンテルンによる工作の歴史を徹底的に調べていない時点で拉致被害者を奪還する気などないでしょう。愛国ビジネスをやっているだけだとしか思えません。

慰安婦問題もしょせん北朝鮮が炎上させ、己の敵である韓国と日本を争わせるネタでしかありません。気の毒な慰安婦おばあさんはそれに利用されているわけです。現在進行形で女性の人権を盛大に侵害している北の手先として被害者を利用する。最悪な二重レイプと言えます。

子供がサッカーの才能があるのに、日本人の血を受け継いでいるというだけでチャンスを与えられず、学校でいじめにあって将来の希望を見いだせない人生を送るはめになっています。

朝鮮学校はこの事実を教えているのでしょうか?やっていることはひたすら日帝植民地時代の悪魔化教育です。それも結構ですが、祖国と比べて日帝時代がはるかにマシだということに、アイデンティティクライシスを起こさないのか聞いてみたくなります。

ちなみに日本植民地時代のスポーツはどうだったか当時を生きた韓国人の回想録から引用します。

京師ラグビー部は昭和3年10月に結成され、早くも昭和4年度に朝鮮代表として大阪で開かれた毎日新聞社主催・全国中等学校ラグビー大会に出場、準優勝に進み、昭和5年からは6年、7年と三連覇の偉業を遂げた。

(中略)

京師のメンバーの中には主将を始め7人の朝鮮人がいた。

日本統治時代を肯定的に理解する 韓国の一知識人の回想』 P99

半分日本人、半分朝鮮人、かつ主将が朝鮮人のラグビーチームが全国大会三連覇です。残虐非道な植民地支配下であるなら不可能でしょう。まぁだからと言って素晴らしい統治だとはまったく思っていません。話しを都合よく脚色する愛国馬鹿には本当に困ったものだと思っています。

どちらにせよ、70年前のことなど基本他人事です。歴史認識問題は、「70年前のことより現在進行形の隣のホロコーストの方が100億倍重要」という常識を身につければ解決するでしょう。昔の人間なんて現代人のモラル水準で考えればみんな蛮族ですしね。

左翼のありえない点は、現代のモラルを基準にして過去を断罪するところで、右翼のありえないことは過去になればなるほどモラルが高くなるところでしょう。ヘタしたら江戸時代がモラルMAXくらいに言いますからね。絶対今の方がモラル高いですよ。

バカバカしい議論が横行していて本当に嫌になります。

※トップの画像は『Are They Telling The Truth?』より、近いイメージのものを引用。

“『北朝鮮 泣いている女たち』 変わり果てた日本人妻の白い肌” への 2 件のフィードバック

  1. 結局朝鮮は南北そろってゴミだって事だな。チョウセンヒトモドキなだけあるwwwww

    1. ん?なぜ韓国が出てくるのでしょう?
      収容所で人間を虫けらのように殺すのは北朝鮮だけですよ。
      同じと言えるのは、毛沢東時代の労改やスターリン時代の収容所、ナチスのホロコーストくらいでしょう。

      南持ち出して同列化するのは虚偽扇動にあたるのでやめた方が良いかと思います。

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