日韓基本条約の見直しは父の遺訓

日本で盛り上がりを見せている徴用工問題。

日本語版の韓国メディアでは連日特集のごとく、日本語訳された記事がバンバン出てますが、日本向けに選択して翻訳しているためにそうなっているだけで、韓国版を除くとあまり注目されていません。

ハンギョレも大喜びで記事を乱発するかと思ったら思ったほど多くない。おそらく現左派政権を困らせたくないから自制しているのかもしれません。(もちろん今後どうなるかは不明)

これが保守政権ならバンバン世論煽って政府を困らせようとするでしょう。

そういう点では保守メディアの朝鮮日報の方がこの問題の報道に積極的かもしれません。

面白いことに北朝鮮がほぼ無反応です。さんざんこの問題を裏で扇動してきたくせに、気付いたら残ってるのは韓国だけ。見事な対南工作ですね。慰安婦問題といい、韓国を矢面に立たせて疲弊させる手腕は実に素晴らしい。いまいましい限りです。

日本側では「日韓関係の基盤を揺るがす!」とかなり強烈な拒否反応を示しています。

戦後日韓関係のスタートとなった、1965年の日韓基本条約を破綻させるような判決を司法府が下したんですから当然です。

「パンドラの箱を開けた」と評する韓国専門家の言う通りの状況になりました。

さて、この日韓基本条約について文在寅大統領はどう思っているのか?

その一端がうかがえる内容が自叙伝『運命 文在寅自伝』にあります。

 

父が死んでその思い出を語るくだりでこう書かれています。

振り返ってみると、父との思い出はあまりない。口数が少なかったので、親子で打ち解けた会話をすることもあまりなかった。たまに話す父の言葉からは、社会問題に対する深い関心が垣間見えた。日本との国交正常化をめぐる韓日会談が進められていた頃、近所の大学生に、なぜ反対しなければならないかを説明しているのを傍で聞いたことがある。わが国は農村を生かす重農主義的成長を追求すべきだが、朴正煕政権は逆に穀物価格を低く抑えて農村を弱体化する政策を取っているという話が、幼い私の心に強く響いた。張俊河先生の雑誌『思想界』を時折読んでいたのも、当時の田舎ではとても珍しいことだった。私の社会への関心の持ち方や批判精神は、いつとはなしに父に影響されて育まれたのだと後になって気づいた。私は父親似ではないと思っていた。ところが年を取ってから、たまに鏡のなかの自分の顔に父を見つけて驚くことがある。知らず知らずのうちに、父は多くのものを私の中に残していったのだった。

運命 文在寅自伝』P133

 

韓国発展の大きな力となった日韓会談を間違っていると批判していた父。

父の遺訓を果たすときが来たようです。

政府内でワーキンググループを作って善後策を検討しているようですが、この遺訓を貫徹する意思があるなら全面戦争となるでしょう。

韓国政権内部で相談している内容も、「どうしよう、どうしよう」と困っているわけではなく、今までの韓国政府の見解をいかにひっくり返すかその根拠をせっせと創造することに力を尽くしている可能性もあります。

特に盧武鉉政権時代の政府見解は文大統領にとっては都合が悪い。これをうまく撤回する理由と論理を探しているのかもしれません。

うまい言い訳を見つけて韓国国内の世論を納得させられればめでたく外交面での全面戦争へと突入です。

戦争と言っても外交とメディア上での罵りあいですから中東の殺し合いに比べればかわいいもんです。

ただ、韓国経済にとってはマイナスでしょうし、国際社会からのイメージも厳しいものになるかもしれません。

日本の識者からは韓国政府も困ってるとか、この南北交渉に注力したいときにこの問題に足を取られたくないはず、という意見を聞きます。

その通りだとは思いますが、意外と強硬姿勢で対処してくるんじゃないかと危惧しています。

なにせ南北会談は間違っているというのが父の遺訓ですから。

「今こそ間違った歴史を正すべき!!」というノリで全面対決姿勢で来るかもしれません。

その可能性は案外あるんじゃないかと思っています。

だって弱腰で対応しても政権の支持率は上がりますから。

ここで弱腰になったら自分たちの支持層が離れかねません。

これもツートラック外交と言いながら日韓の経済や文化交流は現状維持したまま、徴用工問題では米国も巻き込みながら盛大にバトルを繰り広げる。

韓国国民からやんややんやの喝さいを受ける可能性大。

南北会談ほどではないにしても支持率はある程度上がりそうです。

国益なんて関係なし。

「日韓関係の破綻は望まないが、我が国の憲法精神に反するくらいなら破綻もやむなし!」くらいの気合で向かってくる可能性ありです。

とことんやりあうのも良いでしょう。

お互いのメディアは大盛り上がりです。

スポーツ観戦のノリで見れば楽しい見世物です。

最後は国際司法裁判所に持ち込んで「日韓併合は合法か否か?」「徴用工は応募して自分の意思で来た労働者かどうか?」といったことをガッツリ争っても良いでしょう。

10対0で日本が勝つと思っている人もいるようですが、そうはならない可能性もあります。

とりあえず確定したことは「スワップ締結は永遠に不可能」「漁業交渉は停滞」「韓国の福島産農作物禁輸も継続」の3点でしょうか。

文在寅大統領の訪日も、安倍総理の訪韓も当分なさそうです。

日本も「韓国側も困ってるんだ。日本が譲歩しようじゃないか」みたいな安易な妥協はすべきではないでしょう。

低姿勢で「謝罪してお金を出してくれれば韓国国内はちゃんと抑えるから」と言ってきても無視です。

これは嘘です。

少なくとも文政権はやる気満々だと思った方がいい。文大統領の周りは過去を正したくて仕方ない連中ぞろいです。引くわけがない。

そもそも徴用工裁判を行っている集団もそんな人々です。最終目標は南北連携で日本に植民地支配の不当性を認めさせ、謝罪と賠償を勝ち取ることですから。(参考投稿:徴用工裁判を主導した「強制動員問題解決と対日過去清算のための共同行動」の背景と最終目標

韓国政府が妥協したところで、彼らが許すわけがない。

司法府が彼らに忖度して判決を下すんだから韓国政府がいくら現実的に対処しようとしても無駄。

韓国政府としてもとことん国際司法の場で争って、負けたら負けたで派手に散った方がいい。

そして全責任は司法府と徴用工支援団体にかぶせる。

そうすれば政権を維持したまま、極左団体を排除できます。

仮に国際司法の場で勝利したら文政権の功績にする。

これ以外ないと思います。

今まで韓国国内でマイナーだった徴用工問題。一気にメジャークラスへと昇格。

さてさてどうなるか。

こんなことしてる場合じゃないはずなのに、、、。

やれやれです。