NHK BS放送で『ワールドニュース』という枠で世界各国の公共放送が同時通訳で放送されています。
その中のロシア放送が面白い。
めっちゃ反イギリス、反ウクライナです。
「え、ロシアはそう見てんの?」と驚くようなことも平気で言っています。
基本的な報道姿勢は、欧米メディアに対して「反ロシア感情に根差したでっち上げであり陰謀だ」とバッサリ切り捨てる感じです。
そんな乱暴な(笑)
そしてウクライナが大嫌い。
ウクライナ正教会がロシアの影響下から離脱した件も小馬鹿にするような報道。
シリア情勢もロシアの貢献を絶賛。
シリア内戦で人道救助を行っていたホワイト・ヘルメットもロシア報道では欧米のスパイ団扱いでした。そんな乱暴な決めつけでいいの?と驚きます(笑)
イギリスBBCやアメリカの報道を見るとロシアはロクデナシにしか思えませんが、ロシア放送を見ると「ロシアをロクデナシ扱いするお前らがロクデナシだ!」という報道姿勢に笑ってしまいます。
ベネズエラの政変では、反対しているアメリカ人もいるぞ!とか、マドゥーロ支持者の政権擁護デモを積極的に取材して報道。
ベネズエラはアメリカの奴隷ではいない!という声を集中して伝えています。
アメリカの操り人形だ!と批判する女性を報道。
こうやってロシア政府がマドゥーロを支援することにロシア国民の理解を得ようとしているのでしょう。
他にも、「真の友人の元に戻ろう(=親欧米へ)」という発言を取り上げ、「その友人とやらは制裁を加えているぞ」と批判的に報じ、マドゥーロとのインタビューで、「アメリカはコロンビアのマフィアに自分の暗殺を依頼した」という発言を報じ、「”脱走した”元ベネズエラ兵士」が武器をくれと発言しているのを引用して内戦を起こそうとしている!と報じるなど、明確に現ベネズエラ政府側に立った報道に終始しています。
日本では欧米に指示されるグアイド議長率いる反政府勢力、中ロ支持のマドゥーロ現大統領という構図での報道です。その理由として「経済運営の失敗」を付け加える程度。
それも正しいとは思いますが、相手側の視点での考え方も知ると、よりニュースが楽しめます。
ロシアの見方・視点というのもなかなか面白いです。