世界中から問題視されだした中国のウイグル弾圧

中国のウイグル弾圧が国連の場で取り上げられ、欧米メディアでもかなり報道されています。

出ることができた収容者が、どういう拷問を受けたかを説明し、中国のヤバさが世界中に拡散中です。

椅子に縛り付けられて拷問を受けたと絵をかいて説明する被害者。

こういう裏の顔が本当についていけない。

 

この前届いたアムネスティ・ニュースレターVol.478でもウイグル問題が特集されていました。

「100万人が自由を奪われている 新疆ウイグル自治区での大弾圧」というタイトルで始まり、章立ては次の通り。

  • 「一帯一路」構想の妨げ!?手段を選ばない弾圧
  • 口を開き始めた人たち
  • 絶望の思想改造収容所 まるで毛沢東時代
  • 引き裂かれる家族 募る不安
  • 張り巡らされた監視網 日常化する検閲

ショッキングな章見出しとともに、内容も愕然とさせられるものばかり。

特に気になる箇所を抜粋します。

2017年3月に「脱過激化条例」なるものが導入されてからは、宗教的あるいは文化的な表現が公私の塲を問わずに「過激主義」と見なされ、摘発対象となっています。1日5回の礼拝、断食、禁酒といったイスラムの習慣をはじめ、「普通でない」あごひげを生やす。ベールやヘッドスカーフを着用する、イスラム教やウイグルに関する本や記事を所持することなども禁止されました。翌4月には、使用禁止の名前が公表されましたが、そのほとんどがイスラム系の名前でした。

『アムネスティ・ニュースレター Vol.478』P6

イスラム的なものはすべて「過激主義」扱い。

なんでもかんでもイスラムテロリストへとすり替えられます。

欧州での公共の場(学校とか)でのスカーフ禁止が「自由を抑圧している」という理由で禁止されているのがかわいく思えます。

さらにはイスラム的な名前も禁止。

北朝鮮と一緒です。金「日成」や、金「正日」の名前が最高尊厳と同じ名前を使うの不遜であるという理由で改名させられましたが、似たようなことをやっています。

アムネスティは元被収容者からも話を聞きました。ここで行われているのは、厳しい規律の下での「洗脳」です。「宗教的過激主義」の危険性を教え込まれ、中国語を勉強させられ、共産党大会での演説や愛国的な歌などを覚えさせられ、学んだことを書かされる。政府のラジオニュースを聞かされる。食事の前には「習近平国家主席万歳!」と言わされる。自己批判の反省文を書かされる。中国共産党の教えを徹底的に叩き込み、いかに中国が素晴らしいかを刷り込んでいるのです。要は、思想改造センターです。

収容されている人たちは、罪を問われ裁判にかけられるわけではないため、弁護士はつかず、異議申し立てもできません。洗脳に抵抗すれば、罵声を浴びせられたり、暴行されたり、食事を与えらなかったり、独房に閉じ込められたりします。手かせ足かせをされ、棒につながれ、12時間も同じ姿勢を取らされた人もいます。十分教育されたと判断されれば解放されますが、その判断が当局次第のため、被収容者には、先が見えない日々が何週間も、何カ月も続くのです。絶望から自殺を図る人もいます。

『アムネスティ・ニュースレター Vol.478』P7

恐ろしいことをやっています。

北朝鮮の収容所は中国からかなり学んだ部分がありますが、さすがは本家です。やってることは一緒。

共産党大会の演説を丸暗記させて愛国歌を歌わせる。

食事の前には習近平主席万歳を叫ばせる。

自己反省文を書かせる。

まさに洗脳。

毛沢東時代の文革が戻ってきたようです。

日中融和ムードを喜ぶ報道が散見されますが、こういうことを平気でやる連中のリーダーたちと笑顔で握手するのは考えものです。

文在寅大統領が金正恩と笑顔で握手したことについて「人権蹂躙やってる相手と握手するのはどうよ?」という批判がありますが、習近平と笑顔で握手するのもあまり変わらない。

かといって会話を拒否して強硬に「ウイグル弾圧をやめろ!」と叫ぶのも国家指導者としては失格ですから、中国の要人と会ったときに「ウイグル弾圧を懸念している」と繰り返し伝えることは必須でしょう。

そのたびに中国側が言う言い訳がこれ。

こうした実態を複数のNGOから報告されていた国連の人種差別撤廃委員会は、2018年8月、中国政府報告審査の場で、ウイグル人をはじめとするイスラム系少数民族が大量に拘束されていることを非難。それに対し、中国政府代表団は「ウイグル人を含む新疆の市民は平等な自由の権利を享受している」と反論。再教育政策の存在は認めましたが、「再教育施設に拘束しているというのは、根拠のない中傷だ」と強く反発しました。

中国政府は、経済政策により新疆ウイグル自治区には繁栄と安定がもたらされている、同地区のウイグル人は世界で一番幸せなイスラム教徒だ、と主張しています。この地では、さまざまな民族的背景を持つ人たちがお互いを尊重し、敬愛し、より良い生活のために共に努力をしているのだと。

『アムネスティ・ニュースレター Vol.478』P7

いつもながら、この鋼鉄の神経が凄いです。

「世界で一番幸せなイスラム教徒」と言えちゃうこの心臓の強さ。

「世界でうらやむものはなし」と自国を子供に自画自賛させる北朝鮮と一緒です。

「収容所じゃない、職業訓練所だ」と反論していますが、出てきた人の証言を聞く限り、思想改造収容所でしょう。

拷問と恐怖を使った思想教化。

効果的な民族浄化の方法をよく理解しているようです。

イスラム的な名前を禁止して漢族的な名前にし、幼少期から中国語と中国文化を教え込み、漢族との混血を奨励する。

これを50年も続ければ、ウイグル族は消滅するでしょう。

もしかしたらその頃に「隠された過去を振り返ろう」と歴史学者が調査を行い「あれは非道な行いだった」と反省するかもしれません。

そんな行為はすべて後の祭り。

アメリカでリベラルたちが先住民族の殺戮の歴史を教えたところで、先住民族がアメリカの大地を再び支配できる日などこないわけです。

同じことを中国はやるでしょう。

今世界中から非難されたところで、全部無視です。

反省は民族浄化をやり切ってからやればいい。きっとそう思っているでしょう。

果たしてウイグル族が民族として死滅させられる前に中国の暴挙を止められるか?

国際社会の良心が問われています。