北朝鮮が非核化を期限付きで約束した!とメディアで報道されています。
韓国の特使団が訪朝し、「金正恩委員長がトランプ大統領の一期目までの任期中に非核化したい」と述べたとのこと。
またもや韓国経由の「こう言ってました」式の伝言ゲームです。
ボルトンが「文大統領から北朝鮮が1年以内に非核化すると聞いている」と発言していましたが、それと何が違うのでしょうか?
だいたい当初の「1年以内」から期限延びてるし。
これが許されるならいつまでの延長できてしまいませんか?と言いたくなる。
金大中が「北朝鮮は非核化する意思も能力もない。信じてほしい。私が責任を取る。」とかほざいていた過去を思い出しました。その後、北朝鮮はバッチリ核武装へと突っ走りましたよね。
そもそも信用できるかどうかの前に、北朝鮮が米国に約束して文書で協定を結ばない限り、韓国経由の伝言ゲームで「トランプ大統領の一期目までに非核化」発言なんぞは論外です。
せいぜい米国が「そう言うなら会ってみようか」と思うくらいでしょう。というかそう思って米朝会談したら「話が違うぞ」となって、「文大統領から北朝鮮が1年以内に非核化すると聞いている」という外交内容を暴露する異例のボルトン発言が飛び出したわけです。
韓国メディアは対話のモメンタムが維持できた!と自画自賛報道を連発していますが、どう考えても米国の韓国不信が順調に拡大しているでしょ。
大丈夫か韓国は?
心配極まりない。
そもそも「はじめて期限付きで非核化を表明した!」とメディアは騒ぎますが、「トランプ大統領の一期目の任期中」は日付ではありません。
勝手にメディアが「トランプ大統領の一期目の任期中」=「2021年1月」と変換しているだけです。
そもそも中間選挙の結果次第では弾劾されるかもしれないわけです。
当然、その辺の米国内の政治情勢は北朝鮮も把握しているでしょう。
把握しているうえでの「トランプ大統領の一期目の任期中」発言。
私には「お前が大統領の任期を全うできるなら非核化を考えてもいいよ」と聞こえました。
嫌味な野郎ですね。
どちらにせよ、これがなぜ「北朝鮮が期限付きで非核化を表明した!」と喜べるのかが謎です。
まぁこういう嫌味を言うのも分からんでもない。実際その通りで、選挙結果で方針がコロコロ変わる相手と外交交渉はやりづらい。
野党はだいたい与党に反対するものですから、政権が変わったらいままでコツコツやってたことを180度ひっくり返されることはよくある。イランの核合意破棄なんてその最たるもの。
11月に行われる米国の中間選挙で、過半数割れは仕方ないにしても、それなりに共和党が議席を確保して、トランプの求心力が維持できたことを見極めてから、本気で非核化に取り組むかどうかを決めるのでないでしょうか。
その気持ちはわかる。あそこまでメディアにボコボコに叩かれているのを見たら、「こいつとこのまま交渉しても大丈夫か?」となるわな。
終戦宣言も、平和協定も、経済制裁解除も、民主党が議会で圧倒的多数派になってしまっては、トランプ大統領とどれだけ口約束を結んでも、全部ひっくり返されるのがオチでしょう。
トランプ大統領が選挙中に、自分の不倫相手に金渡して口封じしていたことで弾劾はできずとも、世界最高レベルの人権蹂躙国家の独裁者と平和協定を締結したなら、そのことで弾劾はできるかもしれません。
ホロコーストも真っ青の政治犯収容所を閉鎖せず、密告制・連座制・公開銃殺もやめず、移動の自由も、言論の自由も、デモの自由も、まったくない国です。
その最悪な人権蹂躙を改善する前に国家承認する。
「これからもどうぞ自国民を弾圧してください。黙認します」と言っているようなもの。
とにかくトランプを引きずりおろしたい反トランプ層の人からしたら、弾劾できるネタはなんでも良いわけです。
大義名分としては十二分でしょう。
下院が過半数の賛成に基づいて訴追し、上院が裁判し、上院出席議員の2/3多数の賛成で弾劾・罷免が決まるわけです。
法的にそれは成立するのか?という疑問はあるでしょうが、条文は超あいまいです。
合衆国憲法第二条
第四節(弾劾)
大統領、副大統領及び合衆国のすべての文官は、反逆罪、収賄罪、その他の重大な犯罪及び非違行為により弾劾され、有罪の判決を受けた時は、その職を罷免される。
「反逆罪、収賄罪、その他の重大な犯罪及び非違行為により」とあります。
つまり「反逆罪・収賄罪・重大犯罪・背任行為」の判断基準が問題となります。
北朝鮮の政治犯収容所・密告制・連座制・公開銃殺・拷問・暴力などなど、数々の人権犯罪を並べて、その国家を認めたトランプ大統領を弾劾。
根拠を並べたらこんな感じでしょうか。
- 反逆罪⇒人道犯罪国家を承認することは、合衆国憲法の精神に反する。ゆえに反逆罪だ!
- 収賄罪⇒これは適用されない。
- 重大犯罪⇒人道犯罪国家を承認することは、その犯罪に加担するのと同じ。ゆえに重大犯罪が適用される!
- 背任行為⇒人道犯罪国家を承認することは、合衆国憲法の精神に反する。ゆえに背任罪だ!(反逆罪と一緒)
私が民主党議員ならこの根拠で弾劾しますね。中間選挙で下院はおそらく民主党が過半数を取りますから、弾劾までは余裕です。
上院に渡されて審議されるわけですが、上院も反対しづらい。何せ反対しては、その数々の人権犯罪を認めることになります。
この弾劾・訴追のポイントは北朝鮮が「非核化」しても関係ないことです。
北朝鮮の人権犯罪が問題なわけですから。
トランプ憎しで燃え上がる民主党議員とその支持者からしたら、トランプの非道徳性をこれ以上なく強調して、自分たちの正義をアピールでき、さらに憎きトランプを弾劾・罷免に追いやれる。
米国の歴史に「初の弾劾・罷免大統領 ドナルド・トランプ」を刻めるわけです。
反トランプ層からしたらたまらない喜びでしょう。
お祭り騒ぎ間違いなしです。
トランプも北朝鮮のためにそこまで突っ張る気はないでしょうから、米朝合意はめでたく破綻です。
北朝鮮が本気で非核化しようとしてたとしても無駄です。
そもそもあの残虐非道な統治体制が問題なわけですから。
どう頑張ってもあの体制が改善しない限り、交渉したところで無駄です。
韓国の左派政権は、平和協定までつなげたいと無邪気に言ってますが、そんなことしたら普通に米国の大統領が弾劾されるでしょ。嫌われ者のトランプなら誰も躊躇しません。
やれるとしたら、「非核化」した後で、テロ支援国家解除と制裁解除くらいまで。国家承認、国交正常化は、人権蹂躙やめた後じゃないと無理です。
その無駄なことを一生懸命頑張る文政権。
特使団は素晴らしい成果を上げたと称える文在寅大統領。
やめときゃいいのにどんどん北に入れ込む。
地獄へのデスマーチは止まりません。