韓国の自虐史観を日本の保守を使って広める

なんでもかんでも従北呼ばわりする気はないですが、日本の保守サイドに対する北の浸透工作がとってもうまくいっているように見えます。

北の基本方針は、韓国の従北左翼が主張している自虐史観を日本の保守を使って広めること。

工作員とは思いませんが、呉善花教授の著書はちょっと微妙です。

日本の左翼はやたらと日本に厳しいですが、呉善花教授の言論は日本左翼の韓国版のように思えます。

最近の著書『さらば、自壊する韓国よ! (WAC BUNKO 252)』で、気になったところを指摘しておきます。

 

北朝鮮への甘い認識で金正日と和解

ハンナラ党を離党した後の二〇〇二年五月十二日に、朴槿惠は平壌を訪問して金正日と会見します。

南北会談以来、国内は空前の親北ブームでわいていました。そこで、朴槿恵は大統領選前に、自らも「親北」の立場であることを、金正日と直接合って話をすることで、国民に強くアピールしたかったのでしょう。「朴正煕の長女と金日成の長男の会談」ということで、たしかに歴史的な会談ではありました。

(中略)

また金正日は、一九六八年の北朝鮮軍特殊部隊の大統領府襲撃事件(北朝鮮ゲリラにより発生した大韓民国大統領府襲撃未遂事)について、「当時、極端主義者が誤って事件を起こした。申し訳なく思う。その事件にかかわった人はみんな応分の罰を受けた」と謝罪したといいます。朴槿恵はこれを受けて、「お互いに二世どうし、がんばりましょう」といって和解したと語っています。

さらば、自壊する韓国よ! (WAC BUNKO 252)』 P71-72

当時の親北ブームにのって朴槿恵もそういう姿勢をアピールしていたようです。まぁ世論に迎合しないと政治家になれませんからある程度は仕方ないでしょう。当選しなきゃ意味ないですから。

さらに言えばこの当時は本当に和解ができそうだと思われていたわけです。金正日に見事に裏切られたわけですが、それを責めるのは酷でしょう。

それにしても「一部の極端主義者がやったこと」という言い訳は、日本人拉致と一緒。本当になめてます。

小泉元総理の「拉致を認めて謝罪した」ことと匹敵するような言質を朴槿恵が引き出したように思えるんですけね。あまり評価されていないようです。不思議なもんですね。

まぁ実行犯が捕まって、自白して、北朝鮮の犯行だと分かっていたから、今更認めたところで大して驚かないだけなのかもしれません。

 

 

次に、おいおいと思ってしまった内容がこれ。

大統領選出馬による転向と「反日・親北」姿勢

(中略)

朴槿恵は二〇十二年七月一〇日に大統領選出馬を表明します。大統領選挙に打って出るに当たって、父親の軍主導の政治をどう評価するかの決断を迫られました。

朴槿恵は父のクーデター(一九六一年五月一六日の「五・一六クーデター」当時少将の朴正煕が中心に起こした軍事クーデター)と「維新体制」について、二〇〇七年ハンナラ党大統領選候補予備選挙では「救国の革命」と強く評価していました。

また、二〇十二年七月二一日~八月一九日に行なわれたセヌリ党大統領候補予備選挙の段階でも、「父としてはやむをえず最善の選択をした」「正しい判断を下した」として、「五・一六は不可避な望ましい選択だった」と語っています。

ところが、その二ヵ月後の二〇十二年九月、大統領選への立候補を表明する記者会見の席で、朴槿恵はそれまでの政治姿勢を逆転させるのです。

その日、朴槿恵は、「きょうは父の娘ではなく第一八代大統領候補として過去史と関連して申し上げる」と前置きして、次のように語りました。

「五・一六軍事クーデターと維新、人民革命党事件(中央情報部の言論弾圧で、一九七五年に八名が死刑に処された事件)などは憲法価値が毀損され大韓民国の政治発展を遅延さぜる結果をもたらした」「これによって傷と被害を受けた方と家族に改めて心から謝罪する。私もやはり家族を失った痛みがどれだけ大きいかをよく知っている」(『中央日報』日本語電子版二〇十二年九月二五日)

さらに、父親の命日にあたる同年一〇月二六日には、朴槿恵はソウルの国立墓地での追悼式に出席し、「(父親の強権政治で)被害を受けた方々に心からおわび申し上げたい」といっています。

朴槿恵はこうして「朴正煕は不法なクーデターで政権を奪った反乱者である」とはっきりと規定したのです。

(中略)

このようにして、朴槿恵は二〇十二年の大統領選の時点で、「五・一六革命と維新、父朴正煕の政治は正当なものである」という従来の考え方を根本からひっくり返したのです。

いうまでもなく、「これまでの主張では、選挙に勝てない、大統領にはなれない」と思ったからです。朴槿恵は政治的信念を曲げてでも支持者を増やして、なんとしても大統領になろうとしたのです。親を売ってでも!

さらば、自壊する韓国よ! (WAC BUNKO 252)』 P76-81

呉善花さんの評価が微妙です。

従北左翼に保守側が負けて、残念な発言を強いられたと悔しがるところだと思うのですが、朴槿恵は大統領選に勝つために転向して、父を売ったと非難しています。

この発言があったから選挙に勝ったかはなんとも言えませんが、仮にこう言うことで大統領になれるのであれば、父・朴正煕も喜んで自分を悪者にしてくれとあの世で言うでしょう。

対抗馬はあの文在寅です。

手段なんか選んでられません。

赤化統一はさすがになくとも、統一詐欺や同族同族詐欺と、核の脅迫によるアメとムチで、北の体制維持のために金を貢ぐ属国化への道を、韓国が突き進むことになる恐れは十二分にあります。

父の業績を否定することで従北大統領誕生を阻止できるのなら、朴正煕も喜んで悪者になってくれでしょう。

まぁ、結果的に左翼側は「真正性がない」と言って評価しなかったようです。(日本の慰安婦問題に対する対応と一緒。他人事と思えない。)

そう考えると、ブレずに朴正煕の業績評価を維持してても良かったかもしれませんね。

この本で一貫していることですが、韓国を「反日・親北」と定義し、もうどうしようもないのだと思わせようとしている点です。

去年のクリスマスからろうそくデモより、太極旗デモの方が多くなっているわけです。

この著書ではそういう点が触れられていない。とても違和感があります。

まぁそういう本が売れるから、という理由もあるのでしょうが、北朝鮮が韓国の教育を乗っ取り、せっせと広めている韓国版自虐史観を日本で蔓延させる片棒を担いでいるように思えます。

あと呉善花さんのこういう思考回路が理解できない。

以前、私がまだ日本に帰化していなかったときですが、韓国の大使館関係者から「あなたの韓国批判には感心させられることがいろいろとある。しかし国内でやるのではなく、国の恥をわざわざ日本に向けてさらすのはどういうわけなのか」と、厳しくいわれたことがあります。

このように、「身内(民族)の中で身内の悪いところを指摘するならばいいが、外に向けて身内の悪いところを指摘してはいけない、とくに日本については」というのが、韓国に特有な社会的良識なのです。

さらば、自壊する韓国よ! (WAC BUNKO 252)』 P93-94

微妙ですね。

韓国の告げ口外交を非難できないと思えますが?

韓国左翼に言論弾圧を受けながらも、事実を直視する学者の本分に忠実な、李栄薫(イ・ヨンフン)教授のような人は尊敬できますが、外国で自国の悪口をせっせと「告げ口外交」するのは微妙でしょう。

呉善花さんの著書を読むと、韓国は「反日・反米・親北」の国でもうどうしようもないんだ、と思ってしまいます。

もちろんそうなったらそうなったでしょうがないのですが、ぼけーっと中朝に飲み込まれるのを黙ってみているわけにもいきません。

もうちょっと韓国の従北傾斜を止める手立てを知識人として訴えても良さそうなものです。

そう聞くと、「日本統治が果たした近代化の功績を評価し、その上に立って日本統治の功罪を真摯に明らかにしていくことだ」と答えそうですが、その手段は筋が悪い。

これは北との歴史戦争なわけです。

戦争において、相手の有利な場所にわざわざ出向いて戦うのは馬鹿のやることです。

一部のマニアしか興味を持たない70年前のことより、現在進行形の強制収容所をはじめとした北の人権弾圧にもっと注目した方が韓国の「反日・親北」傾斜を止めることに寄与します。

植民地支配も真正面から議論するより、「いや~、ほんとすみません。本当に反省していることを証明するために、韓半島の北半部を、日帝がかすむほどの残虐な支配をしている北の暴君を駆逐しましょう!全力で協力しますよ!!やるしかない!北進自由化統一!!」くらい言ってやった方が、よっぽど北朝鮮は嫌がるでしょうし、韓国の従北左翼も黙ります。

どうも日本の保守は、中朝の有利な戦場にわざわざ出向て不利な戦いをしているように思えます。

もうちょっと戦略的に戦うべきでしょう。

中国と南京大虐殺で論争するより、毛沢東の大躍進や文革で論争した方がよほど有意義ですし、中国人のためになります。

韓国と植民地支配について論争するより、なぜ北朝鮮の人権弾圧に韓国の左翼は沈黙するんだと非難する方が、よほど拉致被害者奪還に寄与します。

北朝鮮の過去清算には、「おたくを朝鮮人の代表とは認めていません。なので朝鮮人植民地支配の清算は、北朝鮮が改革・解放と民主化を成し遂げた後に、投票で選ばれた朝鮮人の代表とやります」くらいのことを嫌味タラタラで言ってやる方が建設的です。

なぜ相手の喜ぶ戦場にわざわざ出向いて不利な戦いをやりたがるのか理解に苦しむ。

まぁ北朝鮮は笑いが止まらないでしょうね。

日本、韓国、在日が相争っている間は北朝鮮は安泰です。

いい加減、何十年も前のことに労力を使うより、現在進行形の問題を解決することに力を注いでほしいところです。