開城に南北連絡事務所が開設されます。
米国が繰り返し懸念を表明していましたが、執念深い文政権の説得に嫌気が差したのかOKを出した模様。
米朝会談を要望する親書をもって来たから許してやるか、と思ったのかもしれませんね。
対話のチャンネルが増えるのは良いことだと専門家は評価するかもしれません。
まぁ私も金を一銭も渡さない限り、別にいいんじゃないの?とは思ってますが、どうなるか怪しい。
韓国から20人程度を常駐させ、南北の交渉や連絡、民間交流の支援を行うとのことです。
この連絡事務所を通して具体的に今後何が話し合われるのか非常に気になるところです。
ちなみに、韓国の報道官がこう言っているのは嘘だと思います。
「米朝の非核化協議の進展にも役立つと期待」
ないですね。
今の左派政権が牛耳る韓国に、北朝鮮を非核化する意思はほぼ皆無です。核は米朝間の問題だと思ってますから。
まぁこれは日本の報道が問題かもしれません。
NHK BS1ワールドニュースの韓国KBSでは、「南北関係の発展や、朝鮮半島の軍事的緊張緩和、さらに平和定着のために役立てていいます」としか報道されていません。
いかに韓国が非核化に興味がないかが分かります。米国の手前、非核化にもちゃんと力入れてますよ、という言い訳のために言及しているだけですね。
そもそも非核化のことなんぞを開城にある南北連絡事務所の人間に話しても、「その件は平壌に言ってください」で終了です。
連絡事務所が米朝の非核化協議の進展に役立つなんてありえません。
では何が話し合われるか?
この南北連絡事務所で話し合われるのは、十中八九経済援助や人道支援のことばかりでしょう。
開城に作ってるんですから、開城工業団地の再開や、再開した後にどう発展させていくかを重点的に話し合うのでしょう。
きっと常駐している人たちが南北共同で「開城工業団地 南北経済圏構想!!」みたいなバラ色の青写真を描いて発表し、韓国経済の苦境を救うには南北経済統合以外ありえない!みたいな扇動をぶち上げると思います。
そして「非核化には下手したら10年以上の時間がかかる。それまでこの将来性のある南北経済圏構想を眠らせるのか!?ありえないだろう!さぁ韓国国民が一丸となって米国に経済制裁解除を求めていこう!!」と、韓国人の目の前に人参をぶら下げて扇動すること間違いなし。
今も同じようなことをやっているんですから、南北連絡事務所で北朝鮮側も交えて連日お花畑構想に花を咲かせることでしょう。
他にも合法的にいつでも行ったり来たりできるルートができることで、こっそり外貨を手渡したりすることも可能です。金大中時代にやってますから、同じことをしない保証はない。
「猛暑と水害で食料危機がおきてる。なんとか助けてくれないか?」などと泣きつかれたらこっそりドルを渡すくらいはやりそうです。人助けですから、自分に言い訳もできます。
ハッキリ言って、南北による「制裁逃れと密約の温床」となるんじゃないの?と心配でならない。
そうならないとしても、ここで実りある高次元の政治的な交渉は起きないでしょうね。
せいぜい開城工業団地で働いていたかつての韓国人商工人との交流会が催されるとか、韓国の親北団体の人たちが北朝鮮側にオルグされるためにのこのこ出ていく場になるのが関の山。
そして、北朝鮮側に「民族史に残る歴史的偉業のために勇気ある決断を!」と、米国捨ててこっちこいよ、という悪魔のささやきに毎回振り回されることになるでしょう。
米兵もいる板門店や、”密通”ができない南北直通電話回線とは違い、監視もない中で人間が接触できる場ができあがりました。
行く前に徹底した身体検査をされるとかあるんでしょうかね?
何のチェックもなく手荷物付きで行き来できるなら、かさばらない医薬品や現金、USBメモリに入れた情報なんかは余裕で渡せるようになります。
韓国側の人間も、北朝鮮が「あの人は気に入らない。こんな失礼なことを言った!」とか、「この人は我々のことを理解してくれている。ぜひこれからも一緒に仕事をしたい!」とか、こつこつ工作していけば、2,3年もしないうちに、スパイまがいの親北韓国人だらけになること間違いなし。
その人に、民族和合をチラつかせて、「こんなことで困ってるんだ…」と同情を誘えば、持って行った燃料や資材をこっそり横流ししたり、現金渡したり、かさばらない高価なものを渡したりと、その程度のことはやりそうです。
米国の監視員(韓国系米国人CIAとか)でも同行するなら、まだ安心ですがどうなることやら。
大変なのはバレたとき。
制裁くらってトルコの二の舞になるかもしれません。
せめて何も起きないことを祈るばかりです。