八尾市で開催された、第64回国際理解セミナーに参加しました。
最初は、『目を閉じれば、いつもそこに ~故郷・私が愛したシリア~』という映画上映会でした。戦乱が起きると、女性や子供、弱者にしわ寄せが来ます。そういう姿は見ていて本当に辛い。
上映会のあとの、岸磨貴子さんの講演会でした。その中で、シリア難民問題と北朝鮮問題に非常に似ていることが多々ありました。
特に岸先生の知り合いで、政府側に指名手配されISの支配地域に逃げたあとの話しが印象的でした。
まずシリア政府の指名手配から逃れ、逃亡してきた家族をアパートの上に移住させます。人間の盾にするためです。一般市民がいれば爆撃してこないだろうという考えのためです。ISの残虐性が分かる話でしょう。
こういう人間の命を平気で利用する集団がイスラムを名乗って好き勝手やるわけです。敬虔なイスラム教徒からしたら迷惑でしかない。
これと似ているのが、朝鮮学校の子供が毎年平壌で行っているソルマジ公演です。
2013年のソルマジ公演では、同日に核実験が行われました。2016年には、ソルマジ公演が終わった後の祝宴と同日に水爆実験が行われました。
仮に、アメリカや韓国が軍事侵攻でもしようものなら、この朝鮮学校の子供たちは人質となり、人間の盾として使われることでしょう。日本にいる親御さんは北朝鮮の命じるがままに、日本の国会議事堂前で反戦デモに動員されることになります。子供が人質になっているわけですから逆らえません。やり口は全く一緒です。
一部の従北在日のせいで、大多数の在日コリアンが迷惑する構図もまったく一緒です。
次に似ているなと思ったのが、シリア政府によるパルミラ人弾圧です。
体格もよく、勇壮なベドウィン(遊牧民)たちなので、政府に反抗的な気質なのだそうです。あとは観光資源にも恵まれ、自分たちで経済的にやっていけるという点も背景にあります。
そういう相手に対して、シリア政府が言うことを聞かせる手法が北朝鮮とまったく同じでした。
シリア政府は家族のだれかを捕まえて刑務所に入れ、言うことを聞かなければ家族の命はないと脅すそうです。
帰国事業で北送された在日朝鮮人の家族を人質にして、金や資材、技術などをもくもくと運ばせたやり方とまったく一緒です。韓国に対する対南工作の手先として利用してきたのも同じです。
なぜか忘れている人が多いですが、シリアもイラクもかつては共産主義国家です。
北朝鮮同様、民族主義にすり替わり、あっという間に独裁体制の国家になってしまうところまで一緒です。
映画上映のときも、顔がシリア政府側に知られると、シリアにいる家族に危害が及ぶ可能性があるのでネットにUPしたりしないでくださいと言われました。
そんなところも一緒です。
脱北者がメディアに出て北朝鮮批判をすると、北に残った家族の身が危なくなるため、沈黙する人たちが大勢います。
朝鮮学校がいつまでも金一族崇拝の教育をやめれないのもそれと同じです。
北に親族がいる人が優先的に朝鮮総連の各組織や朝鮮学校の幹部として配置されるわけです。北の意向に逆らって、真実の在日の歴史や朝鮮の歴史を教えれるわけがない。
巷にはびこる「在日の歴史」など徹底的に北にとって都合よく歪曲・隠蔽されてます。
なにせ、北朝鮮と朝鮮総連の在日に対する収奪の歴史が抹消されていますから。その負の歴史を隠して加害者にシンパシーを感じる教育をする。信じがたい洗脳教育と言えます。
もう一つ他人事ではないなと思ったのが、岸先生の知り合いがISの支配地域に逃れたあと、ISに捕まって拷問された話しです。3日間逆さ吊りにされ、拷問されたとおっしゃっていました。
なぜ他人事ではないかというと、高政美代表も同じような拷問を受けたからです。
1度、脱北に失敗して捕まったときに、逆さづりにされ血が下りて顔が風船のようにパンパンになったあと、その顔を叩かれたそうです。その時、顔がパーンと裂け、血が噴き出たそうです。
2度目の脱北で日本に来ることができましたが、そのせいで兄弟親戚何十人も収容所で殺されました。拷問の後遺症で体がろくに動きませんが、自分の脱北のせいで殺されてしまった親族の死を無駄にしないためにも、北朝鮮の人権弾圧や、朝鮮学校の実態を告発し続けています。
それにしても、独裁政権のやることはどこも同じです。
自分を批判するやつは家族ごと殺す。
もしくは家族を人質にとって言うことを聞かせる。
脱北者だけじゃなく、在日朝鮮人も親族を人質にとられて沈黙を強要されています。昔の話しではなく現在進行形の話しです。そのくらいの脅迫は当然のようにやるのが北朝鮮です。そうでなければ今の朝鮮学校の教育を維持することなど不可能ですから。
それにしてお、こういうシリア難民のために活動している人には頭が下がります。本当のリベラルというのはこういう人たちのことを言うのでしょう。
差別差別の大合唱で、朝鮮学校の子供の未来が収奪されていることを黙認するエセ左翼とは大違いです。