もはや韓米同盟がない方が北朝鮮への圧力になる

なぜなら、「有事に備える気がまったくない韓国」という脆弱性が、米国からなくなるからです。

米国が攻撃されたら韓国が守り、韓国が攻撃されれば米国が守る、相互防衛という同盟関係にあるからこそ、韓国は米国の先制攻撃を拒否できるわけです。

ソウルに被害が出るからやめてくれ。

同盟関係であるからこそ、この主張を米国が受け入れるわけです。

その同盟関係がなくなれば、韓国を気にせず米国は戦争を開始できます。

韓国は戦争反対を叫ぶでしょうが、同盟国でもない相手を気にする必要などないでしょう。

北朝鮮も、別に一緒になって韓国軍が攻めてくるわけでもありませんから、ソウルを火の海にする理由もない。

「ソウルを火の海にするぞ!」といきなり言い出しても、「え?南北合同チームとか作って仲良くやってるじゃん?なんで?」とポカーンとした顔をして終わりです。

韓国ができることと言えば、せいぜい外野から「戦争反対!」と叫ぶくらい。

北朝鮮と一緒になって米国と戦ってくれるわけでもない。

北朝鮮は一方的に空爆されて米軍にボコられるだけ。

米国の同盟国である韓国が、北朝鮮を守るために米国の足を引っ張ってくれるから軍事攻撃を回避できるわけです。

そう考えれば、北朝鮮にとって韓米同盟破棄・在韓米軍撤退は恐怖でしかない。

なにせ米国の軍事侵攻のネックがなくなるわけですから。

しかし、そうなると今まで韓国に対して挑発と脅迫を繰り返してきましたが、その相手が日本になります。

「在日米軍基地から爆撃機が出撃するのをやめさせろ!さもなくばミサイルで攻撃するぞ!!」と言ってくるでしょう。

そういう意味では日本にとって不幸ですが、拉致被害者を取り返すという目標達成にはプラスに働きます。

ソウルを射程に入れた長距離砲群を防ぐことはほぼ不可能ですが、日本を攻撃するミサイルは撃ち落とせる可能性があります。

北朝鮮としてはこのリスクはかなり大きい。

この状態で、北朝鮮の領海付近を偵察機がバンバン飛行し、空母や監視艇が近海を航海されたりしたら、北朝鮮にとっては恐怖でしょう。

「米国の挑発をやめさせてくれ」と拉致被害者を返してお願いしてくるかもしれません。

在日米軍基地から米軍機がやってくるのを防ごうと思ったら、日朝関係を良好に保つ以外ありません。

今まで韓国が言っていた「韓国との同意のない先制攻撃は容認できない」が、そのまま日本へとスライドします。

北朝鮮としてはこの日米関係を利用して北爆を防ごうとするでしょう。

南北融和で実現できていたことを、今度は日朝融和で実現する。それ以外、安全を担保する手段がないわけですから。

そして、韓国はどこからもパッシング(無視)されるようになってしまいます。

もはや同盟国の韓国という要因が米国側にはなくなるわけですから、攻撃決定時に韓国へ事前通告もしません。

文大統領が、大統領候補者の討論会で「もし、米国が北朝鮮に軍事行動を実施しようとしたら、どうするか」と聞かれ、こう答えています。

  1. 米国大統領に電話して我々との同意がない米国の一方的な先制攻撃は認めないことを知らせ、留保させる。
  2. 全軍に非常命令を下し、国家非常体制を稼働。
  3. 北朝鮮に連絡し、米国の先制攻撃の口実となるような挑発を即刻中断するよう要請する。
  4. その過程で中国とも強調する。

北朝鮮に対して、米国の先制攻撃を知らせる、というのが文大統領の考えです。

普通に米国に対する裏切りでしょう。

ただ、これも韓米同盟という関係があるからできることです。

同盟がなくなれば、この方法は使えません。

何せ米国が韓国に対して事前連絡する必要も義務もなくなるわけですから。

北朝鮮としても先制攻撃前に確実に連絡してくれる韓国という存在がなくなったら、瀬戸際外交が非常にやりづらくなる。

瀬戸際のラインを見誤ったら空爆されてしまうわけです。これはきつい。

韓国は、韓米同盟破棄によって南北融和に突っ走り、制裁に穴を開けるような真似をしたがるでしょうが、国連制裁と米国の独自制裁がある以上はそんなこともできません。

下手したら米国から制裁を食らってウォンが急落。通貨危機に陥ってIMF管理下に入るなんてことになりかねません。

中国くらい力があればともかく、韓国に米国に正面切って逆らう力はありません。

結局、韓米同盟がなくなったところで、韓国が北朝鮮の経済発展に力を貸せるわけもない。出来たとしても非核化後です。

そして在韓米軍が撤退したところで、米国による北朝鮮への攻撃がなくなるわけでもない。

そう考えれば、韓米同盟破棄・在韓米軍撤退もマイナスばかりではありません。

米国は「”朝鮮半島の非核化”という要求に応じて在韓米軍をすべて撤退する、戻ってこれないように韓米同盟も円満に破棄する、さあ次はあなたの番だ。核リストと廃棄計画を出せ」と、北朝鮮に言えます。

拒否するようなら空母を近海に派遣し、偵察機をバンバン飛ばし、海上封鎖をして圧迫すればいいだけ。

なにせソウルという脆弱性がなくなり、弱点が消えるわけですから大胆な行動がどんどんできます。

もはや米朝の問題なので韓国が何を言って来ようが無視。

北朝鮮も韓国を梃子にして米国の行動を抑止させることもできない。

韓国には自国の防衛は自国で頑張れと突き放し「米国を気にせずに南北融和と南北協力をどんどん進めてください。ただし、国連制裁・米国独自制裁に違反したらあなた方が米国から制裁を受けるのでそのつもりで」と言えば良いだけ。

韓国は何もできません。

今まで通り、細々と南北間で文化交流・スポーツ交流をやるだけでしょう。

観光は制裁対象になってませんから金剛山観光は復活するかもしれませんが、しょせんその程度です。

最初は珍しがって行く人がいても、すぐに飽きられます。

韓国から投資しようにも制裁違反に引っかかりますから、魅力的な観光地として拡張することできない。

秘密送金くらいならやれすですが、それもバレた時が最悪です。

韓米関係を清算したところで、南北の経済交流はまず進みません。

そして、米国・中国・日本から、北朝鮮の扱いにおいて韓国の意見は無視されます。

さらには北朝鮮だって韓国を無視します。

米国の軍事侵攻を止めてくれるわけでもなく、制裁無視して経済支援をしてくれるわけでもない。

下手に文化交流をして韓国に感化された北朝鮮国民が増えたら自由を求めて革命が起きかねません。

北朝鮮にとって韓国は何の役にも立たない存在になります。

そして、韓国にとって悪いことばかりとも言えません。

国連制裁に違反しない限り、今まで通りグローバルマーケットでビジネスができます。

南北関係も良好なら北朝鮮が攻めてくる心配もない。

仮に戦争になったとしても、タイマンならさすがに韓国軍が勝つでしょう。

大国間の争いに巻き込まれることもなくなります。

ただし、裏を返せば韓国が存在しないかのように大国から無視されるということになりますが。

その時に米国との同盟がいかに重要なものだったかを悟るかもしれませんが、後の祭りです。

まあそれもアリだと思います。

うまく立ち回れば、戦火に巻き込まれることなく中立を保てます。

平和に日々を暮らす。ある意味理想です。

現政権でとことん38度線付近の非武装化を進めれば、この無責任な中立ポジションをゲットできる可能性も高まります。

現政権で軍事的な緊張緩和の合意を締結し、次の政権では「忠実に国連制裁を履行します」「経済支援は非核化後に行います」「それまで南北交流をやりましょう」と宣言して、現政権の南北融和前のめりの姿勢からフェードアウトすれば、この心地よいポジションが手に入るでしょう。

南北の軍事的緊張緩和の合意がどんどん実行されれば、地雷原がただの無人地帯へと変貌します。

中国⇒ラオス⇒タイ・中国大陸縦断脱北ルートなどという壮大な旅もなくなるかもしれません。DMZが非軍事化されれば、深夜に38度線をこっそり越えるだけで脱北できます。

制裁があるので大々的には無理でしょうが、中朝国境のように個人レベルでこっそり密貿易が始まるかもしれません。

それも北朝鮮を改革・開放へと導くことにプラスになります。

まぁバレたら制裁くらうでしょうけど。

結論としては、韓米同盟の円満な破棄も韓国にとっては悪くありません。

日本にとっては攻撃(脅迫)対象が韓国から在日米軍基地に移動するので嫌~な感じではありますが、覚悟を決める良い機会でしょう。

今を逃せば拉致被害者は帰ってきません。

以前は韓米同盟の破綻は拉致被害者奪還のマイナスだと思っていましたが、ここまで前のめりな文政権の姿勢を見て、考えが変わりました。

軍事境界線の非武装化も進んでますしね。

韓国側の自主的武装解除だと非難されたりもしてますが、私は基本的に良いことだと思っています。

38度線付近から監視塔がなくなり、地雷も撤去されれば脱北しやすくなりますから。

お互い軍事衝突が起きる可能性が低下するのも良いことです。

戦争のリスクがなくなったのなら、韓米同盟も不要になります。

あとは戦時作戦権を早々に韓国へと返還し、軍事費負担の交渉で、駐留米軍の人件費・装備費・兵器購入まで含め、すべてのコストを韓国側で負担せよと要求し、拒否するなら撤退すると伝えれば良いだけです。

そうすれば、まず間違いなく韓国側がキレます。

無茶な要求に韓国国民が怒り、反米感情に火がついた世論に後押しされ、「だったら撤退してもらって結構!」と韓国政府が米軍撤退を容認することでしょう。

めでたく米軍撤退です。

同盟関係も、破棄とは言わずとも「もしどこかの国に侵攻されたら韓国政府の要請に応じて兵器や軍事物資の支援を行う」という程度のグレードダウンした「戦時援助条約」を締結してお茶を濁せば良いと思います。

案外この方が事態はうまく進む気がします。

保守派の韓国人は嫌がるでしょうが、大多数の韓国人が文在寅大統領と共に民主党に投票することで、「韓米関係を棄損しても南北関係を優先する」という意思を示してしまったわけですからしょうがありません。

あれだけ経済をめちゃくちゃにしても、南北会談で支持率が急上昇してしまうわけですよ。

もはやそれが韓国国民の意思なわけです。

この流れは止めようがない気がします。

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