去年の国連演説とは真逆 トランプの対北朝鮮メッセージ

非核化は進んでいると自分の北朝鮮交渉の成果をアピールするトランプ大統領。

予想通りと言えば予想通りですが、去年の国連演説とは真逆になっていて隔世の感があります。

去年は金正恩を「ロケットマン」と馬鹿にし、怒った北朝鮮がトランプ大統領を「老いぼれの狂人」と罵る。

国家元首が子供の悪口レベルの応酬を繰り広げるという大変珍しい光景を目にしたわけですが、今ではその二人がお互いを「信頼している」と褒めちぎる異様な状態になっています。

あんたら本気で思ってないでしょ?と聞きたくなりますが、上っ面だけでも礼儀を守るようになった分、子供の喧嘩レベルからだいぶマシにはなったとは言えそうです。

 

国連演説では仲介した文大統領の狙い通り、米朝を対話路線に戻すことができました。北朝鮮内部でも非核化は後戻りできない状態にまで進んでいると「北朝鮮の非核化プロセスは進んでますよ」とアピール。

金正恩がトランプ大統領に「変わらない信頼と期待」を繰り返し述べたと伝え、「トランプ大統領だけが」この問題を解決できるとヨイショ。

「トランプは褒めて利用する」という、トランプに慣れてきた国際社会が導き出した方程式を、北朝鮮も利用しているようです。

ここまでトップ会談にこだわるということは、トランプなら篭絡できると北朝鮮側は思っているのでしょう。

確かに人権は口だけのトランプ大統領と、親北の文在寅大統領という条件がそろっている今しか北朝鮮の凶悪な体制の保証を勝ち取れるチャンスはないかもしれません。

次の選挙でトランプ大統領が負けて民主党大統領が誕生したら確実に人権条項を米朝交渉の議題に上げてくることは確実です。

トランプが反オバマ路線で全部ひっくり返したように、反トランプの大統領が全部ひっくり返すことでしょう。その正当な理由として「人権」が利用されることは確実。北の体制維持に人権蹂躙は必須ツールですから米朝交渉は破綻します。

人権を全面に出して、韓国はなぜ北朝鮮の人権問題の改善を要求しないのだと責められたら韓国左派政権もかなり厳しくなる。「それでもリベラルか!」と糾弾されたらしどろもどろになること間違いなし。めでたく南北関係も破綻です。もしくは北朝鮮との関係を優先して、韓米関係が逆に破綻するかのどちらか。

あまりダメだダメだとダメ出しばかりしていても仕方ないので、ポンペオ長官の訪朝の成果に期待しましょう。

米国の官僚もトランプが暴走しないように一生懸命抑えているようですし、米国という国家システムの力に期待して、安易に騙されないことを信じましょう。

あとは南北の道路や鉄道の連結で、韓国が制裁違反を犯すような暴走をしないことを祈るだけですね。

米朝交渉が停滞したら我慢しきれずに突っ走りそうで本当に不安です。