『北朝鮮脱出 地獄の政治犯収容所』 妊婦に対する残酷な強制堕胎

 

 この本は、強制収容所から脱出した方の手記です。この強制収容所の実態を知らずに、北朝鮮は語れないでしょう。

北朝鮮脱出〈上〉地獄の政治犯収容所 (文春文庫)』 P340-342


 収容所内の男女の性交渉がとりたててきびしいのは、単に風紀の乱れをおそれてのことだけではない。金日成・正日父子が、「日本人の血」を生理的に嫌い、できればこの地上から日本人を絶滅してしまいたいと口癖のように言っているその気持が反映しているのである。
 そして、そのような環境下にあればあるほど、女性の種族保存の本能は強まり、深まり、どうしても密通し、子供を作ろうとするのだ。
 しかし妊娠が発覚すれば、拘留場または強制労役作業場に移される。そして、すぐに流産するほど強く転ばせて棒で妊婦の腹を叩いたり、投げ飛ばしたりして結局は流産させてしまう。どうにか妊娠六、七ヵ月まで持ちこたえた女はどこかに連れて行かれ、行方不明になったりもした。
 収容所内で起きたこの種の出来事の中で最も鮮明に私の記憶に残るのは、韓相一と李善花の密通事件である。
 善花は、対外文化連絡委員会副委員長という要職にあった李時鎬の娘だが、収容所内で相一の子を宿した。善花は妊娠八ヵ月になっても運よく発覚せずに、子供を生めるかもしれないという希望を持った。しかし子供の胎動がひどく、腹をきつく締めてもどんどん大きくなってしまい、結局は見つかってしまった。
 李善花は区域病院で堕胎させられようとしたが、すでに八ヵ月にもなっていたために、腹を裂いて子供を取り出す他はなかった。ろくな医療設備もないのに、無謀にも腹を裂いたのはいうまでもない。あとで聞かされた話であるが、取り出された子は男の子であったという。相手の相一は拘留場送りとなった。
 私にも僑胞の娘や現地民の娘がなついてき、また言い寄ってきもした。しかし、期日延長や拘留場行きにならないように固く決心して彼女たちの誘惑を払いのけた。そのような誘惑と戦いながら過ごした収容所の一年は若い私にとって、社会での十年と匹敵する悲惨で長い歳月だった。



 妊娠した女性を容赦なく堕胎させています。流産するよう、転ばせたり、棒でたたいたり、投げ飛ばしたりして流産させるのです。愕然とする実態です。この世の地獄だとしか思えません。

 『北朝鮮全巨里(チョンゴリ)教化所―人道犯罪の現場』 P29より、一番イメージに近い絵を紹介します。
イラストでは伝わらないかもしれませんが、もし写真で見たとき、どのくらいの衝撃を受けるか、想像してほしいと思います。

 このおぞましい暴挙を、現在進行形で行っているのが北朝鮮です。今もやっている証拠を出せ!という反論があれば、北朝鮮が「もうやっていないという証明をすべき」と答えたいと思います。国連の査察団を受け入れ、強制収容所を閉鎖し、今までの実態を公表して、慰霊碑を建設し、遺骨を掘り出して供養する。これがなされない限り、北朝鮮の人権問題が改善したと思ってはいけないでしょう。

 そして、そういう声を先頭に立ってあげるべき朝鮮学校では、「敬愛する将軍様」と書いた教科書で、今だに授業を行っています。これでどうして朝鮮民族の民族教育を名乗れるでしょうか? この人達のために涙し、怒りの声をあげ、国連人権委員会に働きかけて北朝鮮の人権弾圧をやめさせる。それでこそ、「朝鮮」学校であり、在日同胞のウリハッキョ(我らの学校)を名乗れるはずです。この事実を前にして、断じて「敬愛する将軍様」が乱舞する教科書を使い続けることなどできないはずです。

 朝鮮学校は、子供の未来を踏みにじる、残酷な教育をしています。一刻も早く真の民族教育を行う学校に生まれ変わって欲しいと、そう願っています。どうか在日同胞の魂を踏みにじる行為はやめてほしいと、そう切実に思います。

 

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