『ジニのパズル』の「天国へのハラボジへ」という章が、まさに今の反ヘイト・反差別活動の問題点をえぐっていたので紹介しておきます。
P166-169の箇所です。
天国のハラボジヘ
もし、目の前で、子供たちが辛い思いをしているのだとしたら。
もし、大人たちが持っているプライドを少し捨てることで沢山のことを解決できたとしたら。
そうすることで少しでも子供たちの未来が明るい方向へ向かうとしたら。
大人は子供の為に努力するべきなのではないだろうか。
世の中の差別や不平を訴えることで、もし核心から目を逸らしているとしたら。
そうすることで民族意識の強化を促しているとしたら。
朝鮮学校問題が解決しない本質をえぐっていますね。
大人のエゴを子供に押し付けている。それが問題の本質です。
そういうプライドをちょっと捨てれば子供に「お前は生まれながらの差別被害者だ」という怨念を継承するような歪んだ教育も是正されるのに、まぁいつまでたっても解決しない。
今の反ヘイト・反差別運動も同じですね。
「世の中の差別や不平を訴えることで、もし核心から目を逸らしているとしたら」
まさにこれ。
その縮図がリンチ事件といえます。
M君がリンチ被害を受けたのにそれを隠蔽しようと、色んな人が動きました。
合言葉は「差別主義者を喜ばせる」「反差別運動が分裂してしまう」ですね。
まさに「世の中の差別や不平を訴えることで、もし核心から目を逸らしているとしたら」という言葉通りです。
講演会でだって。昔の朝鮮半島の話はしても、現在の問題を話す時には皆、韓国サイドの視点からの歴史問題ばかりだ。
都合よく巧みに南と北を混ぜて話をさせて。
おっしゃる通り。
隠蔽と矮小化の天才です。
無実の罪で収容所にぶちこまれ、塗炭の苦しみを味あわされた上に虐殺された在日同胞や北朝鮮国民のことなんてまったく触れようとしません。
あまつさえ、その暴挙を実行したリーダーの写真を飾っています。
これこそ朝鮮学校の教育の最大の問題点でしょう。
朝鮮学校なのだから、私たちは学校にいる限り、最後まで北朝鮮の問題を話し合うべきなのではなかろうか。
校内に韓国の大統領の肖像画があるだろうか。ない。そんなものは何処にもない。
朝鮮学校に通っているのに、どうして今現在の北朝鮮から目を逸らすのだろうか。
学校と政治は関係ないと言われた。
だったら、どうして政治的なものが校内にあるの。
感謝の気持ちを表しているものだなんて、そんな理由があるか。
感謝している人だけ、心で勝手に感謝して、子供たちのために、取り外せば良いじゃない。大人って、ずるいよ。
まったくもっておっしゃる通り。
「感謝の気持ちを表しているものだなんて、そんな理由があるか」
友人知人、親類縁者を殺された在日からしたら本当にこの言葉通りの気持ちを抱くでしょう。
いったい何万人の同胞を殺されたと思っているのか。
その相手に感謝しろなんて狂ってる。
子供相手に脅迫してくる日本人も、子供が犠牲になっても変わらぬ学校の連中も、いとも簡単に人の命を奪う金の糞独裁者も、みんなみんな、糞食らえだ。
ハラボジ、私は、絶対に目を逸らさない。逸らすもんか。
会ったことがなくても血の繋がった家族が北朝鮮にいるんだ。
だから、ハラボジ、私は、絶対に目を逸らしたくない。全員を敵に回しても、目を逸らしたくないよ。
えらいですね。
こういう勇気ある発言をすることがいかに難しいか。
特に有名人でそういうことを言える人がほっとんどいません。
右翼と戦うときは元気なのに、北の暴君と戦うときはとっても不熱心です。
まぁ戦いたくともメディアが取り上げないからいかんともしがたい、という側面はあります。
しばき隊リンチ事件の被害者であるM君が、誰からも相手にされなかったのと同じ構図です。
でも、ハラボジ、一つだけ教えて下さい。
ハラボジは、北朝鮮が良い国だと本気でそう書いたの?
そう書かなければ読まれた時に、危なかったんだよね?
本当は、その目で何を見だの?
手紙を書いていた時、どんな想いだったの?
帰国した人たちからの手紙の一番恐ろしい点です。
祖国を称える内容が満ち溢れている。
まぁ当然です。
収容所で家族が自殺しても、金日成・金正日に対する恨みの言葉を吐くどころか、「なぜ金日成様の暖かい懐から出て自殺なんて!」と言って嘆かないといけません。
そうしないと残った家族が独房行きですから。
そういうありえないことを当たり前のようにする国です。
手紙なんて証拠が残るものに祖国の悪口なんて書けません。
(中略)
天国でこれを読んでいるのなら教えて下さい。私は、何をしてしまったの。私は、どうしたらいい。私か立ち向かうべき相手は、一体何処だったの。誰だったの。間違えていたの?
立ち向かうべき相手は、韓国でも日本でもなく、ましてやアメリカでもなく韓半島の北半分を不当支配している暴君です。
それを味方と思って、その手先に成り下がってしまったのが最大の誤りでしょう。
私は、名前を失いました。もう日本名も、韓国名も、どれも名乗れない。そんな気がしてなりません。
戦いたいと願っても、私の決意はまるで火の粉のように揺れ、散っていくような気もするのです。
戦う相手を間違えなければこういう苦しみを味わうこともないでしょう。
難しく考えない方がよいと思いますけどね。
学校のことではなく、大切な人たちのことを思うと、自分のなかに矛盾を感じます。
朝鮮学校は、リスクを抱えても通いたい者のための学校だったのでしょうか。疑問を抱えた人間は、黙って立ち去るしかないのでしょうか。
「大切な人たちのことを思うと、自分のなかに矛盾を感じる」
「疑問を抱えた人間は、黙って立ち去るしかないのでしょうか」
こういう感覚になる人はまともです。
差別差別の大合唱で、大きな問題を隠蔽したり、別の問題にすり替えるようでは話になりません。
「黙って立ち去らず」、外道左翼とたたっている人たちは立派ですね。
しばき隊リンチ事件のM君や、鹿砦社さんとかね。
まぁただ、味方と思っている相手に、香りたつ従北人士がいることには気をつけてほしいものです。高島弁護士とか世に倦む日日とかね。
M君のためにうまく利用して、裁判後には縁を切った方がいいでしょう。
従北さんたちって、被害者を己の利益のために利用する手腕は天才的ですから。
でも、学校に通うリスクって一体なんなのでしょうか。考えれば、考えるほど、私の頭の中は複雑に絡み合い、混乱するのです。
だから、今は、もう何もしないと、そう誓います。
だけど、忘れる訳じゃない。忘れた訳じゃない。いつか許してくれたら、ハラボジとも、皆とも天国で会えるのかな。そうであって欲しいと願うことを、お許し下さい。
ジニより
天国にいるハラボジのためにも、朝鮮学校のソルマジ公演はやめさせるべきでしょうね。
収容所で殺された人たちがこれ見たら言葉にならないくらいショックを受けること間違いなしです。
本当に在日差別をなくしたいなら、今現在、北の魔の手から朝鮮学校の子供を守っていない最低最悪の在日差別をなくすために日本政府に保護を要求すべきでしょう。
それでこそ人権を大事にするリベラルを名乗れるはずです。
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