イスラエルのネタニヤフ首相が、領土争いかつ貴重な水源地であり、それはそれは大変敏感な地域であるゴラン高原に”トランプ高原”と名付けたユダヤ人入植地を作るそうです。

う~ん、ビビる。
これはさすがにトランプ大統領もありがた迷惑じゃないの?と思いましたが反応はこれ。
トランプはツイッターで、ネタニヤフとイスラエルに個人的な謝意を示した。いわく、「ネタニヤフ首相とイスラエルよ、偉大な栄誉をありがとう!」。このツイートは式典に関するフリードマンの投稿をリツイートする形で行われた。フリードマンの投稿によれば、イスラエルが入植地に現職の米大統領の名前を付けるのは1949年のハリー・トルーマン以来初めて。ちなみに現在のイスラエル国家が建国されたのは1948年のことだ。
イスラエル、ゴラン高原の入植地を「トランプ高原」と命名
トランプ大喜びですわ(笑)
これもイスラエルの将来にとってプラスになるか微妙です。
米国内の反トランプ勢力のトランプ嫌いはもはや信仰と言ってお良い状態。
日本の反安倍教徒なんて目じゃないでしょう。
次期大統領もトランプ続投ならこの”トランプ高原”がイスラエルの国益にプラスになるかもしれませんが、反トランプの民主党大統領が登場したら、もの凄い逆効果になる可能性も高い。
トランプ大統領がオバマ前大統領の実績を全部ひっくり返した勢いで、トランプと蜜月関係だったネタニヤフ首相との合意が次々ひっくり返ってしまうかもしれません。
それにしても、現役バリバリのトップの名前にあやかったゴマすりが出てくるとは驚きました。
この辺の感覚は文化的なものでしょうが、「え~、どうなの、それ?」と正直引きます。
平和的なものならともかく、思いっきり紛争地域になりそうなハイリスク地域に名前を冠されても喜べないでしょうに。
今後、このトランプ高原がテロの対象にでもなったら、「トランプ高原で自爆テロ!」「トランプ高原で爆撃!」「トランプ高原にロケット弾が着弾!」と、”トランプ平原”が不幸なニュースの枕詞のようになるわけです。
不名誉極まりない。
こんな危険な地域に自分の名前をつけられて何が嬉しいのか?
米国の大戦略が変わり、”リベラルな覇権”から”オフショアバランシング戦略”へと大きな路線転換が行われており、中東から直接関与をやめて米軍を撤退させることに肯定的な意見でしたが、中東の同盟国がそう簡単に逃がしてはくれなそうです。
中東の泥沼から足抜けできない米国。
トランプなら「そんなこと知ったこっちゃねぇ!」と無理やり撤退するんじゃないかと期待していましたが、こんな見え見えのゴマすりに喜んでいるようではそれも無理かもしれません。
いつになったら中国へのシフトが完了するのか。
そんな日は来ず、そのパワーの空白を日本が埋めざるえないかもしれません。