『北朝鮮人喰い収容所』  質問しただけで指を砕かれる

 

北朝鮮人喰い収容所―飢餓と絶望の国』 黄万有著

 北朝鮮が隠し、日本のメディアも無視し、忘れ去ろうとしている脱北者の証言です。北朝鮮がこれを反省し、慰霊碑をたて、国家的行事として無残に殺された魂を供養してくれなければ、北朝鮮との国交正常化は不可能ではないでしょうか?核問題も良いですが、同じくらい人権問題を外交交渉での争点にすべきだと思います。

『北朝鮮人喰い収容所』 P86~87より引用します。


 正植のこんな話を聞いていて、留置場の看守に「人を殺して食って入ってきたやつと何でそんなに話すことがあるんだ、この野郎!」とどやしつけられることも何度かあった。
 私はこの年まで生きてきて、人を殺して食べた人を生まれて初めて近くで見たので、どうしてそんなことになったのかを聞いてみたんだと率直に答えた。ところが、看守はこれを自分を馬鹿にしたふざけた答えと受け取ったようだった。
 「何だと、生意気な」とばかりに、看守はますます目を怒らせた。
 「手を上に挙げて、手の甲が天井に向かうようにして開け。思い知らせてやる!」
看守はやおら腰にぶら下げた拳銃を抜くと、その銃身をハンマーにして、私の指を信じられない勢いで一本ずつ叩きはじめた。たちまち指の皮が破れて肉が裂け、赤黒い血が噴き出してきた。郡の留置場でも同じような懲罰があったが、激しさはその比ではなかった。
 「や、やめてくれ」
 ところが、それは序の囗にすぎなかった。看守は自分の力試しを兼ねるかのように、あれこれ叩き方を工夫し、私の指を一本一本もてあそびながら、本格的に潰しにかかった。長く恐ろしい時間が始まった。脳天まで響き渡るあまりの激痛に、軍では屈強をもって鳴らした私も、赤ん坊のような声で悲鳴をあげ、救いを乞うた。
 「いいっ、痛いーッ! や、やめ、やめ……てッ。 あ、すいませんでした。 ゆ、許してくだ……ギャッッ!」
私が声を上げるたびに、看守の目には喜悦の光が宿り、もうどうにも止まらないといった調子で、ますます力を込めて私の指を打ちつけた。
 「そうか、そんなに痛いかよ。フーン、全然痛そうに見えねえぞ。ほら、もっと声を出せ、この野郎」
 ひとしきり拷問が続いた後、看守はいかにも親切ごかしの口調でこう言った。
 「いいか、人喰いと話さなきゃいられないくらい、声が出したくてたまらないんだったら、いつでもいえよ。すぐにこうやって好きなだけ声を出させてやるからな」
 私の両手の指は10本とも動かなくなり、裂けた傷口からとめどなく鮮血が流れていく。しかし、嵐が去って落ち着きを取り戻した私の胸に訪れたのは痛み以上に、激しい憤りだった。
 私の指が10本とも爪の先まですっかり血の気を失ったのを確認して、ようやく看守は私に自分の席に戻るよう命じた。


北朝鮮全巨里(チョンゴリ)教化所―人道犯罪の現場』から近いイメージの絵を引用します。

指を砕く

 

 圧倒的な暴力と言えます。一部のマフィアや暴力団の暴挙ではありません。国民を守るべきはずの国家が主導して行っています。それも、別の囚人に質問しただけでこれだけの暴力を振るわれます。

 アメリカの刑務所で囚人が裸にされたとき、世界中のメディアは騒ぎましたが、この圧倒的な悲劇には恐ろしいほど沈黙します。特に日本の平和を愛するリベラルは完全沈黙と言っていいくらいです。日ごろ人権人権と騒ぐわりには、北朝鮮の人民がどれだけ虐げられてもどうでもいいのでしょう。これこそ人種差別ではないでしょうか? この人達に、己の良心が痛まないのか聞いてみたいものです。

 このサイトをご覧になり、最後まで読んでくださった方々へのお願いです。日本の平和と人権を掲げるリベラルたちは、脱北者の証言を広める気がまったくありません。むしろ潰してきます。おそらく自分達のよって立つところである人権問題に、いかに良心に反した活動しかしてこなかったかが、バレてしまうからでしょう。

 保守層も、脱北者の人権や、朝鮮学校にはあまり興味がないようです。それも仕方ないでしょう。自分達にとっても最も都合の悪いところに目を向けさせない、独裁国の思考コントロールの工作力をほめるべきかもしれません。

 それいしても拉致拉致とさんざん騒ぐ自称保守言論人が、北朝鮮コミンテルンをスルーするのは理解できません。本当に拉致被害者を奪還したいと思うなら、北朝鮮の工作の歴史を調べ尽くしてなければおかしいはずです。なのにひたすら中国と韓国を猛プッシュです。

「ぶっちゃけ北の手先だろ、てめぇ」と言いたくなります。

 

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