朝鮮総連の規約に見る北朝鮮の体制擁護

朝鮮総連の規約の変遷を見ることで、いかに北朝鮮に盲従しているかが分かります。

変遷と言っても1955年5月に綱領ができ、その後の改定は1955年9月と2004年5月の2回だけ。

まぁ実質的な変化と言えるのは、2004年の1回だけでしょう。

最初の綱領から、2004年の改定を経て、何が消えているかを見ることで、いかに朝鮮総連が金一族に盲従しているかがよく分かります。

その内容がこれ。

 

まずは2004年の最新の綱領を朝鮮総連のHPより引用。

<第20回全体大会において採択された 朝鮮総聯綱領 (2004年5月)>

  1. われわれは、愛族愛国の旗じるしのもとに、すべての在日同胞を朝鮮民主主義人民共和国のまわりに総結集させ、同胞の権益擁護とチュチェ偉業の継承、完成のために献身する。
  2. われわれは、民主主義的民族教育を強化・発展させ、広範な在日同胞子弟を、民族性を所有し知徳体を兼備した有能な民族人材、真の愛国者に育てる。
  3. われわれは、在日同胞が民族の尊厳をもち、母国の言葉と文字、文化と歴史、風習をはじめとする素養をもつようにし、同胞社会において民族性を守り発揚させる。
  4. われわれは、仲睦まじく豊かで力強い同胞社会をつくるために、在日同胞の中で相互扶助の美風を高め、同胞の経済活動を助け、生活奉仕と福祉事業を繰り広げる。
  5. われわれは、朝日平壌宣言にのっとり、在日朝鮮人の地位を高め、すべての民主主義的民族権利と国際法において公認されている合法的権利を完全に行使するようにし、あらゆる民族的差別と迫害行為に反対する。
  6. われわれは、6.15北南共同宣言の旗じるしのもとに、在日同胞の民族的団結と北と南、海外同胞とのきずなを強化・発展させ、反統一勢力を排撃し、連邦制方式による祖国の自主的平和統一を成就するために全力をつくす。
  7. われわれは、朝鮮民主主義人民共和国を熱烈に愛し擁護し、合弁・合作と交流事業を経済、文化、科学技術の各分野において強化し、国の富強発展に特色のある貢献をする。
  8. われわれは、日本人民との親善と連帯を広げ朝日国交正常化の実現と真の善隣関係の発展のために努力し、自主、平和、親善の理念のもとに世界の進歩的人民との国際的連帯を強化する。

 

(引用元:朝鮮総聯について~朝鮮総聯の性格と活動原則 の「綱領」より)

お次は、最初に策定された綱領である1995年5月のものを見てみましょう。

<在日本朝鮮人総連合会綱領(一九五五年五月)>

  1. われわれは、在日全体朝鮮同胞たちを、朝鮮民主主義人民共和国政府の周囲に総結集させ、祖国の南半部同胞たちとの連携と団結を緊密鞏固にする。
  2. われわれは、祖国の主権と領土を侵害し、内政を干渉する、米帝国主義者達を首魁とする一切の外来侵略者たちを撤去させて、その手先傀儡徒党たちを孤立させ、祖国の平和的統一独立のために献身する。
  3. われわれは、在日朝鮮同胞たちの居住、職業、財産、および言論、出版、集会、結社、信仰等全ての民主的民族権益と自由を擁護する。
  4. われわれは、在日朝鮮同胞子弟たちに、母国語と文字で民主民族教育を実施し、一般成人たちの内に残っている植民地奴隷思想と封建的遺習を打破し、文盲を退治して、民族文化の発展りために努力する。
  5. われわれは、共和国公民の栄誉を固守し、在日同胞たちに対する強制収容、強制追放に反対し、その犠牲者たちを救援するために努力する。
  6. われわれは、祖国と日本との経済文化の交流、通信、往来の自由、および国交の正常化と両国民の友好親善のために努力する。
  7. われわれは、侵略的軍事同盟と戦争に反対し、原子武器、水素爆弾、細菌武器等、一切の大量的殺戮武器の製造および使用禁止と、その完全なる撤廃を要求し、世界平和のために努力する。
  8. われわれは、互恵平等的な友邦諸国家人民たち、および全世界の平和愛好人民だちとの連携をより固くする。

(引用元:金へい植事件ーその真相と背景 P218)

いや、凄いわ。

ホームページでは「結成大会(1955年5月)において採択された綱領は、環境変化と同胞社会の実態を反映して2回(1995年9月、2004年5月)改正された(別掲)。朝鮮総聯は、2004年5月の第20回全体大会において現行の綱領を採択した」と書かれていますが、最初の綱領に比べ最新版の方が盛大に改悪されているのが笑えない。

まず1つめの「祖国の南半部同胞たちとの連携と団結」が消え、2004年に「チュチェ偉業の継承、完成のために献身」に悪化。

もはや韓国と連帯するのはやめたそうです。

「在日朝鮮同胞たちの居住、職業、財産、および言論、出版、集会、結社、信仰等全ての民主的民族権益と自由を擁護」が抹消されている。

まぁ「環境変化と同胞社会の実態を反映して」いるわけですから、日本の実情を反映してい消されたのかもしれません。

ただ、朝鮮総連こそが在日同胞の「居住、職業、財産、および言論、出版、集会、結社、信仰等」の権利を侵害しまくってきたわけです。自分にブーメランのごとく返ってくるので抹消したんでしょうね。実に姑息です。

「在日朝鮮同胞子弟たちに、母国語と文字で民主民族教育を実施し、一般成人たちの内に残っている植民地奴隷思想と封建的遺習を打破」とあります。

これも「それって北朝鮮ですよね?」というブーメランが自分たちに返ってくるから消したんでしょう。

金一族による植民地支配を受けて朝鮮人が奴隷化され、世襲による昔さながらの封建的な支配をしているのが北朝鮮なわけです。綱領の改定時にしれっと都合の悪いことは消してます。

「在日同胞たちに対する強制収容、強制追放に反対し、その犠牲者たちを救援するために努力」

これが凄い。まさに北送同胞が北の暴君から受けた仕打ちが綱領に記載されています。予知能力でもあったのでしょうか?無実の罪で、ある晩に一族全員が「強制収容所」に「強制追放」されたのが北送された在日朝鮮人たちの末路です。

日本での「強制収容、強制追放に反対」しようと綱領には書いても、金一族の朝鮮人に対する「強制収容、強制追放」には反対しないのが朝鮮総連です。

そりゃ総連活動家も減るし、朝鮮学校に通う子供も減ります。

「祖国と日本との経済文化の交流、通信、往来の自由、および国交の正常化と両国民の友好親善のために努力」

これも2004年には「合弁・合作と交流事業を経済、文化、科学技術の各分野において強化」だけになり、「通信、往来の自由」は消えてます。日本に対して「片道切符」の北送には賛成しても、北朝鮮からの通信・往来の自由のためには何もする気がないようですね。

強烈なのが7つめ。

「侵略的軍事同盟と戦争に反対し、原子武器、水素爆弾、細菌武器等、一切の大量的殺戮武器の製造および使用禁止と、その完全なる撤廃を要求し、世界平和のために努力」

笑うしかない。全部北朝鮮。

そして、2004年の綱領改定時に全部消しちゃいました。

これぞ朝鮮総連が北朝鮮に盲従している良い証拠です。

北朝鮮が原子爆弾や水素爆弾、細菌兵器などの大量破壊兵器を製造したので、追認したということでしょう。

こんな凄まじい綱領の改悪をして恥ずかしくないのでしょうか?

偽善と欺瞞のオンパレードである朝鮮総連という組織に送り込まれる、朝鮮学校や朝鮮大学校の卒業生が本当に気の毒。

朝鮮学校支援者は、本当に子どもの明るい未来を願うのであれば、この信じがたい組織のくびきから朝鮮学校を解放することに集中すべきでしょう。それでこそ子供の人権を守る行為のはずです。