『北朝鮮 絶望収容所』 女性を性奴隷にする

北朝鮮 絶望収容所 (ワニ文庫)』文庫版 P303~306

「もっと強く吸え!」

酒組の一階に入ってみると誰もいなかった。機械は回っているのに人の姿が見えないのは不思議なことだ。二階に上ってみたが、そこにも誰もいない。一階へ降りようとしたところ、男の声がした。

「吸え!」

声は脱衣室の中から聞こえていた。戸の隙間から覗いて見ると、保衛員後方課の運転手・李星日特士がズボンを下ろして椅子に座り、全裸の下玉淑が李特士の下半身に顔を埋めていた。

「もっと強く吸え!」

李特士はいい気分で、煙草を口にくわえ下玉淑の髪を握りしめ、自分の股ぐらに深く力を込めて押し入れた。下玉淑の姿が哀れでならなかった。

ところで、他の女たちはどこへ行ったのだろう?
窓の外を見回してみると、九名の酒組の女性政治犯たちがしゃがみこんでいた。李特士が他の女たちを追い出し、事がすむまで待たせていたのであった。

「もっと早く……」

李特士は、うわずった声をあげて、急に「ウッ」とうなった。はじめて異常な性戯を見た私は、高まる好奇心を抑え切れずに戸の隙間からずっと覗き続けた。口の中に射精してしまった李星日特士は、興奮が少しおさまったのか、まだシンボルをくわえたまま上目遣いに見上げている下玉淑に、

「飲み込め!」

と命令した、彼女は一息で飲み込むと、舌を巧みに使って再びシンボルをなめながら、残液をきれいに吸いとった。

なんということだ。私はむしょうに腹が立った。李星日特士は獣に過ぎなかった。その後、李特士に会っても私は目を逸らし、無視することにした。

その日以来、下玉淑と会ってもおぞましい光景が思い出されて話しかけられなかった。私があまり口をきかなくなったので、彼女は私に、

「先生様、このごろおかしいですね。お話をあまりなさいませんし」

と言葉をかけてきた。

「君、保衛員の先生たちが酒を飲みに来たときは、いつもあんなふうにしてあげるのか?」

意識の下でうごめく嫉妬が、唐突にそんな言葉を吐かせたのかもしれない。哀れに思えば黙っていればいいものを、私はなじるように彼女を詰問してしまった。

「何をおっしゃっているのですか?」

「君がこの前、李特士先生としているのを見たよ。君、そんなことをしても汚らわしいとは思わないのか?」

彼女と私とのあいだには物資のやり取りという共通の秘め事があり、彼女はすでに私には警戒心を持たないようになっていた。

「まあ、先生、そんなふうにおっしゃらないでください。私だって好んでやっているわけじゃないんです」

「ああ、二度と言わないよ。だから、あんなことはこれっきりにしてやめなさい」

「でも、そのようにしないと私は追い出されます。どのようなことであれ、指導員先生様が私を必要としているからこそ、私はここにいられるのですから」

「君、毎日あんなことをするのか?」

酷な質問であったかもしれない。しかし、一度逸らせかけた視線を戻し、彼女は切々と訴えるようにその現状を語った。

「はい、求められれば一日に三、四回はします。はじめは精液を口に含んだときに吐き気がして、指導員先生様の見えないところで吐き出していました。でも、飲み込まないと先生様たちに殴られます。何度も飲まされてそれに馴れてしまうと、あまり気にならなくなります。口を閉じて、むしろ一息にぐっと飲み込むほうが簡単なのです」

彼女の腹の中には、どんなに多くの保衛員たちの精液が満ちていることだろう。彼女の肉体がきれいで艶があるのは、そのせいなのだろうかとさえ思われた。

「あんなことが好きなのか?」

「その時間には仕事をしないですむじゃないですか。それに、そのあと長い休息時間をとることも許されています。だから……好きです」

私には返す言葉がなかった。この収容所が、そしてそこに巣くう者たちの身勝手さとうす汚い欲望とが、彼女の価値観を狂わせてしまったのだ。仕事をせずに保衛員の慰みものになることをよしと考えるようになってしまった彼女が、哀れでならなかった。

北朝鮮 絶望収容所 (ワニ文庫)』 P303~306

 

イメージの絵を『図説 北朝鮮強制収容所』から引用します。

女性を性奴隷にする

北朝鮮の収容所は獣の巣窟です。

本当に愕然とします。

そしてこのことがもはや疑いようがないくらいはっきりしており、万単位の脱北者が口をそろえて告発し、国連人権委員会でも問題視されているのに、真剣にこの問題に取り組もうとしない周辺諸国。

ホロコーストも真っ青になるようなことを何十年もやり続けているのに、北朝鮮のことと言えば、核・核・核です。

韓国政府は北朝鮮の人権問題にダンマリで、仮に人権問題を取り上げたとしても離散家族の再会のみ。

日本は日本で、拉致以外は基本あまり力を入れていない。

なんだかんだで北朝鮮の人権問題に一番熱心なのは最も遠い米国というありさまです。

嘆かわしいことこの上ない。

そして、一番北朝鮮の人権問題に熱心に取り組むべきはずの朝鮮学校は、容赦ない人権蹂躙を行う首班を「敬愛する将軍様」と書いた教科書で子供に歴史教育を行い、毎年子どもを送りこんで独裁者を称える公演を行う始末。

これで高校無償化が勝ち取れたらその方が驚きます。

ありえないのは1987年から2015年を除いて、毎年朝鮮学校の子供を平壌に動員し、この公演をやらせていることでしょう。

つまり、90年代、大量の餓死者が出ていた横で、独裁者を称える公演をやっていたことになります。

もう一度言いましょう。

大量の餓死者が出てる横で、独裁者を称える公演に熱心に取り組み、打ち上げでは良いものを食べてたわけです。

本当に信じがたい。

人としての良心はないのか?

これは深刻かつ重大な子供の人権侵害だと言えます。

そもそも公開銃殺で住民を恐怖支配し、逆らえば親族丸ごと収容所送りにし、拷問と強制労働の末に血の一滴まで搾取した上で冊処分するような相手に、1か月以上子供の命を預けるなどありえない暴挙と言えます。

このありえない教育のせいで、アイデンティティクライシスに苦しんでいる卒業生の言葉を紹介します。

(次ページに続く)

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