ポンペオ長官の訪朝で豊渓里(プンゲリ)核実験場に査察を入れることが決定したようです。
う~ん、なるほど、その手があったか。
悪く考えれば時間稼ぎに使われている!となりますが、良く考えれば残留する核物質の種類や量でどの程度の核を持っているかが分かるかもしれません。
報道関係者だけ入れて爆破したときは、むしろ信頼関係が損なわれたと評されていましたから、まずはその時点に戻ってやり直しましょうことでしょうか。
高官は北朝鮮が核実験場の廃棄への国際監視団の立ち会いを認めなかったことで、さらに信頼が損なわれたと指摘している。
「(国際監視団を立ち会わせる)約束はほごにされた。代わりに記者団が招待されたが、(核実験場の廃棄が)完了したという科学的証拠は大して得られなかった」
「(核実験場の廃棄が)事実であれば良いが、真相は分からない」 (c)AFP
米国の査察で「本当に」核実験場の廃棄が完了したと確証が得られば、米朝間の信頼関係構築にプラスになるかもしれません。
あとは第二回米朝首脳会談がどうなるか。
終戦宣言はどこかに行きましたね。北朝鮮も現時点での終戦宣言はあきらめたのかもしれません。
ありえそうなのは、豊渓里(プンゲリ)核実験場の査察が順調に終わり、第二回米朝会談で「寧辺核施設と東倉里ミサイル発射場の解体も完全に自由な査察を受け入れた上で、何の問題もなく廃棄作業が終わったら終戦宣言を出す」と発表することがありえそうです。
この時点で経済制裁は一切緩めなければ良いのですが、さてどうなるか。
韓国は開城工業団地と金剛山観光の再開をやりたがるでしょう。
北朝鮮も一部制裁緩和を求めてきそうです。
制裁解除は無理でも、人道支援が増えることはありえそうです。その場合もちゃんと自由に支援団体が北朝鮮国内で活動できるよう交渉してくれればいいのですが、さてどうなるか。
在日朝鮮人の親を持つ脱北者の姜哲煥氏が、かつて「人道的な食料支援をするなら口に入るまで見届けないと意味がない」と訴えていましたが、この指摘を真摯に受け止めるべきだろうと思います。
北朝鮮政権に渡して後はそちらで配ってください、では意味がない。
独裁体制の強化に利用されるだけです。
支援団体が支援対象者の口に入るまで見届ける。
せっかく厳しい制裁を続けてここまで来たわけです。
「金正恩を信頼しよう」などという狂った思考回路には陥らずに、「人道支援は直接手渡すから自由に移動させろ」という要求を飲ませた上でやってほしいと思います。
何はともあれ、まずは豊渓里(プンゲリ)核実験場の検証ですね。
ここで科学的検査で何も出なければ米朝交渉も今後進展が見込めるかもしれません。