南北離散家族再会事業 根本原因は北朝鮮に移動の自由も通信の自由もないこと

北朝鮮の平和攻勢ツール「南北離散家族再会事業」が発動されました。まぁいつも通りです。

北朝鮮から選び抜かれた人たちと、北朝鮮が許可した韓国側の人たちが涙涙の再開劇を演出して南北融和ムードを盛り上げるただのツールでしかありません。

そもそも家族の再会を外交カードに使うこと自体が最悪でしょう。まともな国ならいくら関係悪化したとしても、「家族の再会は人道上別問題だ」と言って認めるのが普通の対応ですから。

そもそも北朝鮮側に、移動や通信の自由がないことが離散家族が発生する根本原因です。

いい加減、このそもそも論をしつこく北朝鮮側に言うべきでしょう。

この根っこが改善されない限り、永遠に離散家族問題は解決しません。

 

休戦協定から平和条約への転換だの、経済交流・文化交流だの、共存共栄だのと色んなスローガンが乱れ飛んでいますが、北朝鮮の暴圧体制が是正されない限り、全部無駄です。

必ずどこかで無理が来て破綻します。

「同じ民族」で融和ムードをせっせと扇動していますが、交流が増えれば増えるほど、南北の違いを再認識して「もはや同族同胞ではない」と逆の効果を生むだけです。

核問題も大事でしょうが、結局は人権問題に行きつきます。

核問題も、北朝鮮に言論の自由があって、匿名の普通選挙が実施されていて、人権教育も徹底されていれば、核保有も容認される可能性大です。

「中国・ロシアの脅威に対抗するため」とでも言えば、米国も韓国も日本も「一党独裁の超大国に陸続きで隣接してるんだからしょうがないよね」と納得するでしょう。

北朝鮮のありとあらゆる問題はすべて人権問題に集約されます。

経済発展も「財産の保護」「情報の自由」「移動の自由」がなければ必ずどこかで停滞します。

南北対話も米朝会談も同じ因果関係を持ちます。「人権問題」が欠落してしまうと対話と交渉が必ずどこかで破綻します。

北朝鮮問題=人権問題と言っても過言ではない。

核もミサイルも「北朝鮮問題」の従属変数です。

この点に早く気づいて(というか覚悟を決めて)、北朝鮮がいくら嫌がろうが、いくらゴネようが、繰り返し繰り返し、政治犯収容所の閉鎖、連座制の廃止、密告制の廃止、公開銃殺の廃止、拷問の廃止、移動の自由化、通信の自由化、デモの自由化などなど、北朝鮮側に要求していくべきでしょう。

そういう人権問題に触れない対話は、無意味どころか北朝鮮国民を間接的に殺戮する最悪な行為と言えます。

対話・交渉を維持したいという米国や韓国政府の気持ちも分からんでもないですから、大々的に言いづらい面はあるでしょうが、水面下ででもチクチク言い続けるくらいはしてもらいたいものです。

他にも融和ムードを演出しつつ、北朝鮮の嫌がることをやるくらいの狡猾さを韓国には発揮してもらいたいです。

南北離散家族再会事業も金剛山ではなく韓国国内のどこかでやり、発展したソウルや韓国の都市を見せて文化攻勢を仕掛けるとか、色々やりようはあります。

とにかく北朝鮮から外に人間を出すことです。

南北交流事業はそういう大前提でやるべきでしょう。

開城工業団地も北朝鮮国内ではなく、韓国国内に工場を作り、北朝鮮労働者に来てもらい、経済活動をしてもらうやり方だってあるはずです。

もし経済制裁を解除せざる得ない状況になるのであれば、北朝鮮労働者を大々的に韓国や日本、米国へ受け入れるようなやり方もありだと思います。

ロシアや中国のような独裁国家だと、労働者を監視する人間と給料をピンハネするシステムで北朝鮮労働者が働かされますが、そのようなやり方をさせないようにして韓国などで北朝鮮労働者を受け入れるのであれば、それは北朝鮮の体制変革に非常に大きな効果が期待できます。

離散家族再会事業も同じです。

とにかく北朝鮮の外に出すことが大事です。

「ちゃんと安全に送り返すから」と言って監視員もつけさせないように交渉する。国家対国家の外交の場で人権問題に沈黙するにしても、それくらいはできるはず。

それでこそ南北の平和統一に向けた、正しい姿勢だと思います。