帰国事業は産経も賛成していた!という問題のすり替え

帰国事業について問題の矮小化や、すり替えをする言論が非常に多い。

生活保護受給者が多くて、やっかいばらいが目的だった、という意見や、当時は産経も帰国事業を推進して北朝鮮を称賛していた、という意見がその典型です。

問題のすり替えであり、戦後一貫して北の体制擁護をしてきた朝日新聞はじめ、進歩的知識人を擁護する言論でしょう。

 

帰国事業も「地上の楽園」が嘘だったことが問題なのではなく、「地上の地獄」に在日朝鮮人が突き落とされたのが問題なわけです。

多少生活が苦しくとも、差別なく扱われ、普通に生活できていればこれほど問題にはならなかったはずです。

公開銃殺で口を封じられ、体制批判をしたら収容所送りにされ、それも関係ない親戚一同丸ごと政治犯収容所送りにされて地獄の苦しみを味わって、墓も供養もなくただ埋められ、存在を抹消された数万の在日同胞がいたことが問題なわけです。

日本政府はそれを知った上で在日朝鮮人を厄介払いした!という主張がありますが、もし公開銃殺と収容所での奴隷労働という未来を知っていたら反対しましたよ。

あの当時は本気で「人道的」な事業だと思っていたのでしょう。実態を知らないのだからしょうがない。行ってきた人が口をそろえて褒めるんだからそりゃみんな信じます。

日本政府は北朝鮮の実態を知っていたなどありえません。経済的にはまだまだ発展途上という認識はあったかもしれませんが、それも朝鮮戦争後だから当たり前で、日本と同じようにこれから戦後復興で良くなるだろう、という希望的観測で実情がゆがめられていたことでしょう。

責められるべきは、帰国事業そのものより、数年で話と全然違うことが分かったのに、すぐに意見を180度変えなかったことでしょうね。

よく産経も当時は北朝鮮を称賛してた!という意見がありますが、数年でやめてます。

いつまでも北賛美していたのは朝日新聞です。

それを反省せず、テッサ・モリス=スズキのような人間を使って、「帰国事業」の罪を日本政府や赤十字に転嫁しようとするなど言語道断です。

そういう点を指摘しているのが、在日三世でもある浅川晃広先生の『「在日」論の嘘―贖罪の呪縛を解く』です。

在日朝鮮人に絶大な影響力を持つ朝日

もちろん、朝日以外の新聞も五十歩百歩の北朝鮮礼賛をしていた事実はある。だが、当時の在日朝鮮大社会において、朝日新聞は絶大な支持を集めていたようだ。

この事実を示すのが、一九五一年に出された、東京都江東区枝川町の朝鮮人集団居住地域の、百十六世帯、五百三十八名に関する社会調査報告である『在日朝鮮人の生活実態』(日朝親善協会、国立国会図書館所蔵)である。

この百十六世帯のうち、実にその四分の三にあたる八十七世帯が生活保護を受けており、その「貧困」さがことさらに強調されている。しかし、新聞の購読状況を見てみると、一紙購読が六十八世帯、二紙購読が十七世帯の合計八十五世帯なのである。

(中略)

まず、生活保護の適用を受ける一名は「この一年に衣類を買った覚えもなし、ラジオもないが、新聞は『朝日』を辛うじて購読している」(三十一頁)とある。もう一名も生活保護を受けており、「ラジオはなく、過去一年衣類を買ったこともなく」と嘆いているのだが「新聞は『朝日』を購読」(同上)とある。また別の自営業者の一名も「家屋税は年七千円来ているが到底払えない。ラジオはなく、新聞はこれもまた『朝日』、年間に買った衣類は皆無である」(三十三頁)とある。

このように、大方が生活保護を受けて税金を滞納し、一年間新しい衣類を買えない状況にあるにもかかわらず、その大部分は新聞を購読し、朝日新聞だけは購読していたという事実が明らかになっている。
他の地域の在日朝鮮人社会にも似たような傾向があると思われ、当時の在日朝鮮人に対して朝日新聞が絶大な影響力を持っていたと推測されるのである。

このように、当時の在日朝鮮人に絶大な影響力を持っていた朝日新聞による「地上の楽園」キャンペーンには歯止めがない。

第一次帰還船が出港してから十一日後の一九五九年十二月二十五日には「『ばく進する馬』北朝鮮 よくはたらく人々 飛行場変じてアパート」と題し、北朝鮮・清津を訪問した特派員の現地報告記事を掲載している。

しかし、当時も今も北朝鮮で自由な取材などできるはずもなく、実際に記事も「鉄、電力、セメント、化学肥料や穀物の人口一人当たりの生産高は日本をしのぐと北朝鮮政府はいっている」と、北朝鮮発表の垂れ流しである。そのうえでこの特派員は、「数字を示されただけでは私たちにはわからないが、千里の馬がばく進する姿はありありと感じられる」などとしている。

しかし、金元祚は『凍土の共和国』で、帰国者の証言として「帰国同胞の夢と希望が絶望にかわるのは、祖国に着いたその日だ。われわれがはじめて泊まった清津招待所ですべてが嘘であることに気づいた」(金元祚、前掲書、二百五十五頁)と記述している。同じ「清津」の話なのだが、いったいこの特派員はどこを取材していたのだろうか。

その二日後の十二月二十七日には、同じ特派員による「怠け学生なし 費用は全部国家で 金日成大学を訪ねる」と、帰国者がまず入学できなかった大学について紹介しているのである。

この後、一九六〇年二月一日には「夢も芽生える北朝鮮帰還」、同年二月二十六日には「北朝鮮帰還三ヵ月の表情 希望者ふえる一方」、同年七月三日には「北朝鮮帰還への理解を」との社説、さらに七月二十八日には「北朝鮮帰還に合理的配慮を」との社説、また十月二十日には「三人の孤児をつれて 北鮮へ帰る若夫婦 愛に結ばれた先生と教え子」という帰国予定者の紹介記事、一九六一年四月十三日付夕刊には「喜びにあふれて 北朝鮮帰還船、新潟入り」……と、帰国煽動記事のオンパレードである。

「在日」論の嘘―贖罪の呪縛を解く』 P128-130

在日朝鮮人の朝日新聞支持は凄いですね。

生活保護でかつかつの生活をしていても、新聞だけは取っていたという逸話は驚きです。

それくらい在日朝鮮人から支持されていた新聞だったということですね。

「北朝鮮帰国=人道」という構図

だが、すでにその頃から、実際の帰国者から日本の親類に宛てて「北朝鮮は地上の地獄」であったことを示唆する手紙が到着しだす。その結果、帰国者数は激減してゆく。

(中略)

それでも朝日新聞は悔い改めず、北朝鮮が協定継続を主張したところ、それと呼応するように、一九六八年四月二十日には「いつ北朝鮮へ帰れる 襲う深刻な生活苦 積残された一万五千人」、同年六月二十日には「北朝鮮帰還問題 一万五千人の行方 家財売り再開待つ」、一九六九年十二月十八日には「北朝鮮帰還 足止め二年 やりきれぬ年の瀬また」といった記事を掲載し、依然として帰国煽動を行っていた。

こうしたキャンペーンの成果もあって一九七一年に帰還が再開されると、早速同年二月六日には「三年ぶりに故国が…『夢じゃないんだネ』帰還再開に在日朝鮮人」、翌二月七日には「北朝鮮帰還問題の合意を喜ぶ」との社説、同年五月九日には「遠かった祖国への道 再開される北朝鮮帰還」、同年六月十八日(夕刊)には「まだ見ぬ祖国へ 北朝鮮帰還の李さん一家」とする三枚の写真入りの記事を掲載、徹頭徹尾「地上の地獄」であることが明らかになっても、北朝鮮の帰還事業に加担・協力してきたのだった。

1970年に入っても北朝鮮礼賛記事のオンパレードは変わらなかったのが朝日新聞です。

産経や他の新聞もみんな北朝鮮を称賛していた!というのは事実でしょうが、10年経過しても北賛美を続けていたのは朝日新聞くらいじゃないでしょうか?

帰国事業が始まってから十年近くが経過し、その内実が漏れ伝わってきていたのに、いくらなんでもこのキャンペーンとは呆れるしかない。北朝鮮を賛美するばかりの「報道責任」は厳しく追及されるべきではないか。

少なくとも一九五五年の段階の日本赤十字の責任よりも、一九六九年における朝日新聞の帰国事業推進報道のほうが、はるかに責任が重い。

おっしゃる通り。

手紙でかなり厳しい状況が漏れ伝わってきているのに、朝日はなぜ北礼賛記事をやめないのか、と実際に親族を向こうに送った親類は不思議に思っていたかもしれないですね。

ところが朝日新聞は、大々的な「帰国煽動」キャンペーンを総括して、一九七九年十二月十七日(夕刊)、岩垂弘編集委員(当時)による「北朝鮮帰還二十年」と題するコラムを掲載した。岩垂は、二十年間のキャンペーン活動を振り返り、次のように言い放っている。

北朝鮮帰還はこのほか、これまでにさまざまの反対、妨害活動に見舞われてきた……が、それでもなお「クモの糸のような細い糸」(ある日赤関係者)の形でつながってきたのは、やはり、日朝双方の関係団体、支援団体による人道的立場からの努力が、危機のたびに政治の壁を打ち破ってきたからだと思われる。時として、人道が政治に勝つこともあることを、北朝鮮帰還の歴史は示している。

ここに朝日新聞の本質が示されている。彼らにとって「地上の地獄」である北朝鮮への帰還は、「人道」だったのである。

「在日」論の嘘―贖罪の呪縛を解く』 P130-132

朝日のこの報道は本当に最悪です。

1979年です。この時まで、いまだに北礼賛記事を書いているのは朝日くらいでしょう。

「帰国事業」を総括して自画自賛。まるで朝鮮学校の教科書です。

「地上の地獄」へ在日朝鮮人を送り出したことが、朝日にとっての「人道」なのでしょうね。

今も変わらない。朝鮮学校に対する姿勢に如実にあらわれています。

朝鮮学校の教育内容を問題視せず、無償化は差別だ!という論調にそれがあらわれています。

親族を人質にした脅迫はいまも続いているのに、その負の鎖を断ち切ろうとせず、それを維持しようとする。本当に最悪です。

「悔い改めない」朝日

この朝日流「人道主義」に基づき、半ば北朝鮮・金日成独裁主義政権と一体化して「地上の楽園プロパガンダ」を大々的に喧伝し、その絶大な影響力をもって当時の在日朝鮮人を誤った方向に導き、「帰国決断」に至らしめた、その罪状は日本政府や赤十字と違って、明白かつ重大である。

それにもかかわらず、朝日新聞がスズキの「発見」によって「日本政府も北朝鮮も同罪」という主張を垂れ流すとは、厚顔無恥も甚だしい。「問われる日本政府の責任」などという標題をつける前に、これまで見てきたような煽動記事の数々という、自らの過去の罪状を認め、謝罪するところから始めなければならないのではないか。

そしてスズキは、当時のマスコミ――とりわけ朝日新聞――が「帰国決断」に果たした絶大な役割を一切考慮せずに、赤十字国際委員会の一資料の「発見」をもって、「日本政府責任論」を吹聴していることからしても、歴史家としての基本的な資質が欠如しているだけではなく、朝日新聞の現在進行形の罪状に加担しているという意味でも、きわめて深刻な罪を犯しているのだ。

まさにこれが問題。

「悔い改めない」朝日。

慰安婦報道も虚偽報道がきっかけに大炎上し、この問題がどれほど北朝鮮に利用されて日韓関係が悪化したか分かってない。

朝日は、帰国事業9万3千人ではあきたらず、韓国5千万人も北送したいのか?

朝日新聞の従北汚染はかなり深刻です。

なお、「北朝鮮も日本も同罪」を目指す「日本政府責任論」のように北朝鮮の国家犯罪に徹頭徹尾加担した朝日新聞を庇おうとしてか、「朝日も他の新聞も同罪」という結論を導き出そうとする動きも見られる。

高崎宗司・津田塾大学教授は、『帰国運動とは何だったのか』(共編著、平凡社、二〇〇五年)において、一九五九年から一九六一年までの、朝日新聞と産経新聞の帰国事業に関する論調を比較して、両者とも同様の論調であった、と主張している。

しかし決定的に問題なのは、帰国者からの情報で、北朝鮮が「地上の地獄」であったことが明らかになった以降の論調ではないか。

事実、朝日新聞は一九六八年段階でも、帰国を煽動し、さらに一九七九年ですらも、「北朝鮮帰国=人道」と言い放っているではないか。

こうした朝日新聞の「悔い改めない」姿勢こそが最大の問題であるにもかかわらず、わずか三年間程度の比較で、「朝日も産経も同様」などと結論づけることは、暴挙の類である。

しかも、本章でも指摘したように、当の在日朝鮮人への影響力は、産経よりも、はるかに朝日新聞のほうが大きかったのではないか。

北朝鮮・朝日新聞の大罪を覆い隠すことができなくなった現在、どうやら「日本政府責任論」と同様の論法で北朝鮮や朝日新聞の罪状を相対化・矮小化しようとする動きが展開されているようである。

「在日」論の嘘―贖罪の呪縛を解く』 P132-134

浅川先生の言う通り、問題は「北朝鮮が「地上の地獄」であったことが明らかになった以降の論調」です。

いまだに「朝日だけじゃない!産経も北礼賛記事書いてた!!」と他も同列扱いして朝日の責任を矮小化することにせっせと勤しんでいる従北さんがかなり多い。

この人なんかもそうでしょう。

黒田さんの感想を聞きたいな~って、何を言ってるんだか。

騙されたことに気づいた後は、礼賛記事など書いていないでしょう。

それよりも1979年という帰国事業を自画自賛で総括した朝日新聞の方がはるかに問題です。本当に信じがたい。

それを反省するどころか、浅川先生の指摘するように「日本政府責任論」や、「朝日も産経も同様」と豪語して己の罪状を相対化・矮小化しようとする動きをしているわけです。

それと同じロジックの主張を拡散している人が、北朝鮮専門家として幅をきかせてたりします。

こういう隠れ従北さんたちが本当に問題。

主な任務は朝鮮学校の親北養成教育の維持。

北朝鮮批判、朝鮮総連批判はしても、朝鮮学校はスルー。隠れ従北の特徴です。

さすがに金日成の神格化は不可能と思って、ウリハッキョ神格化で在日朝鮮人を洗脳してますよね。親族を人質にした脅迫ビジネスからウリハッキョ人質ビジネスに変わってます。母校愛を利用して在日コリアンを支配する。やり口が最悪です。

この子供たちが大人になり、北朝鮮の政治犯収容所で死んでいった同胞の末路を知ったらどう思うか?朝鮮学校の先輩や先生たち、学校建設に尽力した一世たちの末路を知ってどれだけショックを受けるか分からないのか?

朝鮮学校の高校無償化は反対ですが、仮に無償化されても今の教育を続けていては朝鮮学校に未来はないでしょう。

いい加減、人質がいるわけでもない周りの朝鮮学校支援者が北のくびくから子供たちを救出するために行動すべきだろうと思います。そう思わないのであれば差別ビジネスでお金儲けしたいだけで、子供を守ろう!というスローガンは嘘っぱちでしょう。

本当に善意で朝鮮学校を守ろうとしている人たちこそ、帰国事業の「日本政府責任論」や、「産経も朝日と同じ論」のような責任転嫁と矮小化に引っかからないことが大事です。

どう考えても、在日朝鮮人が北の収容所で無実の罪で極悪非道な方法で殺されたことが最大の問題です。

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