朝鮮戦争 アメリカの休戦協定違反と李承晩

朝鮮戦争の休戦協定で重要なものに第4条60節にある「休戦協定締結後、いかなる他国の軍隊も3カ月以内に南北朝鮮から撤退すること」という条文があります。

中国は約束に従い1954年から1958年までの間に完全撤退。

しかし、米軍は今もなお韓国に駐留し続けています。

これを防いだのが小国がやるべき外交である「机をバンバン叩いて暴れる」交渉をやった李承晩。その結果生まれたのが「米韓相互防衛条約」です。

これは李承晩の大いなる成果です。

 

韓国大統領の自分を無視して交渉を続け、何もしなければ停戦交渉後にしれっと韓国から出て行こうとしていたのが米国です。

戦争に疲れてたんでしょうね。気持ちはわかります。

停戦に大反対し、韓国軍だけでも戦争を継続すると盛大にダダをこねる李承晩。俺を無視したら停戦交渉は破綻するぞと味方である米国を困らせます。

北へ帰すべき捕虜を韓国国内に共産圏に渡すのは人道に反すると言って解放したり、李承晩ラインを引いて竹島は韓国領だと身勝手な行動をしたりと大暴れ。

日本からしたらとんでもない人物ですが、韓国国民の命を安全を守るために、できることを最大限やった大統領でしょう。後の統治政策はダメダメだったとしても、戦時大統領としては大韓民国を守った国父として評価されるのも分からんでもないです。

話しを最初に戻して「休戦協定締結後、いかなる他国の軍隊も3カ月以内に南北朝鮮から撤退すること」という条文。

これを取り上げて米国と韓国が最初に約束破ったんだぞ、という人たちがいます。

実際その通りですが、それが公平かどうかは別問題でしょう。

だいたい川一つはさんで朝鮮半島と陸続きなのが中国でありソ連です。

太平洋はさんで北半球半周する必要がある米国とは地理的条件が全く違います。

そもそも第二次世界大戦後に米軍が韓国からどんどん撤退していった隙をついて侵攻してきたのが北朝鮮の金日成。

米軍がいなくなったから侵攻してきたのに、停戦協定でまた米軍を追い出したら元の木阿弥ですよ。バカバカしい。

北朝鮮が己の侵略性を謝罪して、韓国レベルまで軍備縮小するくらいしなければ公平な停戦協定とは言えません。

中国最強の武力を誇る瀋陽軍区がすぐ隣にあって、いざというときはすぐに雲霞のごとく人民解放軍を送れる中国が、「北朝鮮から軍隊を撤退させました。俺って偉いでしょ?お前も撤退しろよ」なんて通用しません。それが通用したらハッキリ言って詐欺です。

こういう立地条件を無視して休戦協定の「休戦協定締結後、いかなる他国の軍隊も3カ月以内に南北朝鮮から撤退すること」を強調されても、まったくもって納得できない。

あなた従北さんですか?と言いたくなる。

今くらい韓国が強くなった後なら、韓国からの米軍撤退も分からんでもないですが、朝鮮戦争直後の弱小国がさらに弱体化した後で締結する停戦条約としてはどう考えても不公平です。

中国がこの休戦協定に違反してるじゃないかと米国に直接言うことはないでしょうが、色んなルートでこの件をほのめかせて、さらには韓国に言わせて韓米合同演習や、在韓米軍の撤退をやろうとしてくるでしょう。

んなもん知るかと無視して、セカンダリーボイコット含め中国に経済制裁の徹底を求め続けるのが大事です。

仮に合同演習の縮小や米軍撤退を飲むのであれば、北朝鮮労働党を通さずに北朝鮮人民と直接貿易できるよう38度線の一部を解放して自由に取引できる市場を開設するなり、中国にいる脱北者が亡命を臨むなら韓国へ安全に連れて来るよう確約させたり、北朝鮮国民の出稼ぎを韓国や日本、米国向けに認めさせ、かつ給料は北朝鮮労働党を通さずに本人に渡すようにするなど、北朝鮮政府が間に入らない経済支援や交流方法を受諾させるようにすべきでしょう。

それくらいの条件でなければ、合同演習の縮小や在韓米軍の撤退という大きなものを取引にはできません。

韓国の文在寅大統領がそれくらい合理的かつ実利的に交渉してくれるなら嬉しいんですけどね。

外交オンチ、経済オンチっぷりを見ると期待できそうにない。

むしろ”北朝鮮政府を間に挟んだ”人道支援や交流を推進して、朝鮮人奴隷支配体制を強化に手を貸しそうです。

従北の定義を「北朝鮮の指令に従う人」という狭いものにするのではなく、「無自覚に別の動機でもって北朝鮮の望む通りの行動をする人」というものも入れるべきじゃないかと思えます。

この人たちも結果的には「北朝鮮に意志に従ている」わけですから。