『北朝鮮脱出 地獄の政治犯収容所』 教師が子供を糞まみれにして殺す

 

 この本は、強制収容所から脱出した方の手記です。ここでは、強制収容所内での子供達がどれだけ残酷な目にあっているかが書かれています。この強制収容所の実態を知らずに、北朝鮮は語れないでしょう。

北朝鮮脱出〈上〉地獄の政治犯収容所 (文春文庫)』 P170-173


 私たちのクラスに、教員が食べるイチゴ畑に人糞肥料をやる仕事がまわってきた。
 イチゴ畑は山の斜面の中ほどにあった。山菜を採ったり、ウサギの草を採るために山へ行った子供たちが、お腹がすくとこっそりイチゴを採って食べたりもした。もちろんそのたびに教員たちは雷をおとし、生徒を一人ひとり呼びだして犯人を探すといきまいた。それでも生徒はあの手この手で警備員の目を盗み、イチゴ畑に入るのをやめようとはしなかった。
 思いあぐねて、革命歴史担当の朴泰洙教員が、イタチやヤマネコをつかまえるときに使う仕掛けを畑の周辺に設置した。そして、ある生徒がこの仕掛けにかかり、足首を切るけがをした。朴教員は自分の作戦が成功したことを喜び、足首をけがしたその生徒を殴った上につばまでひっかけ、勝利感にひたった。
 こんなことがあってから、仕事をする私たちの気持は重くなった。加えて人糞をまく仕事なので、いっそううんざりした。私たちは肥桶をかついで便所から下肥えをくみ、山に運んだ。次にその人糞を少しずつまいていくのであった。においを嫌って顔をそむけたり、仕事をさぼったりすると、必ずといってよいほど便所掃除をさせられた。この便所掃除というのは普通の掃除ではなく、便所の床を手で磨くのであった。また監督ににらまれたら、人糞を手ですくってイチゴ畑にまくという罰が下ることもあった。
 直接手に人糞をくっつけながら便所掃除を何時間もすると、ついにはがまんしきれなくて倒れてしまう子もいる。その手は糞毒で青くはれあがり、見るも無残なありさまであった。
どうかして人糞がイチゴの葉にでもかかろうものなら、
 「こいつめ! 何をしている。目の玉ひんむいて見ろ!」
 と棒や皮のムチがかまわずふりおろされる。それでなくても、人糞の悪臭に目も思うように開けられず、正気を失った子供たちは、息もつけずによろよろとしていた。
 ある日のこと。                        ’
 その日もイチゴ畑に人糞をやるため朝から山に向かった。突然、朴教員が笛をピーと吹いたかと思うと、ある生徒の襟首をつかまえた。私たちはみんな 「また朝から雷をおとすつもりか……」 と胸さわぎがした。
 「この野郎、昨日不満を吐いたな? よし、その不満が口からぎゅっと入るようにしてやろう」
 朴教員は朝から気にさわることでもあったのか、頭から湯気を出すほどに悪態をついて、その子を押し倒し、足で蹴るなど大騒ぎであった。
 話というのは、昨日その生徒が人糞をまきながら、朴教員に対する悪口を言った。それを、横を通りすぎた別の子が耳にし、朴教員に告げ口をしたというのである。教員たちは、こうしたスパイをする子供には責任量を一回ぐらいおまけしてやるとか、革命精神に透徹していると言って持ちあげたりした。だから私たちは、よほど気の合った友だち同士でなければ絶対に、教員の悪口を言ったりすることはなかった。けれどもどうしたことか、彼は運悪くひっかかったのである。
 「さあ、こいつめ、今からこの肥桶に入って底を手で掃除しろ。はじめ!」
 朴教員の悪口を言ったというその生徒は、思いきり殴られたあとだけに体も思うように動かなかった。
 「この野郎、まだわからないのか、早く入れ!」
 かっとした朴教員はその子を肥桶の中に蹴り込んだ。が、その子は悪臭に耐えきれず、肥桶から出てしまった。
 「ええい、このろくでなしめ。どっちが勝つかやってみるか」
朴教員は興奮してもう一度、その子を肥桶に押し込んだ。彼はよたよたしながら再び這いあがろうとした。朴教員は、そうはさせじと彼の頭を靴で押えつけた。いつの間にかその子の頭と顔は、糞と血まみれになり、かわいそうで見ていられないほどになった。
 「よしわかった。かなりの悪質分子のようだな。おまえが勝つか、俺が勝つかやってみようじゃないか」
 そしてその子は一日中、糞くみをさせられ、少しでも動きをとめたり休む気配を見せると、たちまちムチがとんだ。おまけに畑では手で糞を撒かせたのだった。午前と午後いっぱいそんな仕事をさせられたその子は、仕事が終わるや、口から泡をふいてその場に昏倒した。私たちは教員のあまりの野蛮さに舌打ちした。日が暮れて、それぞれ自分の家に帰る頃になっても、その子は起きあがることができなかった。
 朝、学校へ行くと運動場で号泣する声が聞こえた。その生徒の母親が、死んだわが子を抱いて痛哭しているのだった。彼は結局みずからの命を断ったのであった。何人かの教員と校長も出てきた。しかし彼らの目や顔には、申しわけないという気持はひとかけらもなく、むしろ殺気がみなぎっていた。
「おまえたち、よく見ておけ。先生に反抗するやつはこうなるんだ」


 

 子供同士の密告を奨励し、悪口を言ったというだけで、子供を殺します。それも人糞まみれにし、血まみれにし、手で人糞を畑にまくように強要し、ムチで打ち、口から泡を吹いて倒れるまでです。子供です。朝鮮学校に通う子供と同じ年齢の子供達です。それを教師が容赦なく暴力を振るう。そして子供が死に、運動場で母親が泣き叫ぶ姿を見て、一切同情せず、「こうなりたくなかったら逆らうな」、そう吐き捨てる連中が教師です。

 この残酷な事実を教えず、「敬愛する将軍様」と書いた教科書で授業を行う。朝鮮学校は狂っているとしか思えません。この学校が「朝鮮」民族の民族学校を名乗るなど、ありえない詐欺行為と言えます。一刻も早く、このありえない教育を是正し、在日同胞に誇れる学校に生まれ変わってもらいたい。そう願ってやみません。

※トップの画像は『Are They Telling The Truth?』より引用。

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