韓国側から新たに提示された威嚇飛行の証拠。専門家からはなんの証拠にもなっていないということですが、150m以下の飛行を行ったことはありえるかもしれません。
そもそも仮に150m以下で飛行したとして、それが低空脅威飛行にはならないわけですが、そんなことは関係ありません。
韓国側の戦略は明白で「お前らは高度150m以上、距離500m以上を保っていると言ってたのに高度60mじゃないか!嘘つきだ!」という論理で押し切るつもりなのでしょう。
車でもあるまいし、ちょっと操作ミスしたりエアポケット(低空ではないと思いますが)に入ったりしたら数十メートルくらい動きます。
そもそも距離もあり平行に飛行するコースで上下に数十メートル動いたところで、なんの脅威にもならない。
が、そんな論理は通用しません。
向こうは事実の究明より、口喧嘩(=世論戦)で勝つことが重要なわけです。
彼らの重視している戦略は、どんな小さな嘘でもいいから見つけて「その点は誤りだった」と日本に言わせること。
そうすれば一般人は「なんだ日本が嘘をついていたのか」となりますから。
汚い、卑怯だと責めても無駄です。
己の口下手さを反省した方が建設的でしょう。
日本もこのやり方を見習った方が良かったかもしれませんね。
もし彼ら流のやり方を見習って今回の件を取り扱うとすれば、「気象状況が悪く、レーダーをフル稼働していた」という点を徹底的に追及した方が良かったでしょうね。
つまり、晴れわたる現場の映像を見せ「気象状況が悪かったと言っていたがそれは嘘だったのか?」と徹底的に記者会見や外交の場で追及する。
明らかに嘘ですからぐうの音もでません。
日本は真面目だからか、重要なレーダー照射の真偽をはっきりさせ、なぜ起きたのか?今後起きないよう再発防止をどうするか?という大変優等生な思考回路で対処してきました。
これがそもそもの誤りだったのかもしれません。
「気象状況が悪かった」という明かな嘘を徹底的にクローズアップして認めさる。そして謝罪させる。これが問題解決の第一歩だったかもしれません。
おそらく、ほぼ確実に認めようとはしないでしょう。
映像からも明々白々な「天気が悪かった」という嘘を認めようとせず、あーだこーだ言い訳を重ねる韓国政府。
こういう構図にもっていった方が諸外国にも韓国国民にも不信感を与えていたでしょう。
レーダー照射ではなく「気象状況が悪かったとなぜ明かな嘘をつくのか?」という見出しで、現場の写真付きの記事が海外メディアでも取り上げられる方がよほどインパクトがあります。
目に見えない電波で、照射が「あった or なかった」と論争しても世間一般への訴求力は小さい。
天候の件を取り上げて「明らかな嘘をついている⇒他の言うことも信用できない」という印象操作をやっていた方がよほど有利に世論戦を戦えたはずです。
そして、その戦略で押し込もうとしているのが今回の韓国です。
おそらく高さ約60mで通過したというのは本当じゃないかと思います。
何も直近の事例だけでなくても構いません。
過去の警戒監視飛行のデータや映像も全部総チェックして、日本の言う「距離500m以上、高度150m以上」が守られていない事例を見つけ出せば良いだけ。
その一例を持ち出して、「日本は嘘をついている⇒ゆえに他の言うことも信用できない」という印象操作はできてしまいます。
そもそも高さ60mでも、距離が600mも離れていれば、高度150m・距離500mよりも脅威は小さいわけですが、そんな正論など通じません。
たぶんその手の世論戦を仕掛けて来たんじゃないかと思えます。
日本はその挑発には乗らない方が良いでしょう。
冒頭の写真も、この写真が高さ60mで通過したときの写真だと言うことですが、これは撒き餌だと思った方が無難です。
日本が「ふざけんな!」と猛反論してデータを提示した瞬間、昔の映像や写真を持ち出して「この時は150m以下で飛行してたぞ!」と言い出しかねません。
もしくは「信用できない」「低空飛行していないという証明にはならない」と誤魔化すでしょう。
もうね、めんどくさいことこの上ないですわ。
そんな口論をやるくらいなら、天候の件で明々白々な嘘をついているわけですから、天候の写真を見せながら「気象条件が悪かったと明らかな嘘を言う相手と議論しても時間の無駄だ」と記者会見で言う方が良いでしょう。
外相会談でも「なぜ天候が悪かったと嘘の説明をしたのか?」と問い詰めた方が相手は嫌がります。
苦しい言い訳を重ねればますます怪しさが増しますし、認めたら嘘をついてすみませんと謝罪するしかなくなります。
この論点で責める方が、韓国は困っていたはずです。
まぁ日本政府はやらないでしょうが、この件で無駄なパワーを使いたくないなら、相手のやり口を真似てそのままやり返すような方法で対処した方が良いと思います。