著書『拉致と日本人』の妄言 北朝鮮は在日朝鮮人を拉致しなかったし工作員の対象にもしなかった

先日の投稿(著書『拉致と日本人』の妄言 北の政権が倒れるときは拉致被害者が殺される可能性がある)に続き、辛淑玉さんと蓮池透さんの共著『拉致と日本人』からありえない主張を取り上げます。

本当に驚くのは「なぜ北朝鮮は在日朝鮮人を拉致しなかったのか?」という主張。

何を言ってるんだか。北朝鮮はバッチリ在日朝鮮人を拉致してます。

短期訪問のつもりで子供が渡航したら、北朝鮮から親御さんに「自分は祖国に貢献して生きていきたい。だから帰らない」という伝言を伝えられ、それから日本に帰ってこない。

これを「自分の意思で行ったから」と言われても信用できません。つまり拉致と判断すべき事件です。

親がディズニーランドに行くと連れていかれたら着いたところは北朝鮮。二人の子供は帰れず、その二人の戸籍はスパイ活動に利用される。これも拉致です。

恐るべきは祖国訪問に行ったらそのまま収容所送りになった事例。東京から収容所に直行です。これは姜哲煥氏が証言しています。とんでもない人権侵害です。

さらには北朝鮮は在日を信用していなかったから工作員の対象にもしなかったと言っています。さんざん自分はスパイをやっていましたと告白している在日朝鮮人の告白本が出回っているのに何を言い出すのか?

そのくだりはこちら。

 

なぜ在日が拉致の標的にされなかったのか

辛 北朝鮮はなぜ日本人を拉致したのだと思いますか。

蓮池 そこがずっと私もわからなくて、帰国してきた弟に聞くしかありませんでした。弟によれば、北朝鮮は南北統一というゴールに向けてさまざまなルートで情報収集をしていて、そのために韓国や日本、欧米諸国に潜入する工作員、それも女性の工作員を養成しようとしていたそうです。日本向けの工作員を養成するためには日本語教育などが不可欠なので、日本人を拉致してくることが必要となる。拉致したレバノン人女性が教育中に自国の大使館に逃げ込むという「失態」があったので、男女のカップルを拉致し、男性を人質にしておけば、海外に出た女性工作員も戻らないわけにはいかないだろうと。さらに子どもができれば、それも人質にできて、工作員として海外に送り出しても必ず戻ってくるに違いない、ということだったそうです。

辛 ということは、薫さんの場合も、祐木子さんが狙いだったわけですか。

蓮池 弟は、「自分はおまけだった」と言っています。でも、その方針もまた、金賢姫の事件が起きて変わったそうです。

辛 日本語教育のためだけなら在日朝鮮人でもよさそうですけど。

蓮池 私もそう思って、弟に聞いたんです。すると、在日の人たちは何かしら北朝鮮本国の人と関係があるかもしれないので、どこかで情報が洩れてしまうおそれがあるから、そういう関係のない日本人を使わなければいけないということだったようです。

辛 私は、なぜ工作員に在日朝鮮人を使おうとしなかったのかと考えたとき、北朝鮮は在日という存在を危ういものとして見ていたのだろうと思うのです。北朝鮮が在日を見下していたことは、「帰国」した在日に与えられた「成分」(社会的身分)を見てもよくわかります。

北朝鮮にとって、在日はただ利用するだけの対象であって、そこには南も北も共通して抱いている在日への差別意識があったと思います。

確かなことは、北朝鮮は在日朝鮮人を「日本の資本主義に染まった存在」と見ていて、同胞として信じていなかったことです。
それは韓国も同じです。一九七五年の「11月22日事件」と呼ばれる、在日同胞留学生スパイ事件では、在日の留学生をスパイとしてでっち上げて、拷問の果てに死刑宣告までした。

現在は再審無罪が確定して、賠償金も支払われていますが。たしかにその中には当時の北朝鮮に行き来していた若者もいました。でも、それだって、なにも韓国でスパイ活動をするために北で教育されてきたわけではない。要は、在日なら簡単に容疑がでっち上げられるし、それをとがめる韓国の世論も少ないとの判断からだった。南北どちらにとっても、在日は。〝コマ〟にすぎない存在であり、その命は軽いのです。

拉致と日本人』 P90-91

 

随所に従北式の歴史修正主義に根差した箇所が見られます。

「なぜ工作員に在日朝鮮人を使おうとしなかったのかと考えたとき」と辛淑玉さんは述べておられますが、余裕で工作員として使ってます。日本人拉致だって協力者がいたわけですから。

当然今もいます。ただ拉致とか殺人みたいなやり方だと逆効果になるから、情報操作と世論誘導という方法に変わっているだけ。スパイ罪でも新たにつくらない日本の現行法では限り取り締まることは不可能です。

なにせ、金正恩と直接会って泣き出さんばかりに抱き合う在日朝鮮人の青年がいるわけですから。

70人の代表団送って忠誠旗を捧げる。彼らが北の指令を受けて日本で活動してなかったらその方が驚きますよ。

右翼がちょっとでも気に入らないことをしたら盛大に批判するのに、従北在日のこういう暴挙はキレイにスルーするのが辛淑玉さんたちリベラルの特徴。

支援者が朝鮮学校周辺の従北在日コミュニティだからしょうがないのでしょうね。失業したら困りますから。

あと従北言論人の特徴は「北朝鮮」と「韓国」を同列化することです。

在日スパイ団の摘発を「でっちあげ」と断定して「韓国も同じ」と断罪しています。

こういう人たちはこの本読んだ方が良いでしょう。

誤認逮捕で捕まった人が大勢いましたが、スパイがいなかったわけではない。

そもそも北朝鮮のスパイ容疑は親族丸ごと問答無用で収容所送りにして、韓国の取調官が天使に見えるくらい残虐な拷問を加えて自白を強要させます。

「程度の差はあれ、やってることは一緒」という人がいますが、「程度の差」は超重要です。

みぞおちぶん殴って悶絶させるのと、指や腕を引きちぎるのでは「同じ暴力」でも罪の程度は格段に後者の方が重いはずです。

辺真一さんも著書『在日の涙――間違いだらけの日韓関係』で、北と韓国は「一卵性双生児」だと言っていますが、こういうことをいう言論人を信じてはいけません。

北と南は格段に違います。

これは媚韓でもなんでもない。純然たる事実です。

第二次世界大戦直後は「一卵性双生児」と言えたかもしれませんが、戦後70年も経っています。

一卵性双生児の兄弟から子供が生まれて、ひ孫世代までいけばそのひ孫同士はもはや他人です。

日本の植民地や韓国の軍事独裁政権を持ち出して、北朝鮮のありえなさを矮小化するのが北朝鮮の世論工作の特徴。本当にずる賢い。

無自覚に北の世論工作の手先になってしまうのは困ったものです。

他にもツッコミどころがてんこ盛りです。別の指摘はまた後日。