資料:『祖国の懐に抱かれて 在日朝鮮人の帰国実現三十周年』 社会主義祖国こそ在日同胞の母なる懐 在日本朝鮮人総聯合会中央常任委員会議長 韓徳

朝鮮総連が帰国事業30周年を記念して発行した冊子『祖国の懐に抱かれて 在日朝鮮人の帰国実現三十周年』。これを読むと30年経過してある程度実情が漏れ伝わっていたにも関わらず、帰国事業を賛美し、称えていることがよく分かります。

その中から、総連議長韓徳銖の寄稿『社会主義祖国こそ在日同胞の母なる懐』を全文掲載します。

 

社会主義祖国こそ在日同胞の母なる懐

在日本朝鮮人総聯合会中央常任委員会議長 韓徳銖

在日同胞の生活と愛国活動において永遠に忘れることの出来ない歴史的な出来事であった社会主義祖国-朝鮮民主主義人民共和国への帰国事業が始まったときから早くも三〇年になります。深い感慨を禁じることができません。

この帰国事業は、ただたんに、ある一つの国の海外公民が自らの祖国に帰るというような単純な問題ではありませんでした。

それは、かつて日本帝国主義者が朝鮮民族に強要した恥辱と不幸を清算する重要な一環として、在日同胞が主権国家の海外公民としての権利を行使するという重大な問題でした。

とりわけ帰国事業の実現は、千里馬を駆る勢いで発展する祖国の建設に限りなく励まされ、日本での二重三重の民族的差別と抑圧、深刻な生活苦から逃れ、国の真の主人として誇りある生活を営もうとする在日同胞の世紀的な宿望の実現でした。

今も私たちの耳元には、金日成主席が一九五八年九月八日、共和国創建一〇周年記念慶祝大会で行った演説のつぎの言葉が聞こえてくるようです。

「在日同胞は日増しに隆盛発展する朝鮮民主主義人民共和国の公民として祖国に帰り、国内の同胞とともに幸福な生活を送る当然の権利を持っています。
共和国政府は、在日同胞が祖国に帰り、新しい生活をいとなめるようあらゆる条件を保障するでありましょう。われわれはこれを民族的義務と考えています」

敬愛する金日成主席の大きな愛と配慮があったからこそ、総聯と在日同胞は内外反動勢力のいかなる卑劣な妨害策動もそのつどはねのけ、折り重なる難関を果敢に克服して、帰国の権利を勝ち取ることができたのです。

親愛なる指導者金正日書記は主席の崇高な志がさらに徹底するようあらゆる配慮をめぐらしてくれました。

帰国した多くの同胞が国と社会の主人として誇りに満ちた新しい生活をいとなむようになり、社会主義建設に立派に寄与しています。

それだけでなく、金日成主席と金正日書記の賢明な導きと厚い配慮によって、希望に満ちた東海の帰国航路は今日、祖国往来の愛の大道に発展しました。

まさに帰国実現三〇年の歴史は、主席と書記が在日同胞にめぐらす肉親の情あふれる愛の三〇年であり、指導者、祖国、総聯、在日同胞が血縁的きずなで一つに固く結ばれた三〇年でありました。

過ぐる期間、総聯があげたすべての成果と勝利は、どれ一つをとっても社会主義祖国への帰国運動を契機に達成された愛国活動の高貴な実りと一つに結びついています。

帰国の実現は共和国の海外公民である在日同胞の生活と愛国活動に転換をもたらし、諸般の民主主義的民族権利の擁護をめざすたたかいで一大前進をはがれるようにしました。

また、それは在日同胞の圧倒的多数が南朝鮮を故郷としながらも共和国北半部に帰国した歴史的事実をとおして、北半部に樹立された社会主義制度の優越性を国際的に誇示し、共和国政府の崇高な同胞愛的措置と民主主義的な施策の正当性をはっきり示しました。

とくに「資本主義から社会主義への民族の大移動」と世界を驚嘆させた帰国事業は、共和国にたいする敵視政策と非人道政策をこととする反動勢力に大きな打撃を与えました。

私たちは、帰国実現三〇年の歳月を誇りたかくふりかえりながら、金日成主席と金正日書記が導く社会主義祖国こそ、わが在日同胞のかぎりなく慈しみ深い母なる懐であることを確固たる信念として刻みつけることになります。

私は、総聯のすべての活動家と各界各層の在日同胞が帰国実現三〇周年を契機に母なる祖国を熱烈に擁護し、共和国公民の栄誉と尊厳をいっそう輝かせるために代をついで奮闘されるよう熱烈に呼び掛けるものです。

私はまた、在日朝鮮人の帰国実現にひとかたならぬ支援を寄せてくださり、その後も祖国統一の促進をはじめとする朝鮮総聯の愛国活動に深い理解と変わらぬ支持を寄せてくださっている日本の友人の皆さんに心からの謝意を表するとともに、なおいっそうのご支援とご協力を寄せてくださることを期待してやみません。

日本人配偶者も含めた在日朝鮮人同胞9万3千人を地獄送りにした帰国事業をありえないレベルで高く評価しています。

この姿勢は今も変わっていません。

同胞を奴隷として売り払ったことを反省しない。

これこそ朝鮮総連の原罪と言えます。

「帰国した多くの同胞が国と社会の主人として誇りに満ちた新しい生活をいとなむようになり、社会主義建設に立派に寄与」

大嘘です。

実際は奴隷階級に落とされて日々辛い労働の従事させられました。収容所送りになった総連幹部は数知れません。誇りなど一切抱けず、後悔と憎悪にまみれて死んでいきました。

「帰国の実現は共和国の海外公民である在日同胞の生活と愛国活動に転換をもたらし・・・」

大嘘です。

帰国事業は在日社会に親族を人質にした恐怖支配を蔓延させました。

「在日同胞の圧倒的多数が南朝鮮を故郷としながらも共和国北半部に帰国した歴史的事実をとおして、北半部に樹立された社会主義制度の優越性を国際的に誇示し、共和国政府の崇高な同胞愛的措置と民主主義的な施策の正当性をはっきり示しました」

大嘘です。

実際は真逆のことが起きました。故郷ではない土地に騙されて連れていかれ、ガッチガチの階級社会で最底辺に落とされ、奴隷生活の毎日です。

社会主義制度の優越性など一切誇示できていませんし、共和国政府の「崇高な同胞愛的措置」などひとかけらもありませんでした。

よくもまぁここまで嘘をつけるもんです。

来年帰国事業60周年ですが、同胞を地獄送りにした帰国事業について朝鮮総連が反省することはなさそうです。