進撃の文在寅:韓米同盟破綻へGO!

延々交渉中の韓米防衛費分担金交渉。いまだに妥結の道筋が見えていません。

理由は簡単。

韓米共に、自分の要求が通らなければ同盟が瓦解しても構わないと思っているから。

大事なのは国民の支持率が低下しない名分があるかどうかです。

 

もし支持率が急落するようなら妥協もするでしょう。

ですが、韓米両方とも現政権は同盟に懐疑的な層が支持基盤です。

米国は「外国の戦争に関わるな」「外国駐留部隊は撤退せよ」「なぜ外国人のためにアメリカ人が血を流すのか?」という意見の層が支持基盤。

韓国は「在韓米軍撤退」「米国の戦争に巻き込まれるな」「南北分断は米国のせい」という狂った反米&民族主義性向の強い左派が支持基盤です。もちろんこの手の極論を言う人間は少数派でしょう。左派と言えど、在韓米軍撤退にYesかNoかと問われれば、Noと言う方が多いはずです。

しかし、”理不尽な”駐留費負担の大幅増額に賛成か反対か?と問われれば、大多数が反対するはずです。

双方とも、妥協することで支持率が下がっても、上がることはまず見込めない状況です。

そして、韓国政府がその世論を利用して、自縄自縛に陥りそうな展開が予想できる記事が登場しました。

米国のトランプ政権は先月28日、ハリー・ハリス駐韓米国大使を韓国大統領府(青瓦台)へ送り、韓国側の防衛費分担額を年間10億ドルに増やし、交渉の有効期間は従来の5年から1年に縮めるという案を提示したという。韓国政府の消息筋が22日に明らかにした。ハリー・ハリス大使は青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長と会談し「今回の提案が米国の最終案」という趣旨の説明も行ったといわれている。先月11日から13日にかけてソウルで開かれた10回目の会議でも交渉が決裂したことを受け、米国政府が「最後通告」のカードを切ったのだ。

(中略)

これに先立ち外交部(省に相当)の康京和(カン・ギョンファ)長官は21日、国会外交統一委員会所属の議員らと防衛費分担金関連の懇談会を開き、国会の支持・協力を要請した。米国の圧迫が強まるや、韓国政府が世論戦に打って出た格好だ。韓国政府が「交渉に影響を及ぼす」という理由でメディアに求めてきた各種の報道自粛措置も、事実上うやむや状態となっている。

思いやり予算:米国が韓国に最後通告「年間10億ドル、有効期間1年」』朝鮮日報

 

右派の朝鮮日報の記事だから危機感を煽る論調になっている、という点を差し引いても、いよいよやばくなってきたというのは感じます。

米国が「10憶ドル、有効期間1年」が最終案という「最後通牒」を提示し、韓国側は受け入れられないとメディアの報道自粛をうやむやにして、リークしまくり、韓国の世論を扇動して米国の圧迫に対抗しようという戦略に打って出たとのことです。

この問題に比べたら日韓のレーダー照射なんて優先順位はド底辺でしょうね。

いかに文政権の「韓米同盟は揺るぎない」「緊密な連携を維持」という発言が空想でしかないかが分かります。

韓国側からよく聞く次のフレーズもむなしくなるばかりです。

・・・韓国は駐屯費の他にも広大な米軍基地を無料で貸している。各種税金および公課金の恩恵も莫大で、米軍を支援するKATUSA(在韓米軍配属の韓国軍人)の人件費もコストで換算すれば途方もない。そのうえ平沢(ピョンテク)基地建設費10兆ウォンも韓国側が持った。韓国が負担したものが分担金だけではないということを米国側に強調して説明する必要がある。

【社説】韓米防衛費分担金交渉、はやく終わらせてこそ後腐れがない

「土地を無料で貸してるし、在韓米軍配属の韓国軍人の人件費もこっち持ちじゃないか!基地建設もだいぶ負担したぞ!!」という主張。

その通りなんでしょうが、具体的に帳簿に出てこなければ存在しないのと同じ扱いです。

土地も無料貸し出しではなく、韓国政府⇒在韓米軍⇒賃貸料として地権者や基地のある市に払う、という構図にしておけば額面が膨れ上がって貢献度が素晴らしいと思われたかもしれません。

KATUSA(在韓米軍配属の韓国軍人)の人件費も、韓国政府⇒在韓米軍⇒韓国軍人というルートでお金を動かした方が、韓国の貢献度が可視化されていたはずです。

おそらく米軍に使っている費用が表から見えにくいようにし、そうすることで韓国国民の「在韓米軍に払うくらいなら社会保障に使え!」という声が出ないようにしているのでしょう。

それがあだになりましたね。

あと危険な真似をしているな~と思ったのが、これ。

・・・交渉の鍵を握るトランプが今後も頑強に出てくるなら、米議会やシンクタンク専門家、メディアに対して韓国の立場を積極的に伝え、米国内の世論の助けを借りることも必要だ。公共外交はこのような時に繰り広げなければならない。

【社説】韓米防衛費分担金交渉、はやく終わらせてこそ後腐れがない

おお、なんて危険な。

これ本当にやったら「憎っくき民主党にすり寄る韓国」とトランプからいじめられる可能性大です。

もし米国内のシンクタンクや専門家に力を借りたいなら、米国の中国包囲網に協力し、南シナ海の航行の自由作戦にも賛意を示して一緒に航行し、自由で開かれたインド太平洋構想にも積極的に参加しなければ無理でしょう。

米国の世界戦略に協力しないのに、都合よく在韓米軍駐留費の件だけこちらに協力してくれとお願いしても無理です。

これらのことから考えられる今後の展開は、在韓米軍の縮小・撤退をいかにして高値で売るかという外交ゲームです。

どうせ撤退するなら、得られるものは得た方がいいと考えるのは当然でしょう。

売る相手は北朝鮮と中国です。

北朝鮮には「あんたの言う”朝鮮半島の非核化”のために在韓米軍撤退したよ。今度はそっちの番です」と中身のある非核化措置を進めるよう圧力をかける。

中国には「ちゃんと北朝鮮に経済制裁やって非核化も進めろと圧力かけろよ。やらなかったらまた半島に戻って来るぞ?」と圧力をかける。

今後はこういう展開にならざる得ないと思います。

韓国の安保重視派が在韓米軍撤退を阻止しようと頑張っていますが、一般の韓国国民は(圧倒的国力差のため)北朝鮮に対して脅威を感じておらず、文政権もTHAAD配備で嫌がらせをしたり、分担金交渉で一歩も引かず、米国の世界戦略へ協力をしようとしない中で、韓国の安保重視派の努力がどこまで効果を出せるのかは疑問です。

おそらく徒労に終わるでしょう。

まぁ政権奪取の際に「俺たちは正しかった!」と主張できるように、実績作りとしてやっておく必要はあると思いますが、撤退阻止は無理そうです。

北朝鮮がミサイルぶっ放したり、内戦混乱状態にでもならない限りは、在韓米軍縮小・撤退は不可避だと思えます。

韓米同盟は維持しつつ、釜山に橋頭保として小規模な在韓米軍基地を維持し、ソウルには少数の情報収集部隊を駐留する。それくらいになりそうな気がします。

それを韓米同盟の破綻と見るか、現実に合わせた調整と見るかは、人それぞれだろうと思います。

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