韓国の元徴用工問題解決案に対する日本の見方

先日のBSフジLIVE プライムニュースで、韓国政府が提示した元徴用工問題の解決案に対する日本の見方について、浅羽先生の評価が大変端的かつ的確だったので紹介します。

BSフジLIVE プライムニュース 2019.06.25

この韓国案についてどう思うかと問いかけられ、「まったくお話にならない」とバッサリ切り捨てた後にこのように述べておられます。

  • 昨年10月に判決が出て、8カ月経ってこれかよ、というのが率直な意見。
  • 問題の当事者であるという当事者意識が韓国政府にまったく感じられない。
  • 昨年1月に大統領府の中で検討した後に同様の案が上がったときは「お話にならないと」と蹴った。
  • それをG20の前に慌てて出してきた。
  • 日本政府は飲めないと百も承知で出してきた。
  • のみならず、元徴用工の人たちにも歓迎されておらず、文政権が掲げる被害者中心アプローチにももとる。
  • いったい誰が得する提案なのか全くわからない。

おっしゃる通り過ぎて何も言えません(笑)

特に、「元徴用工の人たちにも歓迎されておらず、文政権が掲げる被害者中心アプローチにももとる 」という評価には笑うしかない。

朴槿恵元大統領の慰安婦合意で、被害者を無視した最悪な合意だと批判していたのに、同じことをやろうとするとは驚きを通り越して呆れます。

要は、韓国が次のように言いたいがために出してきた、嫌がらせ提案だったということです。

  • 韓国側は会う準備できているが日本は準備できていないようだ。
  • 日本から要請があれば会う。
  • 首脳会談が行われるかどうかは日本次第。

これが言いたいだけ。

なんとまぁ分かりやすい。

「こっちは日韓関係を改善する気はあるが、日本が拒否すてるんだからしょうがないだろ?」という韓国国内向けの言い訳づくりです。

しかし、これはこれで有効ではあります。

日本側が「元徴用工問題で納得できる対応をしてくれ、じゃないと会わない」という姿勢を見せている以上、韓国政府の「無条件で会おう」に応じると、日本が負けたと見なされるでしょう。

朴槿恵大統領が「慰安婦問題」を掲げて会わなかった間、安倍総理が「対話の扉は開かれている」と言い続けて、時間の経過とともに有利な状況にしたのと同じです。

日本は会う会わないに条件を付けない方が良かったかもしれませんね。

かといって会うたびに揉めて終わるのも負担です。

しょせん日韓双方とも、日韓関係の優先度は低いわけですからこんな感じになるのもしょうがないのかもしれません。

G20でも米中覇権争いやイラン情勢の扱いをどうするかの方が、議長国日本にとっては重要でしょう。

あんまり得るものもない日韓首脳会談に、時間と労力を取られたくもないでしょう。

韓国もG20後のトランプ訪韓の方が重要でしょうし、G20中に米国や中国から踏み絵を迫られ、それをどう凌ぐかの方が日本なんかよりはるかに重要です。

文政権の支持層も対日強硬姿勢の市民団体が中心。自身の政治基盤(=支持層)を崩すリスクを冒してまで日本に歩み寄るメリットもない。

対日外交が雑かつやる気が感じられないのも当然でしょう。

G20で韓国以外には全員と首脳会談をやるのにやらないのは韓国だけ。

嫌韓ネトウヨさんのように「ざまぁみろ!」と手をたたいて喜ぶ気はさらさらないですが、「まぁこんなもんかな~、はぁ~」くらいには残念に思っています。

この元徴用工問題に対する韓国政府のアプローチを見せあれては擁護する気にもなりません。

日韓関係はどちらも火中の栗を拾おうとはせず、だらだらと悪化し続けることになりそうです。