廬武鉉大統領がいかにありえないかがコンパクトにまとまっている名著『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』。さらに笑えるからサクッと読めます。
歴史は繰り返すといいますが、まだ10年弱のつい最近の同じ過ちを繰り返すんだから笑えない。
THAAD配備に環境がどうとか嫌がらせをし、国際社会が協調して制裁を強化している中で800万ドルの人道支援をやるとか言い出し、平昌冬季五輪で共同アイスホッケーチームを結成したいとか言い出す。
国連の演説では、米国や日本が強烈な北朝鮮批判を繰り広げているのに、ロウソクデモだのロウソク精神だの言い出し、対話による解決をしつこく主張して、米国の軍事的行動もありえるという主張と真っ向から対立。
そろそろ廬武鉉時代に米国が言った発言が飛び出しそうです。
外交でバランサー論をぶち上げ、実際はバランサーどころかただの離米・従中、親北・反日だったこと揶揄して、名著『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』にはこう書かれています。
この北東アジアのバランサー論は、盧武鉉くんが2005年の初めから唱えている自信満々の外交戦略である。
この発想の基礎は、北東アジアの情勢を冷戦時代と同じ韓・米・日の陣営と朝・中・露の陣営が対立していると見なし、韓国がこのような構図から抜け出して、両陣営の聞でバランサーの役割を果たそうというものだ。
が、より正確には、米国の傘の下を離れ、米国と北朝鮮の間に立って両者の仲介役になる――そう受け取るのが自然だろう。
しかし、「冷戦時代の陣営外交の枠組みを抜け出す」と言うが、朝鮮半島は、いまだ「冷戦時代」にあると認識するのが普通ではないのか? 北朝鮮が「南朝鮮の武力解放」を放棄したわけでもないし、韓国が「朝鮮半島統一」をあきらめたわけでもあるまい。
今、仮に在韓米軍が撤退したらどうなると思っているのだろうか?
朝鮮半島有事に際し、在日米軍や自衛隊の支援がなかったら何かできると思っているのだろうか?慮武鉉は現状に対する認識が完全にずれている――と言わざるをえない。
なによりも北東アジアの均衡は、米軍のプレゼンスで成り立っているという常識が欠如している。
現実を冷徹に分析すれば、いやいやごく素直に見れば、「北東アジアのバランサーの役割を果たしていく」なんて妄想にすぎないことは、高校生でも理解できる話である。
北朝鮮と単独では対峙できないという「自らの現実」さえわかっていない。その一方で中国に秋波を送り、共同で日本に対抗しようとする。もう発想が素人さんとしか言いようがない。
それでも日本(そして米国)にとっては、この外交戦略は看過できない。北東アジアの政治的・軍事的均衡を大きく変えてしまうからだ。
まさに、この政権の存在は、日・米にとっては死活的な問題なのである。
これからも民族の旗を掲げながら中国に媚を売り、米国の圧力にゆり戻され、日本に反発しながらも相手にされず、フラフラと足もとの定まらない外交を続けていくのであろう。そして北朝鮮には徹底的に利用される。
その行き着く先は「自爆」以外に何かあるだろうか。
もういい加減にしてほしい!――これが米国の(そして日本の)本音だろう。
不幸なことだが、このままではほんとうに米国から見捨てられる日にが来るかもしれない……。
なお、米国のローレス国防次官補(当時)は、盧武鉉のバランサー論に対してこう述べている。
「北東アジアのバランサー論は米韓同盟と両立できない概念だ。もし同盟を変えたければいつでも言ってくれ。希望通りにしてやる」
盧武鉉くん、念のために言っておこう。この発言は盧政権に対する米国の激しい怒りの表明なのである。『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』 P42-44
今の文在寅政権も同じ路線を邁進しておられます。
廬武鉉より多少はマシかもしれませんが、それも北朝鮮の脅威が尋常じゃないからでしょう。
6カ国協議も一切せず、ひたすらミサイルを発射して核実験もやる。
この状況でまだ米国と日本の側に全力で戻ってこないんだから文在寅大統領の北朝鮮愛は病気の域に達しています。
そのうち、キレた米国に「もし同盟を変えたければいつでも言ってくれ。希望通りにしてやる」と言われるかもしれせんね。
そうなったら文在寅政権の支持率も廬武鉉政権のときのように、急降下&低空飛行となるでしょう。
任期満了を待たずに大人しく退陣してくれれば良いですが、きっと粘るでしょう。
朴槿恵が弾劾・辞任にならずに、今の国際情勢になっていれば大統領選の結果も違っていたかもしれません。
北が仕掛けたロウソク革命は手法といい、タイミングといい見事の一言です。